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2006/08/07

劇画風だった県庁の星

県庁の星 スペシャル・エディション - 出演: 織田裕二, 柴咲コウ 監督: 西谷弘

このブログで日本映画を取り上げるのは初めてではないかと思いますが,最近,国際線の機内で見て結構楽しめたものですから,忘れないうちに紹介しておきましょう.ただしこの DVD は10月下旬の発売予定ですので,お間違えのないように.

この映画は職業というかビジネスというか,相容れることのない対極の関係にある二つの領域,エリート公務員とパートの店員,希望あるキャリアと底辺の労働者,権威と実利,などのちょうど境界で,二人の人間が複雑な相互作用を始めるというところを,エンターテイメントとして上手く描いた作品です.

組織や人物の描き方はステレオタイプで,少々極端なところもあります.県庁のエリート職員たちが高層庁舎の上階でエスプレッソを旨そうに飲んでいたり,スーパーの惣菜加工場で,賞味期限切れの惣菜を「蘇らせる」作業が行われていたり,県庁の企画系のエリート公務員が地元建設会社の社長令嬢と婚約していたり,スーパーにクレームを持ち込んでは茶飲み話をして帰る孤独な老女がいたり,県庁で役人言葉を駆使した答弁マニュアルが整備されていたり,などなど,ありそうで,ありそうでなくて,でもどこかで聞いたことあるなぁ,などというエピソードがちりばめられていて,このあたりはかなり劇画風です.どちらかと言うと本宮ひろ志の系統かなぁ?

面白かったのは弁当の商品開発のエピソード.この部分はなかなか良くできていて,マーケティングの面白さがちりばめられています.織田のチームに配属された外国人労働者たちの演技も上手い.廃棄された弁当をゴミ箱からあさる路上生活者からヒントを与えられるなど,サービス満点のエピソードに仕上がっています.劇画風ですけどね.

織田祐二と柴咲コウの掛け合いもなかなか良くできていますが,織田も柴咲も暗さを含ませた役を演じていますので,このキャスティングで良かったのかどうかは少々疑問が残ります.しかし終盤,柴咲がうれしそうに微笑むシーンは最高で,ハッピーエンドでめでたしめでたし.飛行機の中でしばし楽しむにはもってこいです.

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