スターリング・エンジン回った!
私が小学生の頃に購読していた雑誌に,誠文堂新光社の "子供の科学" があります.40年経った今でも出版されていると思いますが,大変良質の少年科学雑誌で,アメリカの "Popular Science" 誌の系譜にも比せられる日本の文化の資産です.
今回取り上げるのは,子供の頃この "子供の科学" を読んでいたであろうお父さんたちのための雑誌 "大人の科学" です.今のところは季刊,しかし毎回かなり良質の付録が付いてきます.2005年秋号の付録は何とスターリング・エンジン.外燃機関の典型例として,また熱力学の題材として大学で教わった記憶のある方も多いことでしょう.
買って帰った晩のうちに組み立ててみました.スターリングエンジンは密閉した閉空間の中の空気を外部から加熱・冷却することで動作する熱機関なのですが,それを雑誌の付録で実現するための工夫が見事です.シリンダーとピストンをどう実現するかが肝だと思うのですが,それを樹脂のシリンダー,発泡ウレタンのピストン,そしてシリコンゴムのダイヤフラムで実現しており,ドライバー一本で組み立てられるようにしてあります.気密性や摩擦の低減などの工夫も秀逸で,スターリングエンジンそのものよりも,これをこのような形態で実現した発想と技術に脱帽です.
組み立てに要した時間はほぼ一時間.早速お湯を沸かし,マグカップに入れてその上にこのスターリング・エンジンを置くと・・・勢いよく回り始めました!素晴らしいです!
木質系バイオマスとスターリングエンジンを組み合わせた発電・給湯システムを本気になって考えてみたくなりました.これから人口が減少していく日本で,豊富な森林資源と温暖化対策を組み合わせた新しい解が生まれそうな気がします.
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