清澄界隈 (1)
今日も天気が良いだろうとのことなので,朝から東京の下町にお散歩に出かけました.行った先は江東区の清澄庭園.ここは明治の三菱財閥の創始者,岩崎弥太郎が屋敷を買い取って社員の福利厚生のための庭園を造ったのが始まりだそうです.しかも明治時代には,かの Josiah Conder の手になる立派な洋館が建てられていました.その後関東大震災でこれらの建物は消失しましたが,震災の避難場所として立派に機能.三菱財閥の三代目社長である岩崎久弥が,東京市に寄贈したのがこの都立庭園の元になりました.
しかし私にとって面白かったのはこの庭園そのものよりも,この界隈の下町風情です.まずは東京メトロ半蔵門線の清澄白河駅のすぐ近くの運河,小名木川の川べりの遊歩道.桜並木が続きますが,桜もそろそろ紅葉しています.そこへ印象的な赤色の鉄の舫い柱.空の青色が映った青黒い色の水面とのコントラストが絶妙です.
次は,この小名木川にかかる萬年橋の鉄骨の美.これもなかなかのもの.朝日に緑青の鉄骨の曲面が映えます.この橋は,北斎の富嶽三十六景や,広重の名所江戸百景にも描かれている由緒正しい江戸の風景の一つ.というのも,この橋のたもとには,小名木川を通って江戸に入ってくる船を検査する "川船番所" が置かれていたほどの要所だったのです.
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