根津神社のお稲荷さん
今日はお天気が良く暖かくなるとの予報に釣られて,谷中・根津界隈のお散歩に出かけました.根津は学生時代にはよく親しんだ街なのですが,谷中のほうまでは足を伸ばさなかったので,私にとっては未知の領域.しかし "やねせん(谷中・根津・千駄木)" と略して呼ぶように,山手線の内側にあって,歴史と由緒と庶民的なものがごっちゃになって独特の魅力を持った地域です.
まずは日暮里駅からすぐ近くの朝倉彫塑館を訪問.日本の彫塑界の基礎を作った浅倉文夫の旧アトリエ兼邸宅で,現在は台東区が管理する記念館.浅倉自身が設計した大変に凝った建物と庭園.邸内いたるところにこだわりが見られ一見の価値ありです.それから "夕やけだんだん" と呼ばれる階段を下りて谷中銀座に入り,左折して車道を進みます.この辺りには意外と食べ物屋さんが多く,それも比較的最近になってからお店独自の名物を売り出して有名になったものが多いようです.さらに旧愛染川の上にできた通称 "へび道" をくねくねと進み,それから不忍通りを渡って根津神社へ.
ここは何といいますか,由緒正しい大変立派な神社.特に社殿は大変立派です.個々は確か重要文化財のはず.しかしそれよりも私が心引かれたのは境内の端の斜面に作られた二つのお稲荷さん.どうして神社の境内にお稲荷さんがあるのかよくわかりませんが,どうやら徳川将軍家と関わりがありそうです.お稲荷さん特有の赤い鳥居の列.中をくぐるうちにめまいがしてきそうな錯覚にとらわれます.色彩的にも大変刺激的です.
ここから谷中方面へ戻り,昼食をとってから谷中墓地へ.大変広い墓地で,しかもろくに地図が無いので,なかなか有名人の墓所に行きつけません.浅倉文夫夫妻のお墓はすぐに発見.意外だったのは,日立製作所の創始者小平浪平のお墓があったこと.もう一つの発見は,東大医学部が立派な納骨堂を建てていたこと.献体した人たちのものでしょうか?これ以外にも有名人のお墓は沢山あるそうですが,地図も無いので探し出すことが出来ません.谷中墓地に隣接して徳川家の菩提寺寛永寺がありますが,ここはパス.今日は3月の初めにしては異常に暖かく,墓参の人たちも少なくありませんでした.山手線の駅から歩いていける範囲にこんな大きな墓地があるとは,今頃になって発見しました.
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コメント
この記事をポストした翌日に,偶然にもデジカメウォッチで同じ界隈を撮り歩いた記事が掲載されました.
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/longterm/2007/03/05/5720.html
同じお店やモチーフを撮っていたことがわかります.人を惹きつける雰囲気は誰にでも共通なのですね.
投稿: 俊(とし) | 2007/03/05 22:20
タウン誌,谷根千(やねせん)は,どうやら休刊するようですね.2007年4月1日の新聞に載っていました.なんでも定期購読の読者が減少し採算ラインを割ったとのこと.まあ,何が何でも紙メディアという時代は終わったので,さもありなんという感じです.
一般新聞もうかうかしていられませんよ!
投稿: 俊(とし) | 2007/04/01 21:41