春の匂い
春から初夏になるとともに,日本の南にはアジアモンスーンが発達し,それはやがて日本に梅雨をもたらすようになります.これはインドモンスーンとも関係があるはず.一種のテレコネクションがあるのではないかと思いますが,それはともかく春から初夏のこの頃になると,夜空を見上げるとなんとなく透明度が落ち,どよんとして,暗い星が見えにくくなってくるのがわかります.視覚以外にも,嗅覚や皮膚感覚として,気温の上昇とともに湿度が高くなり,南の地方の湿った空気がやってきたことがわかるようになります.私はこれを私にとっての春の匂いと呼ぶことにしています.
春の匂いは,人によって,地方によって異なるはずです.日本海側や北国にとっての春の匂いは,まずは雪解けの匂いでしょう.しかし私が生まれ育った西日本では,南方から運ばれてきた生暖かく湿った空気が春の匂いです.この匂いを嗅ぎながら,春の星座のおとめ座やしし座を眺めるのが春の夜の楽しみです.
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