2008/07/21

宇宙ファン必見の秀作映画

アポロ13 (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第1弾) - 出演:トム・ハンクス,ケビン・ベーコン,ゲイリー・シニーズ,ビル・パクストン,エド・ハリス,監督:ロン・ハワード

この映画 "アポロ13" は宇宙を舞台にした映画としては,史実を基にリアリズムに徹し,かつ人間ドラマを加味してエンターテイメントに仕上げたと言う意味で,おそらくベストワンではないでしょうか?私は今回初めて全編を通して真面目に見ました.良くできた映画であることを改めて確認しました.私はもっと最近の映画かと思っていたのですが,実は1995年の映画なので,もう10年以上も前の映画です.主演のトム・ハンクスのフィルモグラフィーで言えば,1994年の "フォレスト・ガンプ" の直後の作品であり,1998年の "ユー・ガット・メール" や同じ年の "プライベート・ライアン" の少し前の映画だということがわかります.

この映画の元になったアポロ13号の事故と生還は,私自身,子供の頃に毎晩テレビのニュースで報じられるのを見ていたことを良く覚えています.この映画の中でも当時のニュース映像がふんだんに使われており,CBS Evening NewsWalter Cronkite の解説も流されているのがわかります.スタッフ・ロールに彼に対する謝辞が書かれていたのは言うまでもありません.

映画を見始めてすぐに気づくのは,フォレスト・ガンプでも共演したゲイリー・シニーズが出ていることです.ほとんど同時期に公開された映画なので,同じような連中が出てくる映画だなと思う人もいるかもしれません.

いくつか特筆すべきエピソードをあげるとすると・・・

指令船の内部や,ジョンソン宇宙センターの管制室の機械・計器類の造作は見事.また撮影当時としては世界最高レベルのコンピュータ・グラフィックスを駆使したサターンVの発射シーンなど,大変お金をかけてリアリズムに徹しています.特に発射シーンは,燃料タンク外壁から無数の氷の板が剥がれ落ちてくるシーンが必見.ロケットを支える支柱が次々に外れていく場面も真に迫っており,モデリングには相当の経費がかかったものと思われます.

自由落下軌道を飛行する飛行機内で本物の無重力状態を作り出して撮影することが行われました.このため,宇宙服の手袋を脱いだものがフワフワと浮遊したり,ジュースを大きな液滴にしてそれを口で捕まえて飲み込むシーンなど,本物の無重力状態での船内シーンの撮影が可能になりました.これは映画史上おそらく最初.この撮影はおそらく大変だったはずです.一回の無重力状態は数10秒間しか続きません.撮影のためには何10回,何100回と飛んだはずです.スタジオ撮影のカットと照明などの状態も完璧に合わせなければなりません.

1970年頃の時代雰囲気が良く伝わってきます.主人公の娘がヒッピーの格好をしてみたり,家のラジオからは当時のヒット曲が流れてきたり・・・まだベトナム戦争は終結していなかったものの,アメリカ中に厭戦記分があふれていました.

指令船と月着陸船の名前はそれぞれ "Odyssey" と "Aquarius" であり,前者の事を指して主人公が "2001年宇宙の旅だろ?" と言うシーンがあります."2001 A Space Odyssey" は1968年公開の映画であり,宇宙関係者は全員食い入るように見たはずの映画なので,これは十分ありえる話です.

アポロ11号で実際に月面に降り立ったニール・アームストロングバズ・オルドリンが主人公の母親を訪ねて不安をなだめるシーンがあります.母親は当人たちのことを良く知らず,「宇宙関係の人?」と聞き返すところが実に面白い.このときの二人は一瞬御本人たちのようにも見えたのですが,スタッフロールで確認するとやはり俳優さんでした.

強襲揚陸艦 "IWO JIMA (硫黄島)" が乗組員たちを回収に向かいますが,私が驚いたのはその名前.最初は何だこの名前は?と思ったのですが,すぐ次の瞬間に硫黄島のことだと合点がいきました.

実際の救出劇は,NASA のジョンソン宇宙センターだけで行われていたわけではなく,おそらく数万人以上のメーカーの人間が,アメリカ中で緊急の検討を重ね,NASAと連携していたはずです.NASA は日本の JAXA と同様お役所であり,宇宙ミッションのプランナーとオペレータではありますが,それ自体に技術が集積されているわけではありません.技術はそれを開発し製造したメーカーにあるはず.アポロ計画で指令・機械船を開発・製造したのは North American Aviation (後に Rockwell International) で,着陸船を開発・製造したのは Grumman でしたが,これらメーカーのエンジニアたちは,おそらく数日間は徹夜続きだったはずです.これらのエピソードは全く語られませんし,逸話も漏れ聞こえてきませんが,彼らの社史のようなものには記述が残っているかもしれません.時代的には,アメリカの製造業が最も輝いていた時期に当たり,技術に対する実力もプライドも十分にあった時代でした.

映画は登場人物たちの反目や葛藤などを絡めた人間ドラマに仕立てあがられていますが,実際には,宇宙飛行士たちは地上からの指示任務をこなすだけで手一杯で,喧嘩などしている余裕は無かったそうです.数々の応急対策も,ぎりぎりで間に合ったように描いてある映画とは逆に,早い段階で最良の案が決定され,十分な余裕をもって対策が打てていたのだそうです.不測の事態に対しても,万事このように対処しなければならないというお手本のようなミッションだったのですね.

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2008/07/20

ラストの胸キュンでノックアウト

昼下りの情事 [スタジオ・クラシック・シリーズ] - 出演:オードリー・ヘプバーン,監督:ビリー・ワイルダー

つい先月紹介した "マイフェアレディ" に引き続いてオードリー・ヘプバーンの映画です.1957年のアメリカ映画.日本語の題名は日活ロマンポルノかと思わせるほどきわどいものですが,当然のことながらこちらのほうが歴史的に遥かに先行.1971年の日活ロマンポルノ第一作の一つ "団地妻 昼下がりの情事" はこの映画の題名を下敷きにしたのではないかと思われます.

アメリカ人の富豪の人妻との不倫を内偵する私立探偵の一人娘が,逆にその富豪に恋をしてしまい,プレイボーイとして恋の遍歴で浮名をはせる富豪も,ついにはその純情な娘の一途さに負けてしまう,というおとぎ話です.

舞台はパリの中でも最高級地区のヴァンドーム広場に建つ Hotel Ritz Paris.庶民は足を踏み入れることすらはばかられる高級ホテル.ゲイリー・クーパー演じる富豪のフラナガン氏は,そこに人妻を呼んでは,4人の楽団に "魅惑のワルツ" を演奏させながら食事を摂ったり不倫をしたり.何とまあ,不道徳で優雅なことでしょう.

この映画の観どころはいくつかありますが,まずはオードリーが純情な娘を非常にうまく演じているところでしょう.けれん味の全く無い,まさにオードリーらしさにあふれた名演を楽しめます.特にラスト・シーンで,列車に乗り込んだフラナガン氏を追いかけながらウソの強がりを延々とまくし立てるシーン.乙女の純真さに胸がキュンとなって,フラナガン氏ならずともノックアウトです.彼女のファンにとっては,この映画が,1953年の "ローマの休日",1954年の "麗しのサブリナ" の少し後,1961年の "ティファニーで朝食を" の少し前であり,1963年の "シャレード" や,1964年の "マイ・フェア・レディ" よりはだいぶ前,ということを知っておくと,理解がしやすいかもしれません.

次の観どころは父親役のモーリス・シュバリエの演技.特にラストに近く,フラナガン氏に娘をこれ以上惑わさないで欲しいと懇願する場面は,父親の愛情にあふれる素晴らしいものです.彼の台詞 "小魚を水に返してやって欲しい" は本映画中の傑作.

3番目の観どころは4人の楽団.いつでもどこでも依頼さえあれば駆けつけて魅惑のワルツを演奏します.フラナガン氏が娘の浮気が気になってやけ酒をのむシーンで,シャンペングラスをワゴンに載せて楽団員のほうに送り出し,それを皆で飲んではへべれけになるところは大変楽しめますし,ラストシーンで列車が駅から去るときにも演奏を続ける彼らには爆笑と拍手喝采が送られるべきでしょう.

最後の観どころは実はこの映画のプロローグ.フランスではキスがいかに当たり前で重要かということを茶化して紹介するもので,フランス人のキスはわざわざフレンチ・キスと表現するくらい,英米人にとってはある種特異で羨ましいもののようですが,この部分は日本人にもなかなか楽しめます.

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2008/07/19

あと5億年しかない

先日読んだ話ですが,私にとっては大変ショッキングな話.今の地球生態系はあと5億年しか持ちません.なぜかと言うと・・・

太陽は質量が小さめの主系列星で,現在の理論では主系列段階に留まる期間は110億年程度とされています.太陽が主系列段階に入ってから現在までに45億年が経っており,その間に太陽の出力は30%ほど上昇しています.今後出力は徐々に増大し,主系列段階の最期には現在の2倍程度の出力になると推定されています.主系列段階を過ぎると太陽は膨張を始めて赤色巨星の段階に入ります.こうなるともう地球には生物は存在することはできません.しかしそれは今から60億年も先の話・・・と思っていたのですが,危機はその遥か手前にありました.

地球生態系は,光合成生物が生まれてからは酸素が豊富な海水と大気の環境で進化してきたわけですが,上に書いたとおり,昔の太陽は今よりはるかに暗かったために,地球には快適な温度を保つために二酸化炭素濃度を高く保つような地球化学的なフィードバック機構が働いていたと考えられています.これはラブロックガイア仮説そのもので批判も多いのですが,生物系と地球化学系がうまく連動すればありえる話です.

先カンブリア時代がどうだったかは知りませんが,比較的最近のジュラ紀でさえも,二酸化炭素濃度は1,500から2,000ppmもあって,その高い温室効果で地球を温暖に保っていました.それが太陽出力の上昇とともに二酸化炭素濃度は徐々に減少していきました.太陽がより明るくなった現在では,300ppm程度の二酸化炭素で十分なのです.

今後さらに太陽が出力を上げていくと,わずか5億年後には二酸化炭素濃度は50ppmを下回る濃度にまで下げざるを得ないそうです.そうなるともはや光合成生物は生きていけなくなる・・・地球生態系の崩壊です.そのときには,光合成に依らない一次生産者による生態系が生まれることになるのでしょうか?太古の地球がそうであったように.そうなると思いたいのですが,それは現在とは全く異なる生態系になることでしょう.

あー,この世界はあと5億年しかない.アルベドを上げて何とかならないかなぁ?砂漠ではアルベドはほとんど上がりませんので,雲と雪氷を増やすしかありません.未来の地球は雲に覆われた水惑星かぁ.

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2008/07/17

酷暑の夕暮れ

Ca251084m

昨夜は気温が低めで風もほどほどに吹いて,久しぶりにぐっすりと眠ることができたのですが,今日は午後からぐんぐんと気温が上がり,真夏の酷暑となりました.夕方になっても気温は下がらず,夜の10時頃になってもねっとりとした熱帯の空気が体にまとわりつきます.

上の写真は夕方の丸の内.改修中の東京駅の赤レンガと,八重洲の高層ビルのコントラストが大変面白い組み合わせになりました.

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2008/07/13

猛暑始まる

Ca251082m

昨日あたりから関東地方でも本格的な夏が始まりました.各地で最高気温が33度を超えるようになり,場所によっては35度を超えたところもあります.先日の書き込みでも書きましたが,日本の夏,特に梅雨明け前後のしばらくの間が辛いのは,気温とともに湿度も高いという点にあります.気温が35度を超えたとしても,相対湿度が20%程度であれば,木陰で風に吹かれていれば結構気持ちが良いはずなのですが,湿度が70%を超えるような気候なので,地面の照り返しに脂汗をべったりとかきながら,暑さに苛まれる日々が続きます.

毎日これほど晴天が続いて暑いのにも関わらず,梅雨明けはまだ先の話.梅雨前線が本州にかかっているということなのですが,こうなると,毎日の気温と湿度の予報がしっかりしていれば,梅雨が明けるかどうかはどうでも良いという感じですね.

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2008/07/12

軽妙だが真剣な改悛逃避劇

バティニョールおじさん - 出演:ジェラール・ジュニョー,ジュール・シトリュック,監督:ジェラール・ジュニョー

"バティニョールおじさん" は2002年公開の映画.本家フランスの Wikipedia での扱いは実にあっさりしたものです.監督・主演のジェラール・ジュニョーは,2004年の映画 "Les Choristes(コーラス)"の大ヒットで一躍有名になったフランスの俳優・映画監督ですが,今回ご紹介する映画は,その2年前に公開された作品.コーラスは大変感動的な映画なのですが,しかしそのモチーフは "いつも心に太陽を" とほとんど同じで,あまり新鮮味はありません.

今回のバティニョールおじさんは,ミニミニ版の "シンドラーのリスト" と感じました.平凡な一市民の肉屋としてドイツ占領下のパリに生きる中年男のバティニョール.娘の婚約者で反ユダヤ主義の劇評家が隣人のユダヤ人を密告したことから,その息子シモン・バーンシュタインの逃避行を助ける破目になってしまいます.

ドイツ占領下のパリの市民の生き様が良く描かれているのが大変興味深いです.ナチスに協力して利益を得ようとする者たちがいれば,自らの小市民的な安寧を願いながらも良心との葛藤に苦しむ者たちもいます.主人公もそのような一人.またユダヤ人の逃避行にも案内や手引きをするプロの助けが必要であり,そこでモノを言うのはカネであるという悲しく普遍的な真理が観る者に突きつけられます.

それでも全体として暗く悲しい物語にならないのは,無垢な子供たちを主軸にしたシナリオだからでしょう.このあたりの軽妙さは監督・主演のジェラール・ジュニョーの本領発揮です.占領軍のドイツ将校たちの日常も,彼らの非情さと人間性とが大変良いバランスで描かれています.

最期のシーンで,バティニョールが子供たちとともにスイス側に越境してしまうところは,予想されたシナリオではありながら,一人の男の改悛,精神的な成長,決然を象徴するシーンであり,深刻めいた雰囲気は全く無いながらも,感動的です.

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2008/07/06

蒸し暑い

いよいよ梅雨明けが近づいてきたのか,南方からの暑く湿った空気が日本列島を広く覆うようになって来ました.特にここ数日はそれが顕著で,ちょっと体を動かすとすぐにべったりと汗ばみます.昔の気象用語では "湿舌" という言葉で南方からの湿った空気の大量流入を表現していました.うまい言い方ですね.

梅雨明けしばらくまではこのような高温多湿の空気が日本を覆いますが,お盆を過ぎる頃からは湿度が和らぎ,朝晩は幾分過ごしやすくなります.そうなるまでにはまだ一ヶ月以上ありますね,やれやれ.

ちょっと不思議なのは,東南アジアの気候.バンコクは日本の真夏並みに気温が35度以上になるそうですが,シンガポールは最高でも31度程度.海に囲まれた島だからと言われて納得できますか?確かに,東京よりも南にある三宅島や八丈島の最高気温もその程度で,東京よりはだいぶ低めです.その代わり湿度が高いので,不快さはどっちもどっち.

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2008/07/05

FreeBSDにてこずる

先月 FreeBSD 7.0 をインストールしたとお知らせしたばかり.それ以降,週末のわずかな時間を使って FreeBSD をいじっていますが,なかなかてこずっています.

先週から GCC をインストールしようと悪戦苦闘中です.元はと言えば,FreeBSD の標準インストールでは FORTRAN がインストールされないことから,それならば GCC の最新版をインストールしてしまえ,と思ったのが始まりです.GCC は数年前までは何度もインストールしたことがあり,いつも make 一発でビルドできていたので,少々甘く見ていました.

ところが,ところが,最新版の GCC 4.3.1 をダウンロードしてビルドしようとすると,まずは GMPMPFR が無いといって怒られます.何じゃこれは?これらは以前は要求されなかったライブラリたちです.仕方なくこれらの最新版 GMP 4.2.2 と MPFR 2.3.1 をダウンロードしてインストールします.

それから再度 make してみるものの,非常につまらないシェルスクリプトのバグで進行が止まってしまいます.これは明らかに変.ふと思いついて,make ではなくて GNU make を使ってみると,すんなりと make が進みます.えー!?

だいぶビルドが進んだところで,今度は zip が無いといって止まってしまいます.仕方なくこれも FreeBSD の package から zip と gzip をインストール.

これで快調にビルドが進むようになりました.60分ほどビルドのステージが進んで Java のライブラリを構築にかかりましたが,ここで問題が発覚.実際に使用された Makefile を分析してみると,GCJ の argument として ld に渡すオプションの記述がおかしく,ld には解釈不能のオプションになってしまい,そこでビルドがストップしてしまいます.

-Wl,-rpath -Wl,/usr/local/lib
という文字列がそのまま文字通り ld に渡されてしまっているよう.これは configure の問題かなぁ?

週末の悩みは尽きず,徒に時は過ぎていくのでした.

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2008/06/30

秀作だったんだね「空軍大戦略」

空軍大戦略 (Blu-ray Disc) - 出演:サー・ローレンス・オリビエ,監督:ガイ・ハミルトン

1969年の映画.日本での公開は私が中学生の頃.同級生たちがこの "空軍大戦略" を観に行って,凄い凄いと騒いでいたのを今でも覚えています.しかし当時の私は見に行けず.とうとう50代の今頃になってやっと観ることができました.しかしこの映画は中学生ごときに味わい尽くせるものではありません.あくまで大人向けの,しかもかなり質の高い映画です.

内容は言わずとと知れた "バトル・オブ・ブリテン" の再録です.第2次世界大戦のヨーロッパ戦線の緒戦,楽々とフランスを占領して意気上がるナチス・ドイツはイギリス上陸を企み,その前哨戦としてイギリスの制空権を獲得するためにドイツ空軍の戦闘機や爆撃機を繰り出します.それを迎え撃つのがイギリス空軍 RAF(The Royal Air Force) です.この両者の戦いを,複数の登場人物を平行して登場させて淡々と描く叙述式の映画です.登場人物たちの暮らしぶりや気分の浮き沈みがうまく描かれており,単なる戦争娯楽映画ではないことが良くわかります.イギリス側の被害も正直に描かれ,空襲されたロンドンの火災シーンもなかなかリアルです.

しかし何と言っても素晴らしいのは,軍用機マニアなら目を剥いて喜ぶ実機撮影でしょう.最初に映像を見たときには "ん?うまく擬装してあるなぁ!原型機は何だろう?" と思ったのですが,見れば見るほどスピットファイアメッサーシュミットBf109も本物です.1960年代後半の時点で実機による撮影が可能だったのは,中立国だったスペインがこれらの飛行機を保有していたからだそうです.同時期の戦争映画でも,戦車戦の "バルジ大作戦" の撮影では,実機とは全く異なる機種が使われ,"何じゃこれは?" という場面が多かったのとは大違いです.この映画はドイツ軍が英語をしゃべるなど,ハリウッドのセンスの無さが顕わになったという意味でも,反面教師として対比されるべき作品です.

また多数の空中戦シーンが出てきますが,プロペラ機による空中戦は速度が遅いので機の動きが素人にもわかりやすく,古典的なドッグファイトを楽しめます.現代の航空戦は長大な距離を隔ててのミサイルの撃ち合いなので,このような空中戦は有り得ません.

メッサーシュミットの航続距離の短さが映画の中でも英独双方で繰り返し語られますが,ドイツ本土からイギリス海峡を越える爆撃機の護衛もできない程度だったのですね.もしもドイツがゼロ戦を持っていたら,バトル・オブ・ブリテンはドイツが制していたかもしれないと言われますが,これはゼロ戦が航続距離を重視して設計された世界最初の戦闘機だったからです.

特筆すべきは,イギリス空軍でのポーランド人部隊やカナダ人部隊の活躍です.バトル・オブ・ブリテンでの撃墜王ランキング一位はチェコスロバキア人ですし,ポーランド人部隊は平均の2倍以上の撃墜率を誇っていたそうですから,大したものです.ナチス・ドイツをやっつけるために,ナチスに占領された国々から結集した軍人たちが頑張っていたのですね.映画の中では,ドイツ軍はドイツ語で,ポーランド人はポーランド語でしゃべると言う,ごく当たりまえのことが貫かれいるところも好感が持てます.

空軍婦人部隊の分隊長マギー・ハーヴェイを演じたスザンナ・ヨークが,軍人にしては大変色っぽく可愛いのですが,髪形が典型的な60年代スタイルなのが面白いところ.ローレンス・オリビエはさすがに空軍大将という良い役をもらって好演しています.

なお,今回から Blu-ray Disc が発売されているものに関しては,DVD ではなく Blu-ray のほうを参照するように変更しました.

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2008/06/29

天才マンドリン少女 Sierra Hull

まずは上の YouTube 映像をご覧ください.マンドリンを弾いているのは現在16才の Sierra Hull という少女です.天才マンドリン少女として人気急上昇中です.彼女の演奏を聴いてすぐに気がつくのは,ピッキングが大変確かで,出てくる音が美しいと言うことでしょう.ブルーグラスにおけるマンドリン(フラット・マンドリン)は,ストローク奏法よりは一音一音をピックして旋律を奏でることが多いのですが,そのときには音の粒立ちや輝きが大変重要です.彼女の演奏はこの点が見事.同じくマンドリンの天才と謳われた Chris Thile のような超絶技巧の奏法ではなく,素直なピッキングながら,大変美しく心地よい音楽を奏でてくれるのが受けているのだと思います.ちなみに,Chris Thile と Nickel Creek に関するこれまでのレビュー記事はこちら (*1 *2 *3 *4 *5 *6

次の YouTube 映像は,この少女と AKUSCluck Old Hen を演奏するシーンです.このときでおそらく12才前後でしょうか?ビデオの画像も音も質は高くありませんが,しかしまだあどけない少女が AKUS のメンバーと演奏できるのが凄い.彼女がリードを取るパートは短いのですが,しかし現代ブルーグラス最高のメンバーに囲まれても物怖じせずにしっかりと演奏できています.

彼女の公式 Web Site には来日の日程がのっています.もうすぐですね.

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2008/06/22

FreeBSD 7.0をインストールしました

このところ暇を見つけては色々な PC-UNIX をインストールして楽しんでいます (*1 *2) が,今のところ FreeBSD 7.0 で落ち着いています.やはり BSD は良いですね.本家の UNIX という感じがして,昔 SunOS を触っていた頃の感触が蘇ってきます.Linux 系では Ubuntu がなかなか良さそう.

Freebsd70kedsnapshot

X.org の X11R7.3 の上で KDE 3.5.8 を動かしていますが,実はサウンドデバイスをうまく動かすことが出来ていません.ドライバをカーネルモジュールとしてロードしたつもりなのですが,Analog Devices のサウンドチップがうまく動かないのです.

また,ATAPIDVD Drive はすんなりと認識して読み書きできるのですが,同じ ATAPI インターフェースにスレーブとして接続された MO を認識してくれません.こちらは ATAPI デバイスを SCSI デバイスとして認識させる ATAPI/CAM というドライバを使うことで回避できました.最近このブログで "ATAPI につないだ CD ドライブを正しく認識してくれません" と書いたのは私の思い違いで,ATAPI の DVD は問題なく読み書きできます.

FreeBSD も最近はかなり実装が変わってきたので,昔の解説書が役に立たなくなってきました.和書はもうほとんど無いので,英語の解説書を買おうかどうしようか,迷っているところです.

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2008/06/21

家紋入りの雨樋

これも先週末訪れたつくば市北条の街道筋でのスナップ.このお宅は立派な造りの土蔵で,文化庁の指定文化財にもなっています.目を引いたのは家紋が入った雨樋.青銅なのでしょうか?見事なものです.このお宅の現在の持ち主の方と偶然にお話しすることができましたが,文化財に指定されるとなかなか大変なのだそうです.家の改修をするときには連絡が必要なのだけれども,その補助などは一切無いということなので,なかなか持ち主にとっての負担は少なくありません.

Hojo_jun2008048m

土蔵が発達したのは,とにもかくにも防火のためだそうです.土蔵の土壁の厚さは半端ではなく50cmほどもあります.これは江戸時代から明治時代にかけて火災で焼失する家屋が多く,財産を持つ商家が明治時代に入ってから盛んに土蔵を造ったということのようです.

先日看板をご覧に入れた商家 "岩崎屋" さんは,いまでは "北条ふれあい館" という町おこしの拠点になっています.そちらのブログはこちら

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追悼 Tasha Tudor

アメリカを代表する絵本作家であり,19世紀初頭の生活様式と,あまりに素晴らしい自然庭園の庭師としても有名な Tasha Tudor が,6月18日に亡くなりました.92歳でした.日本語版 Wikipedia に没年月日が既に入っているのは立派.

彼女については,過去にこのブログでも紹介しましたが,取材嫌いの彼女に対して,晩年の暮らしぶりを余すところなく撮影させ,人生哲学を自然な形で語らせ,しかも彼女の大事な庭をクレーン撮影までさせた NHK の手腕には恐れ入ります.彼女が既に高齢であることは番組中でも繰り返し紹介されていましたので,その最期が近いことは誰しもが思っていたはず.わたしもしょっちゅう気になってはいましたが,とうとうその日が来てしまいました.

本家米国版 Wikipedia の記述が意外と簡素なのはなぜでしょう?日本での人気が異常なのかな?日本での人気は,彼女の価値観が日本人の憧れるそれと近いからだと思いますが,アメリカ全体としてはまだ意識がそこまで追いついていないからなのかもしれません.

あの庭はこれからどうなるのかな?

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2008/06/19

醤油大販賣所

Hojo_jun2008073m

これも週末に訪れたつくば市北条のとある旧家に保存されていた看板のスナップ.古い感じを強調するために,白黒画像をセピア色に着色したものをオーバーレイしています.

この旧家は改装されて,古い街並み保存で町おこしを図る市民グループがギャラリーとして使っています.いつごろ使われていた看板かは良くわかりませんが,昭和初期以前であることは確かなようです.それにしても,醤油の販売を行う看板が看板として成立していたこと自体が驚きであり,大変面白いところです.醸造所の名前もどこか誇らしげに書いてありますね.

ちなみに,この旧家の町内には今でも現役の屋さんがあり,米糀,ひしお(醤)糀,味噌糀と表示が出ています.軒先からはニンニクと,もう一種類何かがぶら下げられています.こういう習俗も今では失われかけており,大変興味深いものです.昨年秋にこのブログで紹介した神田明神入り口の天野屋糀店にニンニクがぶら下がっていましたっけねぇ?

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2008/06/17

二股木の道祖神

Hojo_jun2008054m

これも昨日訪れたつくば市北条でのスナップ.道祖神に二股の木が供えられています.しかも供えた人の名前などが書いてあります.これって何?

道祖神とは,集落と外部の境界などに置かれたいわば守り神.日本では江戸時代に入ってから盛んに置かれるようになったようです.しかしそれにしてもこの二股の木の意味は何?

道祖神には男根や子孫繁栄を祀ったものもあるとのことで,実はこのようなものもあるのです.つまり,この二股の木は本来は二本に分かれたほうを地面に向けるべきものではないでしょうか?そうしなかったのは,その意味をわかった上でそうすることをはばかったのでしょうか?

この写真も白黒画像とのオーバーレイで石肌のテクスチャを強調しています.

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2008/06/15

元禄の如意輪観音

これも本日つくば市北条を訪ねたときのスナップ.とある神社の境内にあった如意輪観音像です.石に刻んである碑銘を読むと,何と元禄六年!西暦では1693年のはず.十干十二支では癸酉(みずのと・とり)の年です.時の将軍は徳川綱吉.今から300年以上前に奉納された観音像です.非常に良い状態で残っていました.この観音像は法輪が大きくて見事.また石の頂点の梵字も大変きれいに残っています.

なお,アップした画像は,石肌のテクスチャを強調するために,白黒画像とオーバーレイするという Photoshop の常套手段を用いています.

Hojo_jun2008062m

このあたりには十九夜講の風習があったらしく,街道筋にその石碑がありましたが,実は如意輪観音と十九夜講とは大いに関係があります.十九夜講とは女性たちが妊娠・出産・子育てを助け合い,知恵を伝え合うという主旨の講だったようで,近世になってから発達したもののようです.すなわち江戸時代から明治にかけて流行ったもののよう.そして十九夜講の女性たちの信仰の対象となったのが,この如意輪観音だったというわけです.お隣の千葉県でも同様の講が盛んだったそうなので,かなりの地域的な広がりをもって流行していたのでしょう.

ちなみに,街道筋には二十二夜の石碑も合ったのですが,これは日本全国でもかなりマイナーのようです.一般的には二十三夜の "月待ち",すなわち二十三夜講が普通でした.これも十九夜講につながる女人講の一種のようです.日本の近世の習俗でもすでに失われ忘れられようとしているものがいかに多いか思い知らされます.

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古代米に遺跡が映える

Hojo_jun2008003m

筑波山の麓にある奈良時代の役所跡が復元され公園になっています.そこを訪ねました.梅雨空の下なので,良い光がもらえずに写真はやや眠たくなっていますが,隣接する水田に古代米が植えてあるのを発見.赤茶色の苗は青空の下では良いコントラストを生じることでしょう.

中央の建物の高床土壁塗双倉は,昨年の台風で屋根の一部が損傷したため修復中ですが,それでもなかなかのボリューム感で迫ってきます.背後のピークは筑波山の双耳峰.非常に景観の良いロケーションで,復元された建物が筑波山の背景に良く映えます.非常に広い面積に芝生が管理された公園なので,イベントにはもってこい.首都圏ではないので集客は地元に限られますが,野外コンサートなども企画されているようです.今日の午前中に私たちが訪れたときには,私たちだけの貸切状態でした.

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2008/06/10

ヒメヤママユ幼虫現る

Summerhome_jun2008058m

ヒメヤママユの幼虫です.ヤママユの幼虫には毛が密生してはいないので,すぐに区別がつきます.しかもこの写真を良く見るとわかるのですが,特に背中の部分がかなり毛深いです.毛の部分を除いた本体はもっとほっそりしていることがわかります.また,非常にまばらですが特に長い毛が生えていることもわかります.

この個体はたまたまショウジョウという赤い葉っぱのカエデについているのですが,この赤い葉っぱをムシャムシャ食べたとしても,体の色が赤く変化することは無いのでしょうか?この赤色はアントシアニンかな?もちろん葉緑素はあるはずのなので,緑色も隠れてはいるはずですが.

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2008/06/08

カントリー・デュオの逸材

Enjoy the Ride [Import] [from US] - Sugarland (アーティスト)

Sugarland は最近めきめきと人気を上げてきたカントリー・デュオ.デビューは2004年10月にリリースされた最初のアルバム "Twice the Speed of Life" でした.このときのメンバーは三人.従ってトリオだったのですが,このうちのバックグラウンド・ヴォーカルを担当していた Kristen Hall が同年にソロ活動のために脱退したので,その後はリード・ヴォーカルの Jennifer Nettles と,バックグラウンド・ヴォーカルと楽器を担当する Kristian Bush のデュオのグループになりました.

もともとはフォーク・ロックの系譜をひく三人が集まって出来たバンドだけに,トラディショナル・カントリーではなく,どちらかというとカントリー・ロックの色彩が強いのですが,時々ほろっとフォークの色を見せることもあって,その混じり具合がなかなか良いです.

リード・ヴォーカルの Jennifer の声はたくましいアルト.力強いリズムに乗って朗々と歌い上げます.安定感,歌いっぷりは申し分ありません.情感表現は抑え気味ですが,これが全体を明るく引き締める効果をもたらし,カントリー・ロックならではの質感を高めています.このあたりがこのバンドの魅力をもたらしているのではないでしょうか?

このアルバムは第2作目ですが,2X Platinum を獲った名作.シングルとしてもトップに入った曲がいくつかあるそうですから,その内容の高さを想像してください.ドライブのお供にもってこいのアルバムです.

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アジサイ

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題名どおり,庭の片隅に咲いているアジサイ,そのなかでも日本の原種に近いガクアジサイです.この花の楽しみは花の色のバリエーションですね.同じ株から生えてきた花でも,色彩が微妙に異なります.一般には,土壌の酸性度が高いと青色が強くなり,酸性度が低いとピンクが強くなるそうです.日本は火山性の土壌が広く分布しているので,そういうところだと青色が強いアジサイを見かけることが多くなるのでしょう.

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写真を撮るときに,花びらに見える装飾花の部分にフォーカスを合わせるのか,中心のオシベやメシベに見える集合花の部分にフォーカスの合わせるのか,大変迷うところです.集合花は大変小さな花の集合体なので,よほどの接写をしないと粗いテクスチャのように見えてしまうのが辛いところ.

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2008/06/01

驚異のリマスタリングでよみがえる名作

マイ・フェア・レディ 特別版 - 出演:オードリー・ヘプバーン,レックス・ハリソン,監督:ジョージ・キューカー

あまりにも有名なミュージカル映画.Wikipedia の記事はこちら.ここで紹介するのは DVD 版ですが,私がつい先日 NHK BS hi で観たのは紛れも無くハイ・デフィニション版でした.いずれ Blu-ray のソフトとして観ることが出来るようになると思いますが,驚いたのはその画質.まさに驚異のリマスタリングです.ノイズは全く無く,上品で控えめの色彩とコントラスト,そして細部のテクスチャを潰さず,かといって不自然なエッジを作り出さずに高精細な絵を作る技術を堪能しました.家具や服装の質感が見事に再現されています.しばらく前に紹介した "2001年宇宙の旅" のリマスタリングも素晴らしかったのですが,こちらもそれに負けず劣らずの素晴らしさです.どこの映像スタジオだったのでしょう?スタッフロールをしっかり見ておけば良かった.

映画そのものはあまりにも有名なので詳細は省略.そして数々の名曲を十分に堪能できます.本当にこの映画は名曲の宝庫ですね.もともとはバーナード・ショー (Bernard Shaw)が1913年に書いた舞台劇 "ピグマリオン (Pygmalion)" だったそうです.それが1938年にイギリスで映画化されました.その後1956年にブロードウェイのミュージカルになり,ジュリー・アンドリュース (Julie Andrews)が演じて大ヒット.ここで数々の名曲が生まれたようです.1964年の映画化の際も当初はジュリー・アンドリュースが使われることになっていたのですが,オードリー・ヘップバーン (Audrey Hepburn)が動いて主役を獲得しました.彼女のまだ若々しい演技は見ものですが,歌がかの "ハリウッドの声" マーニ・ニクソン (Marni Nixon) の吹き替えだったので,アカデミー主演女優賞を獲れなかったと言われています.後年レーザディスクでメイキングが収録された際に,吹き替え前の彼女の歌声が収録されていて,実はなかなかのものだったそうです.彼女自身,撮影開始までは自分自身の歌が収録されると信じて練習を重ねていたそうですから,可哀想な気もします.

序盤の花売り娘としてのコックニー英語はややたどたどしいのですが,それがまた可愛い.ジュリー・アンドリュースはどんな風に話したのでしょう?

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2008/05/31

最高レベルのデュエット集

Reba Duets [Import] [from US] - Reba McEntire (アーティスト)

Reba McEntire は押しも押されもせぬカントリー界のベテラン女性シンガー.デビューは1974年といいますから,もう30年以上もこの世界にいることがわかります.出したアルバムは31枚,これまでに5,500万枚を世界で売ったそうです.このアルバム Reba Duets はその中の最新アルバム.有名ミュージシャンたちとのデュエットアルバムです.

第1曲目は LeAnn Rimes の声で始まるのがすぐにわかります.このデュエットアルバムは女性歌手とのデュエットが多いのも聞きモノ.実力ある歌いっぷりでゲストを盛り上げる Reba の力量や鮮やか!Carole King とも歌っているのが驚き.今でも現役なのですね.Trisha YearwoodFaith HillKelly Clarkson とも歌っています.男性歌手も Ronnie DunnVince GillDon Henley など豪華な面々です.それぞれの歌手のアルバムに, Reba McEntire とのデュエットとして収録されている曲もあるでしょう.

いずれの曲も安心して聴けるレベルのものばかり.休日に寛ぐのにもってこいのアルバムです.

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2008/05/18

Fedora 9をインストールしました

先日のポストで予告したとおり Fedora 9 がリリースされましたので,試しにインストールしてみました.Linux 系の PC-Unix はかなり贅沢にハードディスクのパーティションを消費するのですが,最近の Red Hat 系では,LVM という仮想ボリュームを実装しているので,基本パーティションを二つ用意し,一つを /boot パーティション,もう一つを LVM にしてそこに残りの仮想パーティションを全て突っ込むということが可能になっています.これを利用してインストールすることにしました.

まずインストール DVD イメージをダウンロードし,これからブートします.お決まりのインストーラーである AnacondaX Window 上で立ち上がりますので,あとはいくつかの質問に答えていくことでインストールが進行します.

肝心なのはディスクのパーティション設定ですが,ここはパーティションテーブルを見ながらインタラクティブに試行錯誤できるので,LVM がわかってしまえばかなり楽.

もう一つ肝心なのは,ブートローダの設定です.デフォルトでは,ディスクドライブの MBR (Master Boot Record) にブートレコードを書き込みますので,Windows XP を立ち上げるときにもブートローダである GRUB が立ち上がり,メニュー画面から Windows か Fedora のいずれかを選ぶことになります.しかし私は MBR を一切変更したくなかったので,ブートローダを MBR ではなく /boot パーティションに書き込むオプションを選びました.ただしこの場合は,別途フロッピーに GRUB をインストールし,その中の設定で /boot パーティションからブートするように設定しておく必要があります.こうすると Fedora を立ち上げるにはフロッピーからブートすることになりますが,Windows XP に関しては従来どおり何の変化も与えません.

さて一通りインストールして使ってみましたが,デフォルトのデスクトップ環境GNOME なのですね.私は KDE に慣れていたのでちょっと戸惑います.また SELinux がインストールされているせいか,簡単に Windows XP のパーティションにはアクセスできなかったり,戸惑うことがいくつかあります.また Red Hat 系を使うのは初めてということもあって,カーネルのビルドや,起動時に読み込むモジュール管理を行うディレクトリがどこなのか,まだ探し出せていません.

これまで,PC Unix を使っていたのは Pentium III (1 GHz) までだったので,自作の数値計算プログラムを走らせて速度ベンチマークをしてみると,現在の Core2Duo E8200 (2.66 GHz) は5倍程度の速度で走ってくれました.体感的には make がびゅんびゅんと進むのが驚きです.

あくまでお試しインストールのつもりなのですが,しばらくはこの Fedora に慣れてみようと思います.

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2008/05/13

寒い五月

ここ数日,関東地方は低温に見舞われています.今日の最高気温は14℃ほど.週末に奥日光では雪が積もりました.今日は台風2号が関東の南岸をかすめて通ったのですが,暖かい空気は全くもたらさず,寒々しいお天気が続いています.コートやマフラーを身に着けている人も珍しくありません.今朝は台風による北風が雨を横殴りに吹き付けてきたので,駅のプラットフォームで電車を待つ間に冷たい雨に打たれて凍えそうでした.

田植えが終わったばかりの稲は成長が遅れるでしょうし,孵ったばかりの鳥の雛たちも,凍死するものが増えるのではないかと心配しています.米が不作にならないと良いのですが.

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2008/05/11

ASUS P5K-EとPC-UNIX

数年前まで私の自作の PC の中には数台の HDD があり,そこには PC-DOS やら Windows やら Linux やら FreeBSD やら,はたまた実験的な OS やらを同居させていたものでした.しかし,WindowsXP SP2 以降は,そのような開発実験的な趣味は衰え,専ら WindowsXP だけを使うようになっていました.この春,ハードウェアを更新したことが契機になり,再び PC UNIX を使ってみようかという気になって,いくつかの OS を試してみました.マザーボードは ASUSP5K-E です.

まずは何といっても FreeBSD です.最新の 7.0 のインストールディスクを試してみました.P5K-E は Intel の P35 チップセットと ICH9R を搭載したマザーボードなので,ATAPI はそのままでは準備されていません.このため ASUS は JmicronJMB363 というチップを使って ATAPI と SATA RAID のインターフェースを搭載しています.しかしながら,PCIe に接続された JMB363 のドライバは開発途上のようでうまく動いてくれず,ATAPI につないだ CD ドライブを正しく認識してくれません.これは FreeBSD 7.0 の2008年4月の最新の snapshot では解消されているので,7.1 が出たらこれを真っ先に導入してみようと思います.

次は Fedora 8 です.あと数日で Fedora 9 がリリースされるのですが,いずれにせよこちらは Linux なので,HDD のパーティションを贅沢に要求します.私の現在の環境では基本パーティションを一つ,拡張パーティションを一つ,それぞれ WindowsXP のために消費していますので,Linux