Alison Krauss が飛躍するきっかけとなったアルバム
So Long So Wrong [from US] [Import] Alison Krauss & Union Station,価格: \2,353 (税込)
人気絶頂の Alison Krauss は Union Station というバンドをバックに従えているのですが, "従えている" という表現は実際には適当ではありません.なぜならば,彼女が主でバンドが従という関係が成り立っているわけではないからです.バンドのメンバーの一人がリード・ヴォーカルを取り,彼女自身がハーモニー・コーラスにまわることもしばしばですし,彼女のフィドルは完全にバンドの一部と化しています.アルバムやライブでもメンバー各人の良さを引き出す工夫が随所に見られます.
そんなバックバンドとの関係を築いてきた Alison Krauss ですが,Union Station のメンバーは初期と現在ではかなり入れ替わっています.私の理解が正しければ,現在のメンバー構成が確立されたのが1997年3月25日にリリースされたこのアルバムからです.ギターの Dan Tyminski,バンジョーの Ron Block,ドブロの Jerry Douglas,そしてベースの Barry Bales です.特にこのアルバムからギターの Dan Tyminski が加わったことの影響は大きいと思います.彼はギターやマンドリンも上手いのですが,何と言ってもヴォーカルが良いのです.それは映画 "O Brother" の挿入歌 "A man of constant sorrow" で遺憾なく発揮されたことは記憶に新しいところですね.
そしてこのアルバムから Alison Krauss & Union Station の快進撃が始まったと言っても良いのではないでしょうか?彼らの音楽性と音作りはこのアルバムをきっかけに従来のブルーグラスの枠を徐々に超えて洗練の度合いを高めていきます.それは2001年8月14日にリリースされたアルバム "New Favorite" に見事に結実するのですが,それに至るには Alison Krauss と言えども長い時間がかかったのでした.Rounder での1987年のデビューから約15年です.
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