完成度が増した Photoshop CS3
PHOTOSHOP CS3 Windows版 アドビシステムズ
ここ1年半ほど Photoshop CS2 を使用してきました.最大の不満は "シャドウ・ハイライト" と各種フィルタリング処理が "調整レイヤー" にできないことでした.私の用途は純粋に写真のレタッチで,文字や図形の塗りつぶしを含む複雑なオーバーレイ処理やテクスチャー処理などは必要ありません.そういう余分な機能は要らない代わりに,もっと基本的な機能がしっかりして欲しいと思っており,上記機能の欠如はかなり深刻で本質的な欠点と思ってきました.
Adobe の憎らしいところは,機能の改善を本当にちびちびと小出しにしてバージョンアップの度ごとに金を稼ぐところです.上記のレイヤー処理など,やろうと思えばいつでもできるような類のものだと思うのですが,同じ不満を持つ人がよほど多かったのでしょう,2007年にリリースされた Photoshop CS3 になってようやく解決されました.ただし画像データを "スマートオブジェクト" という特別な形式に変換したうえで,"スマートフィルタ" という非破壊処理を行うフィルタリング機能を使えるようにして,その中で各種フィルタの一種として "シャドウ・ハイライト" 処理を行えるようにしてあります.
その "シャドウ・ハイライト" 機能は大変強化され,これが単なるトーンカーブをいじる類ものではないことはダイアログボックスを見ればすぐにわかります.周辺の輝度を分析してシャドウとハイライトの区別を行うなど,インテリジェントな処理が可能になりました.手持ちのいくつかの画像で試してみましたが,この処理は大変うまくいきます.逆光の処理だけではなく,空が大きく写りこんで下半分が露出不足になった画像の処理などにも威力を発揮します.
"アンシャープマスク" や "スマートシャープ" も "スマートフィルタ" として使えるようになったので,何度もパラメータをいじりながら調整ができるようになりました.これも Photoshop Elements の時代から待ち望んだ機能だったので,大変満足しています.
これで機能的にはやりたいことができるようにはなったのですが,スマートオブジェクトに変換する処理にかなり時間がかかることと,レイヤーを含めて Photoshop 形式で保存しようとすると平気で 100MB を越えるサイズになってしまうことが次なる不満です.Photoshop 形式はスマートオブジェクト化しなくても 数10MB のサイズを食っていましたので,以前からユーザーの不満は多かったはず.Adobe はファイルサイズの縮小にもっと本気で取り組んで欲しいものですね.
これら以外の変化としては,全体に処理が速くなり,機能がより洗練され,完成度が高まったことは評価すべきでしょう.特に Photoshop の起動が大変速くなったのは大歓迎なのですが,私の環境では Bridge CS3 の起動が大変遅く,おそらくサムネイルの処理に時間がかかっているようなのですが,本体の起動が速くなったこととは対照的です.これら CS3 の新製品レビューの一例はこちらでどうぞ: Bridge CS3 編,Camera Raw 編,CS3 本体編.
次回のアップデートは何が改善されるでしょう?ファイルサイズの縮小が最もニーズが高いと思いますが,期待できるでしょうか?
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