マーライオン
先週半ば頃はシンガポールにいました.上の写真は世界三大がっかりの一つなどと言われているシンガポールのマーライオンです.でもライトアップされて水を吐く姿はなかなか観光地らしくてよいですね.蒸し暑いのを我慢すれば,海岸沿いの遊歩道を歩きながら夜景を楽しめます.ただしシンガポールの夜景は香港のそれと比べるとだいぶさびしい感じがします.
シンガポールの良さは,東南アジア随一の先進国であり,高い生活水準,ゆったりと公共空間を確保した都市計画,快適な空港,道路,都市交通,そして多国籍の人々が融合した独特の魅力ある社会,多様性に富む食べ物,などでしょう.これらはエリート政治家による開発独裁政治の正の遺産と言えます.
一方,国土が狭小で人口が少ないために一国としての産業の集積は難しく,市場としての魅力ももちろん無く,金融以外の大企業が少なく,金融と中継貿易以外に有力な産業を育成できていないという弱点は解消されないままです.
政治的には華人であるリー一族の優勢が続き,当面はこれまでの開発独裁的な政治を続けるものと思われますが,良くも悪くも中国の経済成長の影響を強く受けるようになったために,台湾との関係も含めて今後の舵取りはなかなか難しいのではないかと心配です.
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コメント
僕は去年初めて、マーライオンを見ました。
世界三大がっかりの一つと聞いていたので、それまでシンガポールに行く機会があっても、あえて訪れずにいました。が、たまたま食事をしたレストランの前に、それは会ったのです。
しばらく前にかなりスケールアップしたそうで、そんなにがっかりということはないですよね? というか、まぁ、それなりにいいランドマークだと思いました。夜だったということも有利だったんでしょうけれどね。
シンガポールについて言えば、社会制度などに関して言えば良くできていると思うところも多い反面、人間臭さのある魅力に欠けるなぁというのが正直な感想です。なんとなく、G.オーエル的な未来社会のように感じてしまいます。
投稿: あだなお。 | 2006/07/17 09:12
私は世界三大がっかりのどれも見たことがないのでどれくらいがっかりするものか想像できませんが・・・
どういうところががっかりなんでしょうか?
それはさておき、国土、人口、資源が乏しい中しっかりと舵取りしてきた指導者の指導力には感心しますね。
翻って、日本はどうなっているんでしょうか・・・・
投稿: たいちょ~ | 2006/07/17 09:13
マーライオンは,実はシンガポールに5個(匹?)もあるらしいのですが,最初のものは上の写真のマーライオン(6-7m)のすぐ脇に,まるでミニチュアのような小ささ(1mくらい)で置かれています.これを見ると確かにがっかり.しかしセントーサ島には,高さ37mのマーライオンがあり,目から光を放つらしいですから,これはがっかりではなくてドッキリですね.詳しくはこちらをどうぞ.
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%B3
投稿: 俊(とし) | 2006/07/17 09:28
げ、そんな巨大なのもあるのですが...
そう言えばオリジナルのマーライオンも見ましたが、あれはたしかにがっかりですね(笑)。
投稿: あだなお。 | 2006/07/18 23:52