HDD のクローニング
先週の記事でパソコン換装のことを書きましたが,やっと今週になって全てかたがつきました.秋葉原に部品を買いに行ったときに,ひょっとして HDD が壊れていたらまずいので大容量で価格がこなれた HDD を買ってきたのですが,幸いなことに古い HDD は壊れておらず,それをそのまま使っていました.しかしこの HDD はシーク音がガリガリとうるさく,容量も今の水準からすると随分と見劣りするので,これも換えてしまおうと作業を始めました.
最大の問題は,古い HDD から新しい HDD へ全てのパーティションをそっくりとコピーすることです.クローニングと言っても良いでしょう.これは Windows を立ち上げたままでは実行できません.起動ディスクである C ドライブや,スワップファイルを置いているドライブなどは Windows の稼動中はコピーを取ることができません.このようなときのために,フロッピーディスクや CD から Linux などの異なる OS を起動して, HDD のパーティションを操作することができるツールがあります.商用のものもフリーソフトもあるので,今回は GParted (Gnome Partition Editor) というツールを使用しました.
まず,Windows の起動中に GParted LiveCD イメージファイルをダウンロードして CD-R に焼き,起動ディスクを作成しておきます.それから新しい HDD を取り付けてこの CD-R からブートして GParted を起動します.この GParted とは,なんと Linux 上の GNOME デスクトップで動くツールで,最初から高解像度の X Window System の上で難なく立ち上がりました.
次に,この新しい HDD に古い HDD と同じ構成のパーティションを切ります.今回は基本パーティション一つ,拡張パーティションの中に二つの論理パーティションを切ります.各パーティションのサイズは古い HDD のパーティションと異なるサイズであってかまいません.
パーティションを切ったら,古い HDD のパーティションを一つずつ対応するパーティションにコピーしていきます.各パーティションにはそれなりの容量のファイルが収められているので,この作業はかなりの時間がかかります.全てのパーティションをコピーし終えたら,基本パーティションからブートできるようにブートフラグを立てます.
これでいったんシャットダウンし,古い HDD を取り外し新しい HDD でブートします.このとき念のためマザーボードの BIOS でブート条件を確認しておくと良いでしょう.今回はすんなりと Windows が立ち上がりましたが,すぐさまディスク管理ツールでドライブ名を C: や D: などと再設定しておきます.再度リブートして,今度は論理ドライブごとにエラーチェック・修復ツールを走らせます.これもかなり長い時間がかかります.そして再度リブート.だいぶ時間が経ちましたが,これで完成です.
新しい HDD は垂直磁気記録の大容量タイプ,しかもシーク音がほとんど聞こえないので,動作しているかどうか不安になるほどですが,これまでよりも確実に高速化していることが体感できます.2週間ごしの換装でしたが,やっと快適に使えるようになりました.
| 固定リンク | 0
「IT関連情報」カテゴリの記事
- IOC List v15.1 Released(2025.03.12)
- 日本鳥類目録第8版に準拠したRefsort/Ruby用辞書ファイル(2024.10.13)
- Windows11 24H2 にアップデート(2024.10.05)
- IOC List v14.2 Released(2024.08.27)
- Ruby を自力ビルドしてみた(2024.07.25)
コメント
なんということか,Symantec の Norton Internet Security が規定のインストール数(確か3台)を越えたと言って,アクティベートできなくなってしまいました.CPU と HDD が2段階で換わったので,異なる PC にインストールされたと思っているのだと思います.ユーザサポートは案の定平日の昼間のみ.Symantec もサービスレベルは高くありませんね.
しかたがないので,フリーソフトの avast! をインストールしました.これはこれでなかなか優秀そうです.
投稿: 俊(とし) | 2008/03/16 11:07
本日,Symantec のサポートに電話しました.最近の電話サポートでは一般的ですが,最初に録音メッセージが流れ,希望するサービス種別を選ぶようになっていますが,ここにたどり着くまでに結構な時間がとられ,電話代が馬鹿になりません.
アクティベーションに関する問い合わせを選ぶと,中国語訛りの女性が出てきましたが,やや時間はかかったものの,いちおう用は足りました.ひょっとしたら彼女は日本にいるのではなく,台北か上海か大連にいるのではないかと思います.もう少し訛りが少ない会話ができると,こちらもだいぶ聞き取りやすかったと思います.
投稿: 俊(とし) | 2008/03/17 21:23