石垣が美しかった熊本城
訳あって週末に熊本城を訪れました.もう10年ぶりくらいでしょうか?今年はちょうど加藤清正が城を築いてから400年目に当たるのだそうで,市民から寄付を募って,かつての城内の建物の一部(特に本丸御殿など)を復元するプロジェクトが進行中です.いちおうの完成は来年春とのことですから,間もなくですね.巨大木造建築の復元には巨額の費用と時間がかかることは容易に想像されます.しかし,このような復元作業を日本中で定期的に行うことにより,巨大木造建築の技術が維持・伝承されていきます.
ヨーロッパを旅すると,至るところで古い建築物や街並みがよく保存されており,なぜこのようによく保存されているのだろう?そうだ,きっと石の建物だからよく残っているのだろう,と早合点しがちですが,実はヨーロッパの人たちは実に丹念に根気よく復元工事を行っているからなのです.そしてそのお陰で石の建築技術や彫刻技術も維持されているわけです.
熊本城の素晴らしさは石垣の美しさに尽きます.城の熊本市役所側,坪井川沿いの長大な石垣は日本最長でしかも乱れの無い直線の美を見せていて,初めて見るものを圧倒します.そして,城内そこここに築かれている石垣の武者返しの反りと,その上に建っている櫓の組み合わせの美は,訪れる人全てを魅了するでしょう.私が訪れた際にも,台湾や韓国からの団体観光客が大勢やって来ていましたし,欧米からの観光客もちらほら目にすることができました.城内の案内表示も日本語,英語,中国語,ハングルと昨今の状況に対応しています.
熊本市最大の観光資源であり,歴史遺産でもある熊本城は,歴史と美のシンボルとしてこれからも多くの人たちを惹きつけることでしょう.
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