肉屋
ご覧ください,この吊るされたお肉たち.台北市内の有名な市場街での一こま.普通の観光客は足を踏み入れないところです.牛,豚,鶏のお肉が主体ですが,日本と違って,それぞれのパーツを余すことなく徹底的に切り捌き,食べまくるという,まさに獣食文化の国であることが良くわかります.豚の耳や鼻や蹄は当たり前,背骨や胃袋や,その他の内臓もぶら下げられて売られています.
魚食文化の日本人が見るとギョッとするのですが,ヨーロッパでも羊の脳みそや血詰めのソーセージがごく普通にスーパーマーケットで売られていたりしますので,それほど驚くべきことではありません.逆に,魚食文化のわれわれの微に入り細に入った魚の調理方法や保存食は,獣食文化の彼らから見るとこれまた驚異のはずです.
一つだけ違和感が残ったのは,買い物客のおじさんが,ぶら下げられている肉の塊りを素手で触って感触を確かめながら選んでいたこと.どうせ徹底的に火を通すのでしょうが,感染症に対するポテンシャルはゼロではありません.
それでも,台湾の道端の食べ物屋さんは実に魅力的です.毎朝,地下鉄の駅の出口には白い湯気を上げる屋台が所狭しと立ち並び,オフィスに向かう途中の勤め人たちが朝ご飯を買い求める風景は,大変素晴らしいものです.中華圏独特の魅力あふれる風景です.
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コメント
俊さん、こんにちは。
なかなか美味しそうな光景ですね。まぁ、私は肉食系ではないんですが、眺めとしては嫌いではありません。
おじさんが触っていたのは、スイカをたたいたりするのと同じ感覚なんでしょうね。
「こっちの肉は~、ペシペシ、まだ新しいかな。こっちはと、ネチネチ、お、ちょうど食べごろ」とこんな感じでしょうか。
投稿: 伊 謄 | 2006/11/05 04:39
伊さん,お久しぶりです.
おっしゃる通り,おじさんは肉の感触を確かめていたのだと思います.日本でも果物をいちいち触って確かめているおばさんがいます.でも柔らかい桃を触るのは止めてほしい・・・
とにかく中華圏の食文化は奥が深く,ちょっと旅行した程度では計り知れません.
投稿: 俊(とし) | 2006/11/05 06:58