2009/12/14

今年はかなりの暖冬?

Winterhome_dec2009012m

今年は秋から初冬にかけて雨が多く,これはすなわち暖冬であることの何よりの証です.イチョウの黄葉もずいぶん遅かったように思います.エルニーニョの影響なのか,それともたまたま年毎の気温の変動の高温の位相に当たったのか,いずれにせよその基底には長期的な地球の温暖化傾向があるのではないかと思います.たとえ人類が温室効果ガスを排出していなくても,ここ200年ほどは穏やかな温暖化傾向が続くのではないでしょうか?それにさらに温室効果ガスの影響が加わって温暖化が加速されている,ということなのかもしれません.

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2009/12/13

Ruby 1.9.1-p376 released

オブジェクト指向スクリプト言語である Ruby 1.9.1 系列の新しいパッチがリリースされました.今回は,ヒープオーヴァーフローの脆弱性というセキュリティ上の問題を修正するためのリリースですので,1.9.1 系列の全てのユーザに修正版の使用が推奨されています.当然のことながら,私も mswin32 用のビルドをダウンロードして使用しています.今のところ,Refsort/Ruby に関する限りは問題無いようです.

ところで今年の10月ころに,中学生のプログラマー CanI 君が Ruby の構造体型オブジェクトの実装効率を格段に上げた,という記事を読んでいたのですが,これは今回のパッチで取り込まれたのでしょうか?ちょっと気になります.ChangeLog を読んでみましたが,見当たりませんね.1.9.2 には取り込まれるのかな?

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2009/12/12

消化不良の超ひも理論

はじめての“超ひも理論”―宇宙・力・時間の謎を解く(講談社現代新書) - 川合 光(著)

超ひも理論の本を読むのが全く初めてだったのですが,やはり消化不良は免れませんでした.素粒子の世界をできるだけ統一的に記述することを目指してきた現代物理学の最前線で,重力まで含めた究極の統一理論として期待される超ひも理論.特に,理論の中に定数を含まないという特徴は,この理論が究極の宇宙原理であることの証拠かもしれないと期待させる一方,数学的な整合性のためには10次元という高次元が必要で,しかもそのうち6次元が量子スケールで縮退しているという屁理屈は,この理論の本物度に疑問を投げかけるものになっていて,まだまだ気を許せるものではありません.

また,定数を含まないと言いながら,この理論の系として出てくるカラビ-ヤウ多様体の形状は多様たりえるので,その無数の選択肢の中からどれを取るのか,それぞれが異なる宇宙に対応すると言う屁理屈はここでもありえるものの,では我々のこの宇宙はどれか,という選択の問題が本質的には解決されていないように思えます.このあたり,高次元のポアンカレ予想や,サーストンの幾何化予想と整合性は取れているのかなぁ?

理論の歴史的な系譜が詳しく解説されているのは大変良いと思います.このような高度な内容は,科学者たちがどのように悩み切り開いていったかという歴史を知らずには理解することが難しいからです.量子力学相対性理論を学ぶたびに特にそれを感じます.著者によれば,現在は超ひも理論の3回目のブームに当たっているとのことで,更なる発展を願わずにはいられません.

面白かったのは,インフレーション宇宙論への批判と,サイクリック宇宙論です.前者は,宇宙初期に起こったとされるインフレーションは,よほど入念にインフレーションの種(ポテンシャル)が仕込まれていないとうまく行かないということを超ひも理論の立場から批判したものです.これは,インフレーションが必然的・自動的に起きると思い込んでいた私の知識に大きな修正を迫るものでした.今回の読書の収穫物の一つです.

後者は,膨張と収縮を繰り返す古典的な振動宇宙論かと思いきや,そうではなくて,超ひもから始まる宇宙は,ビッグバンビッグクランチをくり返さなければ大きくなっていくことができない,従って現在の宇宙は約50回目のビッグバンで生まれたものだという,これまたとんでもない話です.最初の宇宙はエントロピー不足でインフレーションも起こせないままクランチしてしまうが,何10回目にはちゃんと素粒子が生まれるところまでたどり着くという発散振動する宇宙のシナリオが描かれています.うーん困ったものです,こういうのは.

実は,私は著者と同じ大学の同期生でした.学生時代から著者の優秀なことは学内でも知れ渡っており,大いに将来が嘱望されていました.そして現在,世界最先端の研究を精力的に続けており,このような一般読者向けの著書も書く努力を怠らない姿には本当に敬意を表したいと思います.超ひも理論の発展を祈ります.ダークエネルギーを説明してくれないかなぁ?

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2009/12/07

いよいよ師走

気がつくともう師走で,しかも12月7日とすでに一週間も経っているではありませんか?月日の経つのは何と速いことでしょう!

Aso_nov2009062m

今年の秋から初冬にかけては気温が高めで雨も多く,あまり冬に近づいていると言う実感が無かったのですが,今日の夜の帰宅途中はさすがに寒気の中を歩いてきたと感じました.気温もさることながら湿度が大変下がっており,お陰で寒風が身に沁みました.ちなみに,上の写真は阿蘇南郷谷外輪山のススキ.牧草として植えられているので,間もなく刈り取られて冬場の干草として発酵・貯蔵されるはずです.

このところブログの更新をサボり気味なのですが,これは週末にアルコールに接する機会が多くて,気合を入れて文章を書くだけの元気が残っていないということなのです.健康のためにもアルコールの摂取量を減らさねば.

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2009/11/29

阿蘇にしはらウィンドファーム

さらに阿蘇南郷谷の続きです.阿蘇外輪山の中に俵山という山があります.外輪山南側に位置する山なのですが,ここにウィンドファームが設置されています."阿蘇にしはらウィンドファーム" と呼ばれているようです.風車は,見たところ 1.5MW 級.俵山の斜面に沿って10基がずらりと並んでいます.

Aso_nov2009076m

後で調べたところ,タービンはデンマークの Vestas 社製で,定格 1.75MW とのことです.ずいぶんと丸っこいナセルが可愛らしく感じました.旧 Micon 社製の系統かな?

ここは恐らく斜面に沿った風の通り道になっており,吹き上げ,吹き降ろしの両方を享受できる風況なのでしょう.事業を行っているのは,Jパワーアサヒビールの共同出資会社である "(株)グリーンパワー阿蘇" です.道理でナセルの部分にアサヒビールのロゴが書いてあったわけです.

アサヒビールが出資したのはどういう理由からなのでしょうね?調べてみると,アサヒビールは CSR 活動の一環ととらえているようです.これから CO2 規制が厳しくなってくると,製造事業社がウィンドファームを持ったり出資したりすることが増えてくるのでしょう.

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熊本空港の待合室から,この山の斜面に沿って並び立つ風車群を見ることができます.

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2009/11/28

カントリー音楽の聖地アスペクタ

Aso_nov2009050m

阿蘇南郷谷の続きです.年金運用資金で建てられた大規模保養施設にグリーンピアというものがありました.ずさんな計画と管理運用が露呈してその全てが廃止され,今では自治体や民間に払い下げられています.その一つが阿蘇南郷谷にあるグリーンピア南阿蘇です.敷地は大変広大で,阿蘇外輪山の斜面を利用したロケーションは最高にすばらしく,その中に散らばるようにホテル,レストランなどが点在していますが,ここには巨大な野外ステージ "アスペクタ" があります.ホームページはこちら

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毎年10月に行われるカントリー音楽の祭典カントリー・ゴールドの会場として日本中のカントリーファンには知られています.しかしホテルと同様この野外劇場も存続が危ぶまれています.国がグリーンピアを廃止し,県も不採算の施設を引き取る意思の無いことを表明したためです.このまま行くと,間もなくアスペクタも廃止となりそうです.もう20年以上も続いているカントリー・ゴールドはどうなるのでしょうね?チャーリー永谷さんたちが運動をしていますが,県も地元自治体も財政は苦しいはず.予断を許さない状況が続いています.ロケーションは世界的に見ても抜群なのになぁ・・・

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根子岳

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このところ晩秋には九州に出かけることが多いのですが,今回も阿蘇山までドライブ.特に今年は,阿蘇カルデラの南側の谷,南郷谷をドライブ.こちら側のほうが昼間の太陽は順光になるので,きれいな阿蘇五岳と呼ばれる中央火口丘群を楽しむことができました.特に根子岳の雄姿は特筆モノ.そのぎざぎざとした岩場のスカイラインは大変特異なものです.

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2009/11/23

ツバキ

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もうだいぶ前からですが,ツバキが花を咲かせています.結構花期が長いので,どの季節の花とはなかなか言い難いのですが,それでもやはり冬の花とすべきなのでしょう.この写真の花は侘助(わびすけ)と呼ばれる品種.ハチが来ている花びらはくたびれ気味ですが,これは前日に冷たい雨が終日降ったからかもしれません.

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2009/11/21

世界の都市計画の歴史を俯瞰

都市計画の世界史(講談社現代新書) - 日端 康雄(著)

古代メソポタミアの都市の成り立ちから始まって,古代ギリシアのポリス,ローマ時代の都市,中世,近代,現代というぐあいに時代を下りながら,都市の構造と,そこに込められた意思や希望を網羅的に俯瞰することがこの本の目的のようで,その意味では十分に成功を収めていると言えると思います.小さく不鮮明ながらも多数の都市のプラン(平面図)が掲載されているのも親切だと言えます.

新書にしてはかなり厚い本で,お値段も1,000円を超えています.通勤電車の中で読むにはちょっと堅苦しくて教科書的な無味乾燥さを感じます.そのため,それほどすらすらとは読み進めないのですが,それでも近代以降の都市計画についての記述は詳細で,大変興味深いものがあります.

私が特に興味を引かれたのは,バロック以降のヨーロッパとアメリカの都市計画です.私はこれまで,都市計画の歴史をかなり誤解をしていたようで,実はアメリカの都市計画の歴史が意外に古いこと,またバロック都市計画がどのような特徴を持ち,どのような時代背景と意図の下に進められたのか,大変勉強になりました.パリのことを思い出しながら,この部分を読んだのですが,パリは世界で最も典型的なバロック都市なのですね.私がかつて,"いかにも過剰装飾" とか "政治権力の舞台装置" と感じたシャンゼリゼ大通りコンコルド広場は,ジョルジュ・オスマンのパリ改造計画(明治維新のころです)によるもので,全てバロックの特徴そのものだったのです.また,有名な広場でも,ヴァンドーム広場は中世的で,コンコルド広場がバロック,というのも眼から鱗です.

後半は,近代以降の過密都市の劣悪な環境から人々をいかに救うかということがテーマになります.ヨーロッパでの様々な田園都市の試みが紹介され,それらは現代的な都市計画論,都市計画行政につながっていきます.最終段でメガロポリスやメガシティの話が出てくるのですが,ここまで来ると,現代と近未来の都市はいかにあるべきかという著者の見識が紹介されてもよかったと思いますが,この本は教科書に徹しているらしく,著者の思いを紹介していないところが大変残念でした.

余談ですが,巨大宇宙ステーションの居住区の設計とか,月面基地の都市計画の話があってもよいし,ラリー・ニーヴンの壮大な SF 小説 "リングワールド" を都市計画ならぬ惑星計画として紹介することも面白いと思います.

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2009/11/20

タチバナモドキ

街路樹や庭木によく使われているピラカンサ属の一種.ご近所の生垣になっています.オレンジ色の実が沢山なっているのですが,初冬のヒヨドリの餌になることでしょう.そろそろ毎日霜が降りるようになります.

Fallaroundhome_nov2009078m

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2009/11/16

ネギが旬

昨日散歩したときに通りかかったネギ畑.いつでも収穫できそうなネギが繁っていました.もうこの地方では霜が降り始めるころなのですが,そうなると鍋料理用に需要も増えるのでしょう.

Fallaroundhome_nov2009108m

東日本と西日本では,ネギのどの部分を食べるのかが異なります.東日本では土の中に埋まった太く白い部分が好まれるのに対して,西日本では土の外で日光を浴びた細い緑色の部分が好まれます.私は子供時代は西日本で育ちましたので,ネギは青いものだと思っていたら,関東に来てからは白い部分が多いので面食らったことがあります.今はどちらでも特にこだわりなく食べています.

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2009/11/15

秋の林床

昨日の荒天が嘘のように,日曜日の今日は朝から快晴.風も穏やかで気温も高め.晩秋とは思えないような小春日和です.こういうときは雑木林を歩くのが良いでしょう.

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自宅から歩ける範囲の農地やその周辺の雑木林をしばらく散歩.落葉樹はほとんど葉を落としましたが,まだ緑の葉を付けたものも残っていて,かなりまだら模様です.しかし,秋は確実に深まってきたと実感できます.

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低気圧やら寒気やら

ここ一週間ほどはお天気が不順です.大雨が降ったかと思うと,大陸から寒気が入ってきて気温が急降下.それからまた低気圧が通過して大荒れの天気になったと思ったら,今度は気温が上昇.さらに明日からは再び寒気が入ってくるそうです.

秋から真冬への遷移の途中なのでしょうが,今年はちょっとお湿りが多いような気がします.これは気温が高めであることの反映なのでしょうか?気温や海水温が高いと,蒸発量が多くなって雨量も増えるというのは,まあ分かりやすい理屈ではあります.

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上の写真は昨日の夕焼け.上空ではまだ乱れが強いようで,複雑な気流だったのでしょうか,乳房雲になりかけの雲が夕日に映えていました.

Fallhome_nov2009050m

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2009/11/14

Ubuntu9.10をインストールしました

最近人気が出てきた Linuxディストリビューションの一つ Ubuntu の最新版 9.10 (Karmic Koala) がリリースされたので,早速インストールしてみました.

例によって,インストール CD のイメージをダウンロードして CD-R に焼き,それを使ってブートすることでインストーラが起動します.後はいくつかの質問に答えたり,必要であればパーティションを編集したりするだけでインストールは進行します.

Ubuntu910scrn_2

一つだけ注意を要するのはブートローダーである GRUB についてです.Ubuntu 9.04 までは GRUB-Lagacy と呼ばれる 0.9x 系の GRUB が使われており,これはこれで十分便利だったのですが,9.10 からは GRUB2 と呼ばれる 1.9x 系が使われるようになり,実装が大きく変わりました.私が最もつまづいたのは,GRUB2 をフロッピーディスクにインストールできなくなったことです.同一 HDD の Windows-XP と共存させるために,従来はインストーラーのオプションで GRUB のインストール先をフロッピーにインストールすることができたのですが,これができなくなったのです.

仕方なく,サポートフォーラムに助けを求め,CD-R に GRUB2 をインストールすることで暫定的に解決しています.

これ以外に気がついたことは,当然のことながら カーネルGNOMEFirefox などの基本的なソフトウェアが更新されていることと,GCCRuby が新版になっていることです.特に,Ruby の 1.9 系列の採用は喜ばしいことながら,古いスクリプトが動かなくなるリスクも残っているので,判断が難しいところです.

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2009/11/05

コガマの穂

Fallaroundhome_nov2009060m

これも先日近所を散歩したときに撮ったコガマの小さな群落.もとは田んぼだったところなのですが,もう数年間休耕田になっており,そうするとこのように単なる湿った野原になってしまいます.ここは谷津田で,むかし開墾して田を開いたところなのでしょうが,耕作が行われなくなると,このように急速に自然に帰っていきます.中国の退耕還林という言葉を思い出します.

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2009/11/04

カラスウリ熟す

Fallaroundhome_nov2009036m

このブログでは定番のカラスウリ (*1 *2 *3 *4),今年はどうやら当たり年のようで,そこここの雑木林の林縁部にはオレンジ色の実が沢山ぶら下がっています.まだ瓜坊状態のものもありますが,大半はすでにオレンジや赤色に熟しています.

種子はカマキリの頭部そっくりだということで,上記の Wikipedia の記事の中にも写真がありますが,確かにそっくり.上記の *4 の記事にコメントを付けくださった方がおっしゃっていた通りですね.

Fallaroundhome_nov2009030m

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2009/11/03

日本産鳥類辞書ファイル jbird300.ref, jbird204.ref Released

Refsort/Ruby で用いるための日本産鳥類辞書ファイルの最新版です.この版では,従来無視していた迷鳥や飼育種の篭抜け,また多数の亜種を収録しています.また,鳥類分類学の最新の成果を反映させて,属名の変更,種や亜種の格上げや格下げ,いまだに分類が混乱中の種への対応を行っています.

これまでも鳥類や種子植物の辞書ファイルをリリースしてきました (*1 *2 *3 *4 *5) が,鳥類に関しては今回の版から新しい辞書系列に切り替わります.

この版の編集は,Sibley-Ahlquist 世界鳥類辞書 wbird_sa_09a.ref の編集と同時にスタートしたのですが,大変長い時間がかかってしまいました.参照しなければならない資料が多く,またここ数年で属が変わったり,亜種から種への格上げが行われた種が少なくなかったので,その確認と対応に追われてしまったためです.ようやくリリースできてほっとしています.

併せて,これまでの jbird200.ref 系列のバグフィックス版である jbird204.ref もリリースしています.

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Refsort/Ruby v2.10 Released

2009年に入って,Ruby が 1.9 系列に変わってから,それに合わせて改版を繰り返している Refsort/Ruby (*1 *2 *3 *4 *5 *6 *7 *8) ですが,その最新版をリリースしました.

今回の改訂は,見かけはマイナーなものですが,仕様や実装としてはかなり大きな考え方の変更を伴っています.具体的には,辞書ファイル中の空のフィールドや実質名は記憶格納せずに単に無視するように変更しました.従来の版では,辞書ファイル中の実質名が空であってもそれを記憶格納していましたので,再び空の実質名に出会うと重複した実質名があるといってエラーになっていました.

これは,新しい日本産鳥類辞書である jbird300.ref を編集していて,大量の英名を持たない亜種に遭遇してしまったため,Refsort/Ruby の仕様のほうを変更したものです.詳しくは Refsort/Ruby パッケージの中の readme_v210.txt をお読みください.

もうこの辺で改版も打ち止めかな?

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2009/11/01

万聖節 Toussaint

今日から11月.いよいよ寒くなってくるかと思って灯油を買いに行ったのですが,どうもポカポカと暖かい.天気予報によれば今日の最高気温は24度くらいまで上がるらしいです.これは Indian Summer を通り越して異常ですね.一方,発達した低気圧が2,000kmを超える長大な寒冷前線を引き連れて日本列島に襲い掛かっているので,北海道はすでに雨,のち雪.本州でも高山では雪になるとのことです.突風や落雷などの災害が心配されます.

さて,ブルターニュに関するブログ "うるわしのブルターニュ" によれば,11月1日はケルトの暦では新年.しかし,現在のフランスではアメリカから商業的に輸入された Halloween が流行っているのだとか.日本と同じですね.しかし,Halloween は元々は11月1日の大晦日という意味のお祭りだったのです.

Fallhome_nov2009022m

私が11月1日として思い出すのは,カトリックの国フランスの万聖節 Toussaint です.私がフランスにいるときに覚えた言われ(たぶん俗説)は,フランスでは一年の毎日に聖人が割り当てられているのだが,それではまだ日数が足りず,その他全ての聖人を11月1日に割り当てたのだというものでした.諸聖人の日とも言うようです.フランス語の "Toussaint" は, "全て" を意味する "Tous" と "聖人" を意味する "Saint" の組み合わせなので,"全聖節" としたほうが良いような気もします.

どうも日本のお彼岸に近い風習があるようで,家族で墓参りをしたり,そのために花屋さんに菊の花が売られていたりしました.元々すでに7世紀頃には,この日に殉教者に祈る行事が教会で行われており,それが信徒の間にも広がったと解釈できるように思います.

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2009/10/31

秋深まる

秋が深まってきました.当地では,沼から蒸発してきた水分が放射冷却で冷やされて,明け方には霧となって低地を漂う日々が続いています.真冬になるとこういう光景はなくなるので,秋の今頃に特有の気象現象です.原理は同じですが,もっと大規模な霧は欧州大陸ではごく一般的です.この季節にヨーロッパを旅行すると朝霧に出会う機会は非常に多く,それで飛行機が遅れたりします.フランスのシャルル・ド・ゴール国際空港には,霧を吹き払うための大規模送風設備が設けられているほどです.

Fallhome_oct2009008m

庭の木々の紅葉が進んできました.この写真の紅葉はナツツバキのもの.この秋にはチャドクガの攻撃を免れることができました.良かった,良かった.

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2009/10/27

台風一過の都心の夕方

Marunouchi_2009002m

朝の通勤途上,真冬によく観られるような美しい富士山を眺めることができました.台風一過の澄んだ空気のお陰で,日中都心からでも富士山がよく見えました.午後になってだいぶ風が強くなってはきたものの,空気の澄み具合は変わらず,朝焼けの田園風景に劣らず美しい都心の夕方となりました.

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台風一過の朝焼け

Aroundhome_oct2009014m

昨日は台風が関東地方南岸を足早に駆け抜けたお陰で,一日中風雨がひどく,ひょっとして帰宅の足を奪われるのではないかと心配するほどでした.しかし夜半には風雨も収まり,今朝起きてみると澄んだ広い青空が見えるではありませんか.日の出直後のオレンジ色の光線が地表を照らし始めたときでした.なかなか良い感じです.

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2009/10/25

寒い

今日はこの秋初めて「寒い」と感じた一日でした.昨夜から弱い雨が降り,さらに関東地方特有の冷たい北東気流で一日中気温が上がりませんでした.風も比較的強くて,外に出るときにはコートを着ていてもちょうど良いくらい.最高気温は恐らく15度くらいだったでしょう.

それでも,水道の水にはまだまだ夏の温もりが残っています.これがあと一ヶ月も経つと川の水が水源の水道水はとても冷たくなり,朝の洗顔時にはついついお湯の栓をひねってしまうようになります.

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2009/10/23

セイタカアワダチソウ満開

セイタカアワダチソウが各地で満開です.20年ほど前に比べると,セイタカアワダチソウの勢いも落ち着いてきた感がありますが,それでもこのようなまとまった群落を見るにつけ,この帰化植物の勢力には眼を見張ります.

Aroundhome_oct2009002m

セイタカアワダチソウの栄枯盛衰については,Wikipedia の記事に詳しいので,ご参照ください.元々蓄積されていた養分を消費してしまったことと,アレロパシーが関係しているようです.

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2009/10/20

地方空港

一昨日,北陸地方のとある空港でのスナップ.東京から到着した便から荷物を積み降ろし,客室を整備し,燃料を補給し,という作業が始まろうとする瞬間です.時刻は夕暮れ時.作業が終わる頃には薄暗くなっていました.ここは軍民共用空港なので戦闘機のフライトも頻繁に行われており,騒音はかなりのものです.空港の売店には軍用機のモデルがずらり.

Noto_oct2009010m

羽田のハブ空港化で成田の過去の歴史や役割分担がにわかに騒がしくなってきましたが,国家戦略としての空港行政が議論される雰囲気なので,これは大変結構なことだと思います.これまでの空港論議は,地方の土建行政の思惑や地域振興という枠内で行われ,航空会社の経済合理性をないがしろにして利権議員が暗躍するという構図でした.その結果,静岡空港や茨城の百里基地軍民共用空港のような,どう見ても無理のある空港建設を許してきたのです.空港整備特別会計という空港建設を続けるための奉加帳のような財布も法的に用意されてきましたし,運輸官僚にとっても天下り先が増える大変美味しい仕組みでした.しかし,東アジアでの航空輸送の競争力という視点で問題を捕らえなおし,ハブ空港とローカル空港の役割を議論しなおすことができれば,無駄に国土を破壊して不採算の空港を造るという愚計を冒す機会を減らすことが出来ます.

過去のしがらみで最適な戦略を選択できない組織は衰退します.日本全体の最適戦略を提案して国民に問うことが政権の役割だとすると,第一歩は踏み出せたということでしょう.

ところが成田にとってはそのしがらみの精算が最大の課題です.これは工事が中止になりそうな八ッ場ダムなどのダムと全く同じ構図です.国の方針のために地域社会が犠牲になり,反対運動の末に泣く泣く同意したら,ダムは作らないと言い出したものですからたまったものではありません.国のために犠牲になった俺たちの立場はどうなる?犠牲の名誉に関わる人間心理という大変厄介な問題の解決はこれからです.犠牲の名誉に関しては,第二次世界大戦で亡くなった方々の遺族の心理も同様だろうと思います.レイテ島戦線沖縄戦満州戦のように国に見捨てられ犬死にした兵士や民間人は少なくないのですが,遺族としては,国や家族のために最大限役に立って犠牲になったと思いたいのはごく自然な感情でしょう.靖国神社を巡る議論の難しさはこの犠牲の名誉に関することだと思います.

話が脱線してしまいました.成田も羽田も東アジアのハブになるのは容易ではありません.韓国の仁川(インチョン)シンガポールのチャンギを訪れるとわかりますが,複数の巨大空港がすでに域内にあるのです.これらに成田や羽田がどうやって対抗していくのか?唯一の対抗軸は,首都圏という超高集積都市空間と大市場が間近にあることでしょう.

それに対して,この写真に掲げた地方空港はどういう位置づけになるのでしょう?採算が取れなければ減便になり,場合によっては路線そのものが廃止となることも覚悟しなければならないと同時に,近隣の中国,韓国,ロシアなどとの直行便を呼び込む努力も今以上に続けなければならないでしょう.現にこの空港にも大韓航空の定期便が来ていました.地方空港が海外のハブとも直接つながっていくことは,ごく自然なことのように思えます.

そういう努力を続けたとしても,廃港となる空港が出てくることでしょう.そのときこそ,日本各地にビジネスジェット専用空港やフライングクラブが勃興していく契機につなげたいものです.地方でこそ,欧米では普通に味わえるような豊かな生活が楽しめるはずです.そこに富裕層をうまく引き込んでいく,そういう戦略を描けるのではないでしょうか?

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2009/10/18

蔵の紋に龍

週末に北陸地方を旅行したのですが,そこで出会ったものがこれ.お蕎麦屋さんの建物に隣接するお蔵に付いていたものです.お蔵の妻面の最上部に家紋が描かれることが多いのですが,ここに木彫りか縄を細工したものか,このが飾られています.

Noto_oct2009006m

このお蕎麦屋さんは,千葉県柏市にある名店 "竹やぶ" で修行したご主人が石川県能美市に開いたお店.この地方の古い民家の造りをそのまま使った素晴らしい建物と内装です.お蕎麦そのものがこれまた絶品.細めの麺が素晴らしい.さすがは竹やぶで長年修行されてきた方のお店だけのことはあります.お値段は地方だからでしょうか,恐ろしく割安です.

逆光で龍の部分は影だったので露出は自動では合わず.仕方ないので,背景の空の白とび部分にマスクをかけてそれ以外の部分の明度を持ち上げてあります.

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2009/10/15

空港を舞台にしたヒューマンドラマ

ターミナル DTSスペシャル・エディション [DVD] - 出演:トム・ハンクス,キャサリン・ゼタ=ジョーンズ,監督:スティーブン・スピルバーグ

この映画 "ターミナル" もトム・ハンクススピルバーグというゴールデンコンビによるロマンティックなお話.東欧の架空の国クラコージアからニューヨークの空港に到着した一人の男性.しかし彼が到着する直前,祖国ではクーデターが勃発して政権は転覆.彼の持っていたビザは無効になり,彼は国に帰ることも,アメリカに入国することもできずに一年近くを空港の中で過ごすことになります.何とか入国できないものかと日々書類を提出するのですが,それは叶わず,しかし空港の中でのありそうもないサバイバルのエピソードをスピルバーグが次々と繰り出しては観客を楽しませてくれる,そういう映画です.

スピルバーグらしいのは,空港の中で働く様々な職業の人たちが,様々な形で主人公と関わるうちに,彼に好意を抱き,彼を応援するようになっていく過程です.ここはさすがはスピルバーグと思わせるエピソードが多く,特に,彼の空腹をどのように解決していくのかという課題を主軸に進むので,結構リアリティがあります.

逆にスピルバーグらしくないのは,ありそうにない空港管理当局の意地悪な役人の存在.このような非現実的な役柄を持ってこなければこの映画が成立しないわけは無いのですが,あえて悪役として担ぎ出されたということでしょうか?ちょっと興ざめです.もっと他の描き方はあっただろうにと思います.

また,リアリティに欠けていると思ったのは,このような場合は必ずマスコミが嗅ぎつけて,お涙頂戴か小ずるい不法滞在者かのレッテルを張って,大量の映像とインタビューを世の中に撒き散らしては,当人はおろか空港管理当局の手足をも縛る,というようなことが一切語られなかったこと.

トム・ハンクスがロシア語のような東欧の言語らしい言葉をしゃべるのは全て彼のアドリブだったそうです.さすがですね.主人公との淡いロマンスを演じるのはキャサリン・ゼタ=ジョーンズですが,私にはこの役には,キルスティン・ダンストのほうが良かったのではないかと感じました.単なる趣味の問題ですが.

ま,いずれにせよ,現代のおとぎ話の一つのスタイルであることには違いありません.手練(てだれ)の監督による鮮やかなエンターテイメントです.ちなみに,この映画の撮影は,実際の空港ではなく,この映画のためにわざわざ建設されたターミナルのセットで行われたとのこと.ターミナル内部はまるで本物で,入居している商店は全て実在のブランドばかり.商品や店員の制服も本物と見分けがつきません.こういうところではリアリティを重視するのですね.最終盤,ニューヨーク市内のジャズ・バーでのベニー・ゴルソンのパフォーマンスは本物.これはすごい.

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2009/10/13

板橋不動境内で見つけたもの

これも週末の板橋不動の境内でのスナップ.擬宝珠に続いて手水舎(ちょうずや,てみずや)の屋根の部分の木彫のレリーフ.何の花でしょうか?ざくろではないよなぁ?

Itabashifudo_oct2009078m

次は,手水舎のすぐ前に立っていた灯篭の屋根.焼き物の三ツ星の家紋が付いていて,これがなかなか良い色だったので撮ってしまいました.かなり古そうです.

Itabashifudo_oct2009007m

そして,最後が三重塔の一階部分の柱の彫り物.彫り自体は大したことは無いと思うのですが,際立っているのはその赤色.これは何の顔料を使っているのでしょう?ピンク味が強いですね.辰砂)?丹(鉛丹)?

Itabashifudo_oct2009059m

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素晴らしい洗練を果たした Lonesome River Band

No Turning Back [Import] [from US] - Lonesome River Band

Lonesome River Band は過去にこのブログで一度だけ取り上げています.このときはかなり古い録音の CD を紹介したのですが,このバンドは実は長寿!その後もコンスタントにアルバムを出し続け,しかもその洗練された硬派ぶりは全く軸がぶれません.これほどのバンドなのに,何故か Wikipedia には記事がありません.どうしてなのか全く理解できません.

このアルバムは2008年にリリースされたものですが,硬派ながらも大変洗練されて現代的な Bluegrass を聴かせてくれます.彼らの音楽には相当多くのミュージシャンが影響を受けたはずで,AKUS などはその影響を受けた筆頭ではないかと思います.特に AKUS のアルバム "So Long So Wrong"(*1) や "New Favorite"(*2) は新しい音作りを指向したアルバムとして時代を画しましたが,LRB の影響が濃厚に感じられます.

さて,このアルバムには14曲が収められているのですが,このアルバムに関してはお勧めを選ぶのに大変苦労するほど良質の曲が揃っています.強いてあげると第3曲の "Dime Store Rings",第5曲の "Wires and Wood",そして第9曲の "We Couldn't Tell" でしょうか.第11曲の "Darkness Wept" も素晴らしいです.

いずれにせよ,Lonesome River Band のこの最新のアルバムは,現代 Bluegrass の一つの頂点を表現するものです.録音は大変素晴らしく,昔のカントリーの録音のひどさに比べると,ここ10年ほどの音作りの丁寧さと洗練は隔世の感があります.

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2009/10/12

商人講が納めた擬宝珠

昨日の板橋不動の続きです.これはこのブログで時々取り上げる(*1, *2擬宝珠.本堂の手すりのあちこちに,このように奉納された擬宝珠が配置されていました.陰になった部分に書いてあった文字は「商人講中守谷町」と読めます.残念ながら年号を見ることができなかったのですが,のメンバーの名前には苗字は無く名のみが記載されていますので,商人たちが苗字を持つようになる以前,すなわち江戸時代かそれ以前のことだったろうと思われます.

Itabashifudo_oct2009065m

この本堂は,文禄年間(1592-1596)の建立だそうで,その後建て替えもされていないようですから,擬宝珠が後で付けられていない限り,その当時のものではないかと思われます.かなり古いですね.もう400年以上経っています.まだ江戸時代が始まる前,豊臣秀吉が栄華を極めていた頃です.うーむ,ちょっと古すぎるか?江戸時代になって付けられた,あるいは付け替えられたという可能性もありますね.

"講中" の二文字目の "" とは,集団を表す語の後に用い,その成員全員を指す語.何々社中というような使われ方が多いですが,講にもよく使われていたのでしょう.商人講がどういう講だったのかはよくわかりませんが,商人組合として商人どうしの内部調整や,行政との窓口のようなことをやっていたのでしょう.

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