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2006/01/03

Codeから解放された日本

お正月1月2日の夜,NHK総合で突然 "英語でしゃべらナイト" が始まってしまいました!あれ?これは教育テレビの番組だったはずだけど・・・どうやらお正月特別番組だったようです.その中で "ほう?" と思ったのは,東京に住む外国人向けの無料情報誌の編集長 (ロンドン出身) が日本の文化は "Eclectic" で面白い!と言っていたこと.これには番組の司会役の西洋人も "とてもよい表現!" と褒めていました."Eclectic" を辞書で引くと "(1) 取捨選択する.(2) 折衷(せつちゆう)主義の, 折衷的な_あれこれ取捨していい所を取ることにいう." と記載されています.そう,西洋文化圏から東京に来ると,西洋と日本の文化があまりにごちゃ混ぜに折衷されていて,それがとても新鮮に見えるらしいのです.

西洋の文化には,様式,慣例,モードなどと呼ばれる決まりごとが多くあって,それらは一種の掟 "Code" として働きます.最も典型的なものは服装のコード.服装のデザインや TPO については細部にわたって決まりごとが多く,それに背くことはタブーです.建築にも様式の考え方が強く,街並み全体が一つの建築様式で統一されることが普通です.絵画しかり,音楽しかりです.もちろん日本の文化にも同様のコードはあるのですが,日本は伝統的にコードには寛容な文化を持っていますし,ましてや背景をよく知らずに輸入した西洋のコードに関しては全く頓着しませんから,コードを破ることを平気でやってのけます.それが西洋人にはかえって新鮮かつかっこよく見えたりするということではないかと思います.日本のこのコードに関するいい加減さが,伝統の重圧を感じずに次々と新しい様式を実験的に提案し世界のファッション界をリードするに至った日本人デザイナーたちを生み出したのだと思います.

現在,このコード破りの最先端にいるのはアキバ系のオタク文化です.オタク系コミックの世界は,春秋二回の有明での展示会に世界からマニアが押し寄せるほどの広がりと深みを持つに至りました.フィギュアはその最も代表的な偶像です.またメイド喫茶もその傍流です.これらは実は70年代に遡るアキバのパソコン文化がそもそもの源流.それから30年,世界最先端の "Cool Japan" のデジタル家電が表の顔なら,アキバの裏通りに淫靡な花を咲かせているコード破り文化が裏の顔です.昨年,秋葉原には大きな変化が訪れました.つくばエクスプレスの開通と,ダイビルのオープン,ヨドバシカメラ巨大店舗の開店です.今年の3月にはダイビルと隣り合わせの巨大なUDXビルが開業します.変化が加速され,オフィス街化,ファミリー層化が懸念?される秋葉原ですが,その本質は日本伝統のコード破りであることに何ら変わりはありません.

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