驚異のリマスタリングでよみがえる名作
マイ・フェア・レディ 特別版 - 出演:オードリー・ヘプバーン,レックス・ハリソン,監督:ジョージ・キューカー
あまりにも有名なミュージカル映画.Wikipedia の記事はこちら.ここで紹介するのは DVD 版ですが,私がつい先日 NHK BS hi で観たのは紛れも無くハイ・デフィニション版でした.いずれ Blu-ray のソフトとして観ることが出来るようになると思いますが,驚いたのはその画質.まさに驚異のリマスタリングです.ノイズは全く無く,上品で控えめの色彩とコントラスト,そして細部のテクスチャを潰さず,かといって不自然なエッジを作り出さずに高精細な絵を作る技術を堪能しました.家具や服装の質感が見事に再現されています.しばらく前に紹介した "2001年宇宙の旅" のリマスタリングも素晴らしかったのですが,こちらもそれに負けず劣らずの素晴らしさです.どこの映像スタジオだったのでしょう?スタッフロールをしっかり見ておけば良かった.
映画そのものはあまりにも有名なので詳細は省略.そして数々の名曲を十分に堪能できます.本当にこの映画は名曲の宝庫ですね.もともとはバーナード・ショー (Bernard Shaw)が1913年に書いた舞台劇 "ピグマリオン (Pygmalion)" だったそうです.それが1938年にイギリスで映画化されました.その後1956年にブロードウェイのミュージカルになり,ジュリー・アンドリュース (Julie Andrews)が演じて大ヒット.ここで数々の名曲が生まれたようです.1964年の映画化の際も当初はジュリー・アンドリュースが使われることになっていたのですが,オードリー・ヘップバーン (Audrey Hepburn)が動いて主役を獲得しました.彼女のまだ若々しい演技は見ものですが,歌がかの "ハリウッドの声" マーニ・ニクソン (Marni Nixon) の吹き替えだったので,アカデミー主演女優賞を獲れなかったと言われています.後年レーザディスクでメイキングが収録された際に,吹き替え前の彼女の歌声が収録されていて,実はなかなかのものだったそうです.彼女自身,撮影開始までは自分自身の歌が収録されると信じて練習を重ねていたそうですから,可哀想な気もします.
序盤の花売り娘としてのコックニー英語はややたどたどしいのですが,それがまた可愛い.ジュリー・アンドリュースはどんな風に話したのでしょう?
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