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2007年8月

2007/08/30

だいぶ涼しい

今週からだいぶ涼しくなりました.かなり雨が降り,曇りがちのお天気なので,気温そのものは酷暑とはほど遠くなりました.それでも湿度が高くなっているので,ちょっと日差しがあったり,早足で歩いたりすると汗が噴き出してきます.涼しくなったとは言っても,6月の梅雨時に比べるとまだ今のほうが暑いので,カビや食中毒などには相変わらず注意が必要ですね.

夏の終わりだと言う証拠に,セミの死骸が地面のそこここに散乱しているのが目立ちます.今年はセミの発生が多かったのでしょうか?

FITOW-07 こと台風9号が発生し,なにやら関東地方に接近しそうなのが気がかりです.

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2007/08/19

朝青龍問題を経営学的に読み解くと

横綱朝青龍が,疲労骨折をしたと言って巡業を休み,モンゴルに帰国してサッカーに興じていた問題.色々な意見がありますが大筋では朝青龍を非難する世論が強いので,このまま行くと廃業にまで追い込まれてしまうかもしれません.

疲労骨折で静養するはずが飛び入りでサッカーの試合に出場したことは,ずる休みと取られても仕方のないことで,これは有名人であり相撲界のスターである横綱としては,軽率すぎる行動だったことに疑問の余地はありません.従って,日本相撲協会の二場所出場停止という処分も,重いなぁとは思うものの,程度問題であって,いずれにせよ何らかの懲罰は必要です.この懲罰に朝青龍がどの程度ショックを受け反省しているのかは知る由もありません.

しかし,その非難の中味が横綱としての品格や相撲道の尊厳を守らないというふうに語られることが多いことには,違和感を感じざるを得ません.これには日ごろの朝青龍の土俵上での礼儀・作法のふてぶてしさを快く思わない人たちからの鬱憤がこめられているわけですが,それに悪乗りして横綱の品格や相撲道の尊厳にまで飛躍すると,問題の本質を外してしまいます.

なぜならば相撲の本質は興行だからです.力自慢の男たちが,ルールがあり勝ち負けのはっきりしたゲームを行うことで見物人から金をもらう,これが相撲のルーツだったはずです.金が回らなければ興行のシステムが成り立たず,そもそも相撲協会など存在しえません.余談ですが,興行システムが江戸時代以来ずっと健全で磐石だったとは言えません.長い間,力士の待遇は劣悪で,そのために八百長なども横行していたようです.力士が相撲を取ることで食えるようになったのは昭和に入ってから,という記述が Wikipedia の大相撲にあるくらいです.

興行と言うと,それは単なる金儲けではないか,相撲の伝統や精神性はどうでも良いのかと叱られそうですが,相撲の伝統や精神性に思いを入れる人たちの心をくすぐり,自らの価値観と相撲とを重ね合わせて熱心なファンであり続け,気持ちよく金を払ってくれるようにすることを含めてが興行です.経営と言ったほうが良いかもしれません.

興行であることから,人気力士は必須の要素となります.その頂点が横綱であるわけですが,興行の元締めである相撲協会にとっては,常に適当な数の人気力士が各階級ごとに必要です.下位の階級には若くて将来性がありルックスも良い力士が10人は欲しい.大関クラスにも5,6人の実力派が欲しいし,横綱には王者としての強さと個性を持った力士が2,3人は欲しいところです.横綱は強いだけではだめで,何らかの個性が必要です.全員が聖人君子である必要はありません.中には悪役がいてもいいではありませんか.人材はポートフォリオとして管理できれば良いのです.そして力士の出世レースに観客をハラハラさせるのです.これがかなえば,毎場所満員御礼は間違い無し.興行の収益性は大変高いものになります.桝席の商権をお茶屋から取り返すことも可能になるでしょう.

ところが,現在の相撲界にはそれに相応しい人材が不足しているのは誰の目にも明らかです.贔屓にしたくなるほどの人気力士がいないから観客数は伸び悩みます.大相撲全体の人気も落ち,相撲を目指す子供たちの数も減り,従って人材不足に拍車がかかると言う悪循環がここ30年ほど続いているのではないでしょうか?人材不足で外国人にまで力士の対象を拡大したのですが,それは試行錯誤の域を出ず,必ずしもうまくいっていません.伝統・しきたり・精神性と興行性のバランスを取るのに苦労しているのが実情です.前者に固執すると,伝統的価値観を重視する保守層には受けるでしょうが,人材不足で興行成績は低落し相撲界の衰退は明らかです.後者を重視しすぎると,他の格闘技との差別化が難しくなり,相撲が相撲であることの付加価値によるプレミアムを取ることが出来なくなり,これまた相撲界は衰退します.ほど良いバランスが重要なのです.

今回の朝青龍の問題も,そのバランス取りの難しさの一例と見るのが良いのではないでしょうか?朝青龍は強くかつ個性の強い横綱です.しかし,横綱や大関にもっと多様性に富む人材がいて初めて彼の存在も際立つはずです.それがいないところが今の相撲界の悲劇です.処罰のような表面的な問題に論争のエネルギーを使うのではなく,いかにして人材を集め育成するかを,ファンも含めてスポーツジャーナリズム全体で議論していくべきだと思います.

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2007/08/18

Ron Blockのバリエーション

DoorWay [from US] [Import] - Ron Block (アーティスト)

Ron Block については過去に一度ソロアルバムをレビューしたことがあります.とにかく,AKUS のバンジョー弾きとして,地味ながらいぶし銀のような輝きを放つ彼のファンは意外と多いのではないでしょうか?これほどの実力でありながら,Wikipedia での記述が少ないのは気になりますね.商業的には持ち上げにくいキャラクターだからでしょうか?

前作のアルバム "Faraway Land" は全編アコースティック感に満ち溢れ,彼の本領である賛美歌も多く,ニューグラスの金字塔と呼ぶに相応しいアルバムでした.それと比較すると,今回の最新アルバムでは電子楽器の音が聴こえ,曲のメロディーラインもニューグラス色が薄れたように感じます.Ron 自身がエレキギターを弾いています.前作の求道者のような禁欲的な音楽性からはすこし道を外れて,新しい境地を開こうとしているようにも思えますが,道の外れ方はたいへんおずおずとしたもので,ちょっと中途半端と言わざるを得ません.これでも十分にニューグラスだと言えますね.

第5曲目の "Be Assured" は,バンド仲間でもある Dan Tyminski のソロアルバム "Carry Me Across the Mountain" でリリースされたものをこのアルバムでも再録しています.リードヴォーカルはもちろん Ron です.Dan のアルバムで Dan がリードを取ったパフォーマンスと聞き比べると,その微妙な違いが確かめられます.どちらも甲乙つけがたい素晴らしいパフォーマンスですが,それもこれも Ron の作曲が素晴らしいからです.

第6曲目でアルバムタイトルでもある "DoorWay" はメロディーラインが美しい素晴らしい一曲.Ron のリードヴォーカルで通しますが,Alison KraussDan Tyminski らがハーモニーヴォーカルを務めています.

このアルバムでは前作同様 AKUS のメンバーは総出演に近い参加ぶり.Ron の曲作りの才能を尊敬し感謝しているメンバーが多いからではないかと推測しています.これからも質の高い曲を書いてもらいたいですね.

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2007/08/17

涼風びゅんびゅん

ここ数日,太平洋高気圧の中心が日本の真上に来てしまったお陰で,各地で記録的な猛暑が続きましたが,ついにそれも一服です.太平洋高気圧が南西方向に後退し,北から寒気が下ってきました.17日金曜日の午後から北関東でも北東の風が強まりました.最初は暑い風が吹いていたのですが,しだいに冷たい風が吹くようになり,夕刻時点では完全な涼風に変わりました.今夜は久しぶりに気持ちよく眠れることでしょう.雨が予想されていますが,夜9時半になってもまだ降り出してはいません.予報によれば,週末は涼しく,週明けから残暑は戻るものの,平年並みの暑さですむようです.

最高気温が37度くらいで湿度が高い地域,例えばハノイに比べると,暑い期間は短く格段に過ごしやすい気候だとは思うのですが,それでも今週はいやになるほどの暑さでした.夏至から二ヶ月が過ぎていますので,太陽高度は日増しに低くなり,日照時間もどんどん短くなっているはずなのですが,地球大気の挙動はそう単純ではありませんね.

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2007/08/15

暑い・・・ので「でんき予報」

今日は朝から風が弱く,暑さが一層こたえます.天気予報では今日の最高気温は36度.もう驚かなくなりましたが,ここ30年ほどの夏のなかでも上位を争う暑さだと思います.そうなると心配なのは電力供給.今日からお盆休みが終わって工場や事業所も仕事を始めるところが多いはずなので,柏崎の原発群が全滅の東電管内はさぞ綱渡りではないか・・・

エアコンをつけずに暑い暑いと言いながら素麺をゆで,それをすすりながらテレビの天気予報を見ていたら,今日のでんき予報(電力需要・供給予想)なんていうのをやっていました.これはスポンサーの東京電力がコマーシャル枠でやっているもののようです.それによれば,今日の予想最大電力は 5,200万kW,供給力は 5,650万kW なので,だいぶ余裕があるとのこと.へぇー?昨日よりもだいぶ暑いと感じているのですが・・・それでもまだ大丈夫?

良く考えてみると,東京電力は事前に管内の大口需要家に依頼して,電力需要がピークを作らないように需要調整をやっていたのでした.その影響で工場や事業所が変則的な夏休みを取らなければならないところも出ているようですが,まあ,これは仕方ないですね.夏休みをもっと長く,しかも分散して取るように発想を変えられればさらによいのでしょうが,日本人はどうしても周りに合わせて目立たないようにしたがる習性があるものですから,需要のピークを作ってしまいがちです.

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2007/08/13

薄暮のねぐら入り

昨日の夕方は日没時のツバメのねぐら入りを見るために霞ヶ浦へ行ってきました.日没40分くらい前に現地に到着.湖岸の堤防の上で眼前に広がるヨシ原と上空に目を凝らします.

最初にやって来るのはスズメたち.いったんは湖岸よりも陸地寄りの電線や民家の屋根に群れになってとまり,あるタイミングでいっせいに低空でヨシ原に飛び込みます.猛禽に襲われないように警戒しているかのようです.飛び込んだ後も,低く飛び立って短距離の移動を繰り返しています.

次にやって来るのは沢山のサギ.どうもチュウサギばかりのようですが,数10羽の群れを作って低空をフワフワと飛んできます.群れは第一波,第二波と次々にやってきます.そうこうするうちに日没.日差しは無くなり急速に夕暮れが進みます.

Kasumigaura_12aug2007014m

そして最後にやってくるのがお目当てのツバメたち.これはかなり暗くなってからでないと現れないので,肉眼ではやっとわかるほど.突然上空におびただしい数のツバメが乱舞しています.鳴き声も騒がしく聞こえてきます.ツバメのねぐら入りはなかなか変わっていて,空中を乱舞している個体が,それぞれあまり連携を取らずに,ぱらぱらと急降下してヨシ原に飛び込みます.それをくり返すうちに群れ全体がヨシ原に降りてしまうというやり方です.しかしそのときにはすでに上空に新しい群れが来ており,それもものすごい数.この群れも同じやり方でヨシ原に飛び込んでいきます.

Kasumigaura_12aug2007062m

ツバメの数はおびただしく,ねぐら入りは肉眼では暗くて見えなくなっても続きます.こうなると双眼鏡で光を増幅して見るしかないのですが,ねぐら入りは日没30分後まで続きました.面白いのは,ツバメのねぐら入りが始まるのとほぼ同時に,ゴイサギがねぐらから飛び立って行くことです.まるで二交代制の工場のよう.退勤する工員さんと出勤する工員さんがちょうど同じ瞬間に入れ替わります.

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2007/08/12

酷暑だけど豊かに実れ

昨日はこの夏一番の酷暑が日本全体を覆いました.関東地方でも37度の地点がごろごろ.西日本,特に兵庫県は38度の所もちらほらあって,そういう所は本当に大変だっただろうなぁと嘆ずることしきりです.

フィリピン東海上の海水温が高くなると水蒸気を含んだ上昇気流が発生します.上昇気流すなわち低気圧なのですが,上昇した空気はどこかで降りなければなりません.その空気が日本の東南海上に降りてきたものがいわゆる夏の太平洋高気圧です.私が最近経験した最も強い太平洋高気圧は2000年の夏.関東の私の住んでいる地方では,昼間は南西の強風が熱風となって吹きすさび,窓など開けていられないほど.これが毎日続きました.

昨日の夕方,少し気温が下がって東北東の風が強まってきたので,庭に水を撒きました.もう10日ほど雨が降っておらず,毎日の高温で植物の葉もみずみずしさを失っています.かなりたっぷりとまとめて撒いたので小さな庭にもかかわらず一時間以上も水を撒き続けました.

それが終わったときに撮った写真がこれ.もう8月も中旬なので夏至から数えるとだいぶ日が経ち,夕方が早くなってきました.影がずいぶんと長くなっていることがわかります.出穂した稲もしだいに黄色っぽくなってきたのがわかります.暑さは大変厳しいのですが,この暑さと日射があってこそ稲は豊かに実るはず.眼下に広がる田んぼの稲が豊かに実ってほしいものです.

Summerhome_aug2007006m

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