先日のポストで予告したとおり Fedora 9 がリリースされましたので,試しにインストールしてみました.Linux 系の PC-Unix はかなり贅沢にハードディスクのパーティションを消費するのですが,最近の Red Hat 系では,LVM という仮想ボリュームを実装しているので,基本パーティションを二つ用意し,一つを /boot パーティション,もう一つを LVM にしてそこに残りの仮想パーティションを全て突っ込むということが可能になっています.これを利用してインストールすることにしました.
まずインストール DVD イメージをダウンロードし,これからブートします.お決まりのインストーラーである Anaconda が X Window 上で立ち上がりますので,あとはいくつかの質問に答えていくことでインストールが進行します.
肝心なのはディスクのパーティション設定ですが,ここはパーティションテーブルを見ながらインタラクティブに試行錯誤できるので,LVM がわかってしまえばかなり楽.
もう一つ肝心なのは,ブートローダの設定です.デフォルトでは,ディスクドライブの MBR (Master Boot Record) にブートレコードを書き込みますので,Windows XP を立ち上げるときにもブートローダである GRUB が立ち上がり,メニュー画面から Windows か Fedora のいずれかを選ぶことになります.しかし私は MBR を一切変更したくなかったので,ブートローダを MBR ではなく /boot パーティションに書き込むオプションを選びました.ただしこの場合は,別途フロッピーに GRUB をインストールし,その中の設定で /boot パーティションからブートするように設定しておく必要があります.こうすると Fedora を立ち上げるにはフロッピーからブートすることになりますが,Windows XP に関しては従来どおり何の変化も与えません.
さて一通りインストールして使ってみましたが,デフォルトのデスクトップ環境は GNOME なのですね.私は KDE に慣れていたのでちょっと戸惑います.また SELinux がインストールされているせいか,簡単に Windows XP のパーティションにはアクセスできなかったり,戸惑うことがいくつかあります.また Red Hat 系を使うのは初めてということもあって,カーネルのビルドや,起動時に読み込むモジュール管理を行うディレクトリがどこなのか,まだ探し出せていません.
これまで,PC Unix を使っていたのは Pentium III (1 GHz) までだったので,自作の数値計算プログラムを走らせて速度ベンチマークをしてみると,現在の Core2Duo E8200 (2.66 GHz) は5倍程度の速度で走ってくれました.体感的には make がびゅんびゅんと進むのが驚きです.
あくまでお試しインストールのつもりなのですが,しばらくはこの Fedora に慣れてみようと思います.
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