デジカメはこう進化する (1)
デジタル一眼レフは成熟期にさしかかっているように思えます.黎明期の陣取り合戦はほぼ終息し,APS-C サイズの撮像素子が主流となることは確実になりました.それを見届けたかつてのカメラファンが続々とデジタル一眼レフに乗り換えつつあります.このカテゴリーですら低価格化は著しく,シェア上位を取って物量がはける上位2,3社しか開発競争を続けることは出来なくなるでしょう.
さて,35mm 銀塩一眼レフに慣れ親しんだ者にとって最大の違和感はレンズの焦点距離と画角の関係です.イメージサークルが小さくなった分,同じ焦点距離でも画角が小さくなり望遠側にシフトしたのと等価になります.その結果広角レンズは 10数mm というごく短い焦点距離が当たり前になり,その光学設計にはかなりのしわ寄せがいったはずです.当然広角ズームは大きく重く高価になってしまいました.
本来であれば,35mm の光学系をそのまま相似縮小すれば良さそうなものなのですが,それを阻むものがあります.そう,バックフォーカス距離です.レンズマウントから撮像素子の間にはクイックリターンミラーがあるため,その間の距離をある程度以上取らざるを得ません.それはレンズ設計にじかに跳ね返り,特に広角系の設計を難しくしているはずです.
しかし,私は数年以内に新しい規格が立ち上がるのではないかと見ています.それはクイックリターンミラーを廃止した新しい一眼レフのアーキテクチャです.この構造においてはミラーはありません.撮像素子が得た画像を小型のディスプレイでファインダー光学系に映すようにすれば良いのです.ファインダー光学系のサイズで VGA(640X480):30万画素のディスプレイが出来るようになればこの問題はほぼ解決します.さらに SVGA(800X600):48万画素や XGA(1024X768):80万画素であれば申し分ありません.現在でもビデオカメラには電子ビューファインダーが搭載されているので,これを高精細にすればよいことは誰でも考えつくことです.
ミラーを廃止することのメリットは大きいはずです.まず上記のバックフォーカス距離の自由度が拡大されます.これによりレンズのサイズ,重量,コストを下げることができます.次にミラーのスプリングをチャージし高速駆動させるメカニズムが不要になります.これによりボディのコストも相当低減できるのではないでしょうか?
欠点は,一眼レフカメラ特有のシャッター音が聞かれなくなることです.これを重要と思う人向けには,シャッター音をスピーカーで出せるようにすれば良いでしょう.また,これまでの規格との互換性はありませんから,しばらくは規格が並立し混乱することになります.しかし技術の方向性は確実にこの方向だと思うのですが,いかがでしょう?
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