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2006年5月

2006/05/30

気骨あふれる Dixie Chicks の新アルバム

Taking the Long Way [from US] [Import] Dixie Chicks,価格: \ 1,890 (税込み)

Dixie_chickstaking_the_long_way昨日の International Herald Tribune に,New York Times からの転載として面白い記事 "No more apologies from the Dixie Chicks" が掲載されていました.カントリーの人気女性トリオ Dixie Chicks のこの新しいアルバムにまつわる記事です.Dixie Chicks は,カントリーロックの分野ではミリオンセラーを叩き出す実力のある人気バンドですが,イラク戦争でアメリカの世論が好戦的な気分で盛り上がっていたときに,Bush 大統領を批判するコメント "ったくアメリカの大統領がテキサス出身だって恥ずかしくないの?" を出したがために,白人保守層が大多数を占めるカントリーファンから猛反発を食い,アメリカのラジオ局から彼女たちの曲が消え,一時は身の危険すらあったという有名な事件がありました.その後初めて出したのがこのアルバムです.

有名な辣腕プロデューサー "Rick Rubin" を起用し,Nashville ではなく Los Angels で録音されたこのアルバムを出すにあたり,当時の厳しい世論に謝ることはない,という彼女たちの気骨あふれるコメントがこの記事には掲載されています.一歩も引かない姿勢は立派ですが,またそれと同時にアメリカの世論自体が当時とは大きく変化し,イラクへの介入はやっぱり失敗だったと感じるアメリカ人が多数派になってきた昨今の状況も考慮に入れるべきでしょう.詳しくは上のリンクから記事全文が読めますのでお読みください.

アルバム自体を私はまだ入手していないので,自らのコメントは控えますが,Amazon.com や Amazon.co.jp のレヴューを見る限り★★★★★クラスのようです.早々と入手して聴かれた方々のコメントも参考になります.

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2006/05/28

アジサイ

Earlysummerhome_may2006037m

アジサイの花も咲いています.アジサイは梅雨の季節の代表的な花と考えられていますが,意外と花期は長く,もう5月から咲いています.アジサイの仲間には多くの種や品種があるのでしょう,上の写真のような美しく可憐な花の形をしたものもあります.また色に至っては実に千変万化,株によっても,花によっても,土壌によっても異なるそうです.

この季節の花の写真は,直射日光が不足しがちのため,なかなか撮りづらくて苦労します.上の写真も鉛色の曇り空の下で撮ったため,色が十分に表現されていませんし,花びらのテクスチャーと色のグラデーションもつぶれてしまっています.残念.

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2006/05/27

ニシキウツギ咲く

Earlysummerhome_may2006032m

梅雨空の下・・・と言ってしまいましょう,ニシキウツギが花を咲かせています.バックの水田のイネもだいぶ葉のボリュームが増し,水面が見えにくくなってきました.ホトトギスも遠くで鳴いています.あとはカツオのたたきがあれば日本の初夏は完成です.

ニシキウツギは一株の中で,白い花あり,ピンクの花あり,その中間の薄いピンクの花ありという具合に多様性に富んでいます.花の色を決める遺伝子は一株の中で共通のはずなのですが,おそらくはその遺伝子の発現は花ごとに異なっているということなのでしょう.人間では一卵性双生児の髪の毛や眼の色が異なることはありませんが,これは比較するのがまずいのかもしれません.

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2006/05/21

初夏の花々

今年の5月は大変雨が多く,すでに入梅したかのような暖かく湿ったお天気が続いています.今日は久しぶりの快晴,しかも大陸育ちの高気圧が移動してきたせいで気持ちよく乾燥した陽気です.まるでヨーロッパの真夏のよう.ヨーロッパはこのようなお天気が2, 3ヶ月続くのかと思うと本当にうらやましい限り.しかし長く暗く湿った冬の埋め合わせなので,あまり文句は言えません.

Earlysummerhome_may2006011m

春の花が一巡したあとで,庭の木々にはいろいろと初夏の花が付いています.ナナカマドの花は連休中にピークを過ぎたのですが,それから上の写真のようなサラサドウダンが花をつけ,つい昨日から下の写真のようなエゴの清楚な花が咲き始めました.もうしばらくするとナツツバキの花が咲き始め,さらにはアジサイが梅雨の雨に打たれる姿が見られるはずです.日本の気候は,花が好きな人にとってはなかなか素晴らしい環境なのだと思います.

Earlysummerhome_may2006016m

今シーズンは冬が大変厳しかったので,元気の良い木と悪い木がはっきりと分かれました.たとえばナナカマドですが,元々涼しい地方の木だけに,しかも今年は今に至るまでアブラムシの発生が無く,絶好調です.ツバキやオリーブもなぜか絶好調.一方,元気が無いのが暖かい地方出身のアオモジです.今年の春は花の数も少なく,しかも葉があまり芽吹いてきません.このまま枯れてしまうのではないかと気をもんでいます.

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2006/05/20

新しいオーディオ機材

Newampandplayerm

2006年5月4日にポストした記事で,これまで使用してきたオーディオ機材の不調を訴えましたが,その後ただちに新しい機材を発注し,5月11日に到着しました.Marantz のプリメインアンプ PM-15S1 と CD/SACD プレイヤーの SA-15S1 です.これまでは単品のコンポながらミニサイズの普及機種だったのですが,今回購入したものは完全なフルサイズで,グレードも大幅に上げています.

到着してすぐに,ワクワクしながら古いスピーカーケーブル Monster XP/NW をそのままつなぎ換えて音出ししてみます.おーっ!ずいぶんと高い分解能,分析的で繊細な音.これほど繊細な中高音が出るとは思っていませんでした.半面,全体に中低音はおとなしやか,というより,以前のアンプは全体に前のめりに音を出す元気の良い性格だったので,それに比べると音がやせて聞こえます.うーむ,どうしたものか・・・

昨日,グレードの高い Acrolink の RCA ケーブルと SAEC のスピーカーケーブルを買ってきたので,改めて聴き直してみました.私が主に聴くのはカントリーの女性ヴォーカルなので,女性の声とアコースティック楽器がきれいに鳴って欲しいのですが,十分な音量でいくつかのお気に入り CD を聴いてみると,いやー!満足満足.Alison Krauss が絶品ですし,古い録音ながら Gladys Knight の歌声もとても艶が出て聴こえます.小音量だと中低域で音がやせる傾向は残りますが,まあこれが本来の特性のはず.

さぁて,これまで不調の機材をだましだまし使ってきたので,これからは思いっきり音楽を堪能できそうです.

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2006/05/13

神田青果市場の今

Kanda_market_nowm昨年9月にポストした記事でアキバの変貌をお伝えしましたが,今回はその続編です.

神田青果市場の跡地は,再開発計画がまとまるまでしばらくは駐車場として使われていました.その一部,現在のダイビル前の広場の部分は駅前広場として開放され,ストリート・フープとスケート・ボードが一時期大変盛んでした.しかしまずダイビルが建ち始め,2005年4月には完成.ほぼ同時に巨大な UDX ビルの建設が始まりました.そして今春,とうとう巨大なビルはその姿を完成させ,今ではイベント会場とオフィスビルとして稼動を始めました.

しかし,古い神田市場の名残は今でも残っています.上の写真は JR 高架の柱に今でも残る神田市場内部のペイント.当時から高架下も市場の一部として使っていたことがわかります.このペイントがいつまで残されていくのか,私は大変興味を持って見守っています.これは一種の歴史的文化財ですからね.

下は完成なった UDX ビル.一階あたりの床面積は日本で最大とのこと.内部のオフィススペースに足を踏み入れると,延々と続くオフィス空間に圧倒されます.アキバに不足がちだった飲食街のフロアもあり,夜になるとかなり賑わっているようです.

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2006/05/11

紛争を生き延びたユーゴの名監督

オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える 木村 元彦 (著),価格: \1,680 (税込)

Kimura_motohikorijeci_ivice_osima新聞の書評で本書を知り,買い求めて数ヶ月経ち,連休中にやっと読むことができました.本書に関しては語録という面が強調されていますが,私にとってはオシム語録がいかに人生の教訓たるかという議論にはさほど興味が無く,彼が旧ユーゴの出身で,忌まわしい紛争を家族ともども生き抜いた末に今日本にいる,ということのほうがよほど衝撃的でした.

ハルバースタムの近作 "静かなる戦争 " の書評で紹介したとおり,20世紀末にバルカン半島で起きた出来事は冷戦後の世界に深刻な警告を突きつけました.その悲劇のさなか,ユーゴのサッカー界がいかに崩壊し,その崩壊に精一杯抵抗した挙句,多民族統一国家だった祖国の誇りを失わずに外国を転々として生き延び,しかも素晴らしい結果を上げ続けていった,という稀有な人物が日本にいるなんて・・・

オシム監督の語録そのものには,さほどの印象を持てませんでした.ちょっとひねりすぎの表現が私には合わなかっただけだとは思いますが,それほどすごいことを言っているようには感じません.それよりも私が感心したのは実行の面です.言行一致をここまで貫くことは大変勇気と度胸がいることです.しかし,それが結局は直接の指導を受けた選手全員はおろか,彼と関係のあった多くの人々から確固たる信頼と評価を受けることにつながっていることが実にすごいことだと感じます.

著者はバルカン半島に魅せられたとおぼしき,日本人としては珍しいジャーナリスト.紛争後の現地取材の記述は生々しくて胸が痛みます.しかし,オシム監督の真髄に迫ろうとする気迫と尊敬の念がひしひしと感じられ,取材する側としては傾倒しすぎではないかと思うほどです.今後も継続的な報告を期待したいところです.

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2006/05/07

スタンダードナンバーを歌うMartinaの新境地

Timeless [from US] [Import] Martina McBride,価格: \2,496 (税込)

Martina_mcbridetimelesshead_and_tailMartina McBride は私のカントリー女性歌手遍歴のなかでも古株の部類に入ります.このブログでも一年ちょっと前に紹介しています.そのときには "ノリが良く骨太" という表現をしているのですが,これは彼女のほとんど全てのパフォーマンスに当てはまります.そう,彼女はやはりカントリー・ロックの人.

そう思ってこのアルバムを聴いてみると "へー" の連続です.このアルバムは彼女のオリジナル曲ではなくスタンダードナンバーばかりを18曲も集めた特製のアルバム.良く知っているナンバーですが,それが彼女の手にかかるとどのように料理されるのか?と思って聴いたのですが,うーん,やはりスタンダードの力は強い.これまでの Martina とは違って聴こえます.そう,みんなお行儀良く聴こえるのですね,これが.このあたりは,実際に Grand Ole Opry の生コンサートで両方の違いを聴かれた方の感想が興味深いので,ここに紹介しトラックバックも打たせていただきます.

おやっ!と思ったのはゲストとの共演.第2曲目の "I'll Be There" は Dan Tyminski と Rhonda Vincent,そして第12曲目 Johnny Cash の名曲 "I Still Miss Someone" は Dolly Parton と共演しています.これらの共演は,Dolly Parton でさえもあくまで Martina を引き立たせるように控えめのハーモニーコーラスに徹しているところが素晴らしいですね.こういうところは大変プロフェッショナルで好きです.

ま,Martina はこういう曲作りもできるということで覚えておきましょう.ジャケットの裏面がとてもきれいだったので,今回は裏面も載せておきます.

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2006/05/06

中国外交政策の内側を解明

中国が「反日」を捨てる日 講談社プラスアルファ新書 清水 美和 (著),価格: \920 (税込)

Shimizu_yoshikazuchugoku_ga_hannichi_wo_外から見ていて大変わかりにくい中国の政策決定過程,特に対外的な政策決定過程をある程度明らかにしている点が本書の最大の功績だと思います.中国共産党の内部は一枚岩ではなく,様々な考え方に基づく政策論争が行われているという,ごく当たり前の現実を前提に,それぞれのプレイヤーの実名とその役割を明らかにしていきます.

前国家主席の江沢民と日本の小泉首相との靖国をめぐる確執はすでに有名な話ですが,江沢民が隠然とした影響力を持つ上海の対日強硬派と,現国家主席である胡錦濤が当初目指した対日関係改善政策の駆け引き.それが日本の中枢でよく理解されないまま,中国内での日本に対する大衆抗議行動はエスカレートし・・・という解説は当を得ているように思えます.胡錦濤も中国内の強硬派,特に軍の意向を受け入れざるを得なかったという事態は,日本にとって心胆を寒からしめる出来事です.

それにしても,中国のメディアを巡る状況にはいやーな感じがします.中国では新聞報道はおろかインターネットすらも国家によって監視・統制されています.オーウェルの1984年そのままの世界.その意味で中国のインターネットは,開かれ,自由で,その副作用として統制が取れないという,インターネットの最も本質的な特徴を削ぎ落とされてしまった一つの巨大なイントラネットに過ぎません.その外界から閉ざされた中で,大衆民族主義が自己触媒反応のように増大している現状は大変恐ろしいものがあります.ちょうど戦前期,日本の無知蒙昧な大衆世論が新聞によって好戦的な気分を煽られ,中国を蔑視し,鬼畜英米何するものぞと気勢を上げていた状況に重なります.

特に,中国内の理性的・現実的なリアリストたちの意見が,大衆民族主義の暴力によって圧殺され,物が言えなくなってきているという著者の指摘こそ,戦前の日本が大きく道を誤った過程とそっくり重なります.この過程は半藤一利さんの "昭和史" で詳しく紹介されていますので,ぜひ御一読ください.日本のリアリストたちは,日本国内の民族主義たちと戦わなければならないと同時に,中国内のリアリストたちを支援する行動もとらなければならないのですが,経済界は完全に腰が引けており,米国のようにグローバル・ビジネス・リアリストたちが政策立案に影響力を与えるまでにはなっていません.

厄介な隣人,中国.しかしそもそも外交とは,隣国と仲良くなることでも,隣国を好きになることでもありません.必ずしもその必要はないのです.嫌な相手,できれば付き合いたくない相手とも,どうにかこうにか破綻せずに付き合っていくこと,これが外交の基本でしょう.その意味で,中国や韓国との外交は,日本の外交力の良い試金石になるはずです.それが自民党の次期総裁の政策に大きくかかっているかに言われていますが,もっともっと複線的,多元的な外交を進めていくべきでしょう.

題名が完全にミスリーディングなのが玉にキズ.またこの価格で紙質はもう少し良いものにできなかったのでしょうか?軽いのはいいのですが保存は効かないのではないかと思います.

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田植え

Earlysummerhome_may2006008m

昨年の田植えも写真つきでポストしましたが,今年の田植えは昨日と今日がピークのようです.今年の連休は大変良いお天気に恵まれたので,田植えをするほうとしても日程に余裕があったのではないでしょうか?

昨今は,2, 3日前に機械で代掻きをやり,当日は田植え機でジャーっと短時間で植えてしまうので,あまり一家総出の大イベントという感じはしません.午前中の2時間ほどで全作業が終わってしまいます.

しかし,田植えのあと,丁寧に補植したり水の管理をこまめにしたりという作業が2週間ほどは続きます.この間,農家のおばあちゃんが一人で黙々と腰をかがめて作業をする姿には毎年頭が下がります.

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2006/05/05

ちょっと変わったクリスマスソング

Bluegrass & White Snow: A Mountain Christmas [from US] [Import] Patty Loveless,価格: \1,313 (税込)

Patty_lovelessbluegrass__white_snowPatty Loveless は私好みのカントリー歌手なので,このブログでも過去2回 (*1, *2) 取り上げました.今回は,毎年クリスマスシーズンが近づくと多数発売されるカントリーで歌うクリスマスソングのアルバムの中の一枚です.発売は2002年の秋なので3, 4年ほど前.内容は当然のことながら信心深い保守層の善男善女のためのスタンダードなクリスマスソングばかり.

聴くほうとしては,歌そのものよりも,それを彼女がどのようにアレンジして歌いこなしているかに興味があります.Patty Loveless の歌い方は,日本の演歌に近いものがあり,特に彼女の声質と小節の回し方は "恨み節" といっても良いくらいの情感表現が特徴的です.これは上記 *1 のアルバム "Mountain Soul" では遺憾なく発揮されました.これをクリスマスソングでやるとどうなるか?・・・ですが,さすがにそこまでの恨み節にはならず,聴くほうもちょっと安心した?次第です.

しかし,アルバム最終曲の "Bluegrass, White Snow" だけは例外です.この曲だけは完全なオリジナルのブルーグラスで,しかも彼女らしい恨み節!いけます.

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2006/05/04

DENONのプリメイン,4度目の不調

ちょうど一年前にポストした記事で,わが家のプリメインアンプ DENON PMA-201SA が不調になったことをお伝えしました.このとき,3度目の修理に出したのですが,それからほぼ1年後の今年の4月頃,全く同じ症状が再発しました.これでこの症状が発症したのは4度目です.

一年前の修理では,とうとう基板の交換と言う荒業に出たらしく,それでやっと完治したと喜んでいたのですが,それから一年もしないうちに再び再発するというのは,一体どういう品質の製品なのでしょうか?故障解析の技術がよほど無いのではないかと疑わざるを得ません.低コスト設計を追及するあまり,故障しても診断できないような設計になっているのではないかと危惧しています.ちなみに本製品の組み立ては中国です.部品をどこから調達しているのかはわかりませんが,筐体のカバーを開けて中身を見たところ国内調達率は低そうです.ただしそれがこの故障と関係あるのかどうかはわかりません.

これまで3回もサービスセンターに電話しては,サービスの担当の方にはわが家に引き取り・納品していただきました.これら関係者の方々には大変申し訳ないのですが,もう4度目というのはありません.買い替えを決意しました.アンプもCDプレイヤーもグレードを上げて一新することにします.これまで4年間ほど音楽を楽しませてくれた機械ですが,毎年不調になるのでは話になりません.万一,同様の故障が多発しているようであれば,リコールものです.

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つらく苦しいオブジェたち

Kasamahimatsuri_03may2006013m

ご覧ください,この表情.つらそうですね,苦しそうですね,悩みが深そうですね.でも,これって一体何?これは昨日,ちょっと遠出をして訪れた陶器市に出品されていたオブジェたち.100以上の陶房が店を出し,大半は生活雑器なのですが,中にはこのような芸術性?豊かな作品もあります.

昨年までとの比較では,店の中に生花を飾る店が非常に増えたこと,また陶器の作品と同時に飲食物,カウンターバーを併設しているお店が増えたことが目立ちました.今回は非常にお祭り色を強く演出したということなのでしょう.

お天気は素晴らしく良くて日差しは強烈だったのですが北東の風は冷たく,日陰で休んでいると寒いくらいでした.

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2006/05/03

監督の音楽センス全開の青春ロードムービー

エリザベスタウン 出演: オーランド・ブルーム, キルスティン・ダンスト 監督: キャメロン・クロウ,価格: \ 3,761 (税込)

Elizabethtownこれは2月に上海に行く飛行機の中で見た映画です.国際線では日本で劇場公開される前の映画を吹き替えや字幕スーパー付きで見ることができるのが良いですね.つい先日ポストした Johnny Cash の半生を綴った "Walk The Line" もドイツに行く飛行機の中で見たものです.

スニーカーのデザイナーとして期待されたヒーローが製品企画の失敗で巨額の損失を会社に与え,自殺を決意するのですが,ちょうどそのとき故郷の父親の訃報が届き,故郷で葬儀を済ませるうちに徐々に自分を取り戻していく,その過程でスチュワーデスの恋人が主人公を上手に導く,というストーリーです.

ストーリーにはちょっと無理があるし,助演女優のキルスティン・ダンストの演技には少々疑問符も付くのですが,終盤,主人公が往年の名曲を聴きながら車で旅する部分はなかなか素敵なロードムービーになっています.この部分は監督キャメロン・クロウの音楽センスが全開となって,ここだけ楽しむ分には良い映画です.

しかし,序盤から中盤にかけては,ストーリーがぎこちなく,父親との関係の持ちかた,父親に対する息子の思いなど,中途半端な描き方が目立ってあまり好感をもてませんでした.特に,主人公たちが携帯電話で夜通しおしゃべりを続けるエピソードは退屈で腹が立つほどでした.

面白かったのは,父親の葬式パーティの場面で親族のロックバンドが絶叫演奏し,天井から宙吊りになっていた大きな鳥の張りぼてが炎を上げながら滑り落ちるシーン.ハチャメチャな場面と音楽が異常な興奮と調和を保って大変妙味がありました.

ケンタッキーの小さな町が故郷ということで,もう少しカントリーやブルーグラスの色合いが濃い音楽シーンを期待していたのですが,それは完全に当てが外れました.

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2006/05/02

ココログが相変わらず不調

3月末に行われたシステムの増強?によって引き起こされた様々な不調は大部分が収束したものの,いまだに尾を引きずっているものもあるようです.私が本日午前中にポストした CD のレビューの書き込みは,このブログの過去の記事へのトラックバックを含むものなのですが,何度「保存」ボタンを押してもトラックバックが打てません.とうとうシステムへ問い合わせしなければならないほどになりました.

夕方,再度試してみたところ,今度はちゃんとトラックバックが打てました.しかしながら,打った先の記事は,固定リンクにアクセスしない限り,トラックバックを受けたという表示になっていません.これも変.

どうも,コスト削減のあおりを食らって,不十分な人数,不十分な手順数,不十分なスペックのハードウェアでシステム運用をやっているのではないかという疑いを持たざるを得ません.TypePad 1.6 に移行したのに伴って,様々な周辺システムのバージョンも上げてしまったらしいのですが,事前のチェックが足りなかったのでしょうね.困ったものだ.

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実力派が歌うトラッド風カントリー

Rum and Rodeo [Original recording remastered] [Best of] [from US] [Import] Heather Myles,価格: \1,839 (税込)

Heather_mylesrum__rodeo2005年のクリスマスに「Honky Tonkの歌姫」というタイトルで紹介したのが,実力派シンガーの Heather Myles です.この人の歌声は大変端正で,しかも力量あふれるという表現がぴったりすると思いますが,とにかく実力的には申し分ありません.その彼女のベストアルバムがこれです.

いきなり第一曲目でアルバムタイトルの名曲 "Rum & Rodeo" のギターのイントロが響き渡ります.前回のポストで情感表現のことを書きましたが,この曲に関する限り何も文句はありません.録音も編集も申し分ないので,これをピュアオーディオの良い機材でたっぷりした音量で聞くと心から感動に浸れます.これを至福というのでしょう.この曲は彼女自身の作らしいので,ソングライターとしての実力も相当のものです.こういう逸材がさほど突出した名声も得ずにごろごろしているというのが,アメリカのカントリー界の層の厚さと裾野の広さなのでしょう.インディーズ・レーベルにはさらに無名の逸材が無数にいるに違いありません.

このアルバムは彼女のこれまでの活躍をコンパクトに楽しむにはもってこいです.端正でパワフルな女性ヴォーカルを聞いてみたい人にはお勧めです.

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2006/05/01

まさにLeAnn Rimesのベストアルバム

Greatest Hits [Best of] [from US] [Import] LeAnn Rimes,価格: \1,504 (税込)

Leann_rimesgreatest_hits昨日紹介したばかりの LeAnn Rimes ですが,少々辛口のコメントだったので,ここで大いに褒めて埋め合わせることにしましょう.このアルバムは2003年11月にリリースされた彼女最初のベストアルバム.第一曲目はデビューアルバムを大いに飾った "Blue" です.全部で18曲も入っているので大変お買い得.私は最終曲の "Crazy" が最も気に入ってます.デビュー当時の声の張りに情感表現が豊かに加わっているからです.本当に歌が上手いですね,この人は.

音の作りは,純アコースティックを好む私の趣味からは少々外れ,エレクトリック・ベースが強調されすぎていたりしますが,まあ聴く側で調整可能な範囲でしょう.この辺りがやはりカントリーポップが最新のブルーグラスとは異なる点で,Alison Krauss を聴き慣れてしまうとどうしても違和感を感じる点です.

ま,彼女も今しばらくは人生経験を積む期間と割り切って,いろいろな方向への実験をしてもらいたいですね.あと何年か経ち,2枚目のベストアルバムを出すときに,どのようなアルバムになっているのかを楽しみに待ちたいと思います.

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