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2008年10月

2008/10/29

Gene Kellyだけが見事だったXanadu

ザナドゥ - 出演:オリヴィア・ニュートン=ジョン,ジーン・ケリー,監督:ロバート・グリーンウォルド

Xanadu というのは,Wikipedia によれば,モンゴル帝国クビライが,モンゴル高原南部に設けた夏の都,上都(現代中国標準語で Shangdu)のことで,イギリスの詩人サミュエル・テイラー・コールリッジ(Samuel Taylor Coleridge)が "クーブラ・カーン(Kubla Khan)" で歓楽の都と歌いだして以来,幻想的な桃源郷の代名詞として使われるようになった地名とのこと.以来,この名前は西洋においても広く使われるようになります.その挙句が,このようなミュージカル・ファンタジーになったというわけです.

この映画の主題となったオリヴィア・ニュートン=ジョン(Olivia Newton-John)のヒット曲 "Xanadu" は,ELO (Electric Light Orchestra) のきらびやかなアレンジが功を奏して大ヒットしました.私もこの曲を聴きたいばっかりにこの衛星映画劇場の放映を録画して観たわけですが,映画自体は世評どおりの全くのスカ.よくもこれほどひどい映画を撮れたものだと思いますが,唯一素晴らしいと思ったのは,往年のダンス・スターである Gene Kelly の名ダンスです.タップは相変わらず見事ですし,この映画でやたらと目に付くローラースケートの腕前もなかなかのもので,オリヴィア・ニュートン=ジョンとのスケーティングも見事なもの.この映画は,この往年の名スターだけが存在感を放っていて,本来,可愛い子ちゃんスターのプロモーションだったはずの映画も,これでは何のために制作したのか分かりませんね.

思えば1970年代後半から80年代前半,日本の高度成長期はとっくに終わり,しかし知識集約型の高収益産業は育たず,生活水準は上がったものの,もうこれ以上の経済発展は無いという閉塞感はむしろ強まっていた時期,私は学生生活の末期を迎えていました.あの頃,このザナドゥや,ジェニファ・ビールス(Jennifer Beals)フラッシュダンス(Flashdance)のようなミュージカルのヒット曲がディスコでの定番曲でした.この映画の中で披露される数々のヒット曲を聴いていると,あのころの時代感覚が蘇ってきます.なにかもやもやしていた時代ですが,とても懐かしいですね.

考えてみればこの映画はもう30年近く前の映画なのです.それなのに,私たち50台の大人たちと,それより30歳も若い20台の若者たちが,それほど違和感無く共に楽しむことができます.ところが私たちよりも30才年上の,今では80台の世代になると,私たちとは音楽的,文化的に大きな断絶があって,この映画を共に楽しんだり批評したりすることが難しくなってきます.これは1960年代に始まる世界的な文化大革命の前と後に青春時代を迎えた二つの世代の間の深い溝,と言ってよいでしょう.この溝の深さは相当のものなのですが,それだけに,その後の時代には大きな溝は出来ていません.これが良いことなのか悪いことなのか,判断はつきません.

英語の Xanadu の日本での読み方には "キサナドゥ" というものもあります.この読み方では,イギリスのロックグループ "Dave Dee, Dozy, Beaky, Mick & Tich" の1968年のナンバーワン・ヒット曲 "The Legend of Xanadu" を,日本のグループサウンズ時代のザ・ジャガーズが同年にカバーした "キサナドゥーの伝説" という曲が有名.わたしも中学生の頃聴いていた覚えがあります.これはもう40年前,さすがに古い・・・

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2008/10/26

女性フォーク歌手のクリスマスアルバム

My Holiday [Import] [from US] - Mindy Smith

このところ数ヶ月間は主として写真の撮影とそれを掲載した記事のアップに忙しくて,書籍や音楽の紹介をサボっていましたが,この週末は二日間ともお天気が悪くて在宅していたので,買い溜めていた CD の封を切り何枚かを聴いてみたうちの一枚がこれ.

Mindy Smith というフォーク歌手は以前にも紹介していますが,非常に繊細な感じでフォークやブルーグラスを歌う人です.声はややハスキーなメゾソプラノ.口に弱音器を付けたような発声をします.Norah Jones と比較されることが多いのもうなずけます.デビューは2003年なので,まだまだこれからの人ですが,ちょっと厳しい目に言うと,アメリカのカントリー界にはこの程度の歌唱力の歌手はゴロゴロいるはずなので,これから本当に伸していけるのか心配な面もあります.これについては前回の記事でも書いた通りなので,これ以上は言いますまい.

さて,このアルバムは昨年発売されたクリスマスアルバム.曲の半分弱を彼女自身が書き下ろしています.そう,彼女は歌手というよりもソングライターとしての才能が目立ちます.アルバム全体としては,初雪がちらちらと降っている曇り空の午後に,熱い紅茶でも飲みながら静かなひと時を過ごすときにぴったり!という感じでしょうか.そういう時のバックグラウンド・ミュージックとしてはなかなか良いのではないかと思います.

第6曲の賛美歌 "Away in a Manger" には Alison Krauss がハーモニー・ヴォーカルで加わっているのがわかります.また第7曲の "I Know the Reason" は Thad Cockrell とのデュエット曲で,これはなかなか素晴らしい出来.最終トラックには20秒ほどのおふざけの歌としゃべりが入っています.

アルバムジャケットやライナーノーツの写真は大変良い出来で,これならジャケ買いする人も多いのではないでしょうか?録音やミキシングは前作同様かの "Gary Paczosa" なので,音質的には全く安心して聴いていられます.

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2008/10/25

コセンダングサ

これは先日紹介したセイタカアワダチソウとほぼ同時期に咲くセンダングサの仲間.Wikipedia の記事によれば,非常に変異が多い種なのだそうです.

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いわゆるひっつき虫の一つで,特にこのセンダングサの仲間の種は強力です.一度付いてしまうと,それを取るために衣服の生地を傷めることになります.これらの種の拡大写真を良く見ると,繊維を引っ掛けて取れにくくするための巧妙な構造が良くわかります.このような形態が進化するのにどの程度の時間がかかったのでしょうか?レンズと網膜を持つ目が皮膚から進化するのはたったの百万年で十分だそうなので,この程度の棘々であれば数万年でいけるでしょうか?体表面に毛を持つ動物,そう,私たち哺乳類が地上に増えるようになってから共に進化してきたはずなので,数千万年の時間の余裕はあったはずです.考え始めるととても面白いですね.

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2008/10/22

セイタカアワダチソウが満開

セイタカアワダチソウが満開です.北アメリカ原産の帰化植物ですが,もう日本に定着してからかなりの時間が経っています.今ではすっかり日本の秋の風景の一部になりました.これも北アメリカからの帰化植物であるキクイモの花が終わると(*1),次はセイタカアワダチソウの群落が目立つようになります.

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ところで,セイタカアワダチソウはアレロパシー (Allelopathy) という現象で有名です.Wikipedia の記事によれば,これはセイタカアワダチソウ自身の根からある種の化学物質が分泌され,周囲の植物の成長を阻害するのですが,実は自分自身の成長も阻害されているとのことで,連作障害の原因の一つともされているそうです.当初はものすごい勢いで繁茂していたセイタカアワダチソウが,ここ10数年の間は何となく普通の植物として落ち着いてきたと見えるようになったら,それはこのアレロパシーが原因かもしれません.うちの近所ではこいつらはまだ十分元気ですが.

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2008/10/20

柿の実たわわ

2007年はの当たり年だったのですが,今年も引き続いて当たり年のようです.住宅に庭木として植えられる生り物としては柿が圧倒的に多いようで,今年は近所をちょっと歩くだけでも,そこここにたわわに実った柿の実を見ることができます.これは実は鳥や動物たちにとっても大変なご馳走.身近なところではヒヨドリは柿の実を良くつついています.タヌキも柿を好物にしています.またうちの近所ではハクビシンが夜な夜な出没しては柿を食べているようです.

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それにしても,果物の当たり年というのはどうやって決まるのでしょう?春から夏にかけての気温や日照が関係しそうだということは容易に想像がつきますが,当たり年が続くということがあるのでしょうか?それとも,土壌の栄養分の蓄積にも影響されて,当たり年はそう毎年は続かないものなのでしょうか?

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清澄界隈 (3)

一昨日昨日とポストしましたが,今日は番外編です.特に主題のようなものはありませんが,この界隈の水との距離が近い風情をお楽しみください.江戸の町に一歩近づいたような気がします.

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2008/10/19

清澄界隈 (2)

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昨日の記事の続きです.萬年橋をちょっと渡って隅田川ほとりの遊歩道を少し歩きます.ここは松尾芭蕉にゆかりの場所とのことで,いくつかの記念碑的なランドマークがあるのですが,あまり気をそそられなかったのでこれらはパス.それより私が感じたのは大きな川のほとりの気持ち良さです.隅田川は江戸時代には物流の大動脈だったはずですが,今でも色々な船が行き交っているのがわかります.写真の左手に見える優美な曲線を描く橋は "清洲橋".ドイツはケルンにあった大吊橋をモデルに設計されたそうです.

萬年橋を渡り直して清澄方面に戻ります.全く偶然の発見だったのですが,この辺りには相撲部屋が多いのですね.単なる鉄筋のアパートだと思っていると,バルコニーからまわしが何本も干してあり,正面には "何々部屋" と書いてあるのでへぇー?!と思いました.見かけた部屋だけでも "北の湖部屋","大嶽部屋","錣山部屋" などがあります.

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その後清澄庭園に立ち寄ります.回遊式日本庭園なのですが,池の中には大きな鯉と亀が多く,子供にとってはなかなか楽しいところではないでしょうか?ナナカマドの紅葉が始まっていてきれいでした.お隣は清澄公園.なぜか背の高い木造の時計塔が建っていて,これはなかなか絵になります.秋の暖かい日差しにヤナギの葉が逆光に美しく映えていました.

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深川丼を食べ損なったのが何とも心残り.次回,門前仲町界隈を歩くときには絶対に外さないようにしましょう.

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2008/10/18

清澄界隈 (1)

今日も天気が良いだろうとのことなので,朝から東京の下町にお散歩に出かけました.行った先は江東区の清澄庭園.ここは明治の三菱財閥の創始者,岩崎弥太郎が屋敷を買い取って社員の福利厚生のための庭園を造ったのが始まりだそうです.しかも明治時代には,かの Josiah Conder の手になる立派な洋館が建てられていました.その後関東大震災でこれらの建物は消失しましたが,震災の避難場所として立派に機能.三菱財閥の三代目社長である岩崎久弥が,東京市に寄贈したのがこの都立庭園の元になりました.

しかし私にとって面白かったのはこの庭園そのものよりも,この界隈の下町風情です.まずは東京メトロ半蔵門線清澄白河駅のすぐ近くの運河,小名木川の川べりの遊歩道.桜並木が続きますが,桜もそろそろ紅葉しています.そこへ印象的な赤色の鉄の舫い柱.空の青色が映った青黒い色の水面とのコントラストが絶妙です.

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次は,この小名木川にかかる萬年橋の鉄骨の美.これもなかなかのもの.朝日に緑青の鉄骨の曲面が映えます.この橋は,北斎富嶽三十六景や,広重名所江戸百景にも描かれている由緒正しい江戸の風景の一つ.というのも,この橋のたもとには,小名木川を通って江戸に入ってくる船を検査する "川船番所" が置かれていたほどの要所だったのです.

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2008/10/16

美しく整った六角堂

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一昨日の記事に続いて,東京都世田谷区にある豪徳寺の境内にあった美しい六角堂です.微妙な曲線を描き,わずかに黄色身を帯びた白色の屋根の裏面が大変美しく,思わず見とれてしまいました.この境内にはこれ以外にも見るべき建物が多く,住宅地の中にひっそりと建っているお寺にしては,大変充実した内容を持っています.さすがは井伊家菩提寺だけのことはあります.つい最近新築された三重塔もなかなか見事です.

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2008/10/14

招き猫だらけ

祝日を利用して東京都世田谷区にある豪徳寺に行ってきました.昔,この辺りに住んでいたことがあるのですが,方角がよろしくなかったため,このお寺は一度も訪れたことが無かったのです.まずは昔(20年以上前)住んでいたアパートを再訪して,いまだ建っていることに感心したり呆れたりして,それから豪徳寺に向かいました.このお寺は幕末の大老井伊直弼のお墓があることで有名ですが,それよりも有名なのは招き猫でしょう.豪徳寺では招き猫のことを "招福猫児(まねぎねこ)" と呼んで,広い境内の一角にそれを祀るお堂があり,その脇に招き猫を奉納する棚があります.ここは知る人ぞ知る写真撮影スポット!この招き猫群はしばしば Web 上に登場しています.行ってみると確かにフォトジェニック!作画意欲をそそります.しかし日差しが弱く,また日光が木々に遮られて光線の具合は良くありません.それでも,時おり漏れてくる光に招き猫が照らされるさまはなかなか絵になります.何枚か写真を撮ったうちの一枚がこれ.シャドウ部分のグラデイションがどれくらい滑らかに撮れているのか,御確認ください.私としてはまあまあの出来だと思っています.

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帰る際に寺務所で "招き猫3号" 800円というものを買い求め,いまは自宅の机の横に鎮座させています.豪徳寺の招き猫は小判などを持っておらず,またブチの模様も無く,右手を上げているだけのいたって素朴な白猫.しかしそれだけに霊験灼(あらたか)な気がしてきました.これで私は大金持ちだ!

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2008/10/13

蝶の羽根をムシャムシャ

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昨日のわが家の庭での出来事.草花の写真を撮ろうと被写体を探しているときのこと,ふと足元を見ると一匹のカマキリが何か食べています.よく見ると蝶の羽根.キチョウのようです.カマキリは羽根の鱗粉を周囲に撒き散らしながら,ムシャムシャとむさぼっていました.蝶の羽根って,どの程度栄養があるのでしょうか?水気が無くて食べても味気ないような気もするのですが.こればっかりはカマキリに聞いてみないとなんとも言えませんね.

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2008/10/12

道具道楽

道具は奥が深いもの.パソコンで言えば,人間とのインターフェースを司るキーボードやマウスは,人間の触覚の感性と深く関わり,人それぞれの好みや相性とも複雑に絡み合う,なかなか一筋縄ではいかないものです.ここで紹介するのは,最近ようやくめぐり合えた私の感性にしっくり合う道具たちです.

まずはキーボード.これはとにかく ASCII 配列でなければなりません.JIS 配列は NG です.なぜならば,ASCII 配列のキーボードを日本でパソコンが普及するよりも前に体で覚えてしまったからです.学生時代の英文タイプやミニコンの端末でみっちりと ASCII 配列に指がなじんでしまったので,日本でパソコンが普及したときに制定された JIS 配列にはなじめません.

Realforce86um

キーボードで次に大切なことは,というかこれがより本質的なのですが,それはキータッチです.これこそ感性そのもので個人差も大きいのですが,現在のところ,私に最も合うのは上の写真に示した,東プレRealforce 86U SE0500 というキーボードのキータッチです.東プレの Realforce シリーズは静電容量無接点方式が特徴で,その軽やかながらも素晴らしくソリッドで軸が振れないキータッチが多くのヘビーユーザを魅了し続けているキーボードです.私もかねてから欲しい欲しいと思っていたのですが,残念ながら ASCII 配列でテンキー無しの製品がつい最近まで無かったのです.2008年の8月になってようやく Realforce 86U SE0500 という製品が出たので,早速買い求めました.お値段は安くなく2万円以上もしましたが,使い始めてみるとその打鍵感は素晴らしく,この値段はむしろ安いとすら感じます.これはまさにプロの道具,職人の道具です.おそらく今後10年程度はこのキーボードを打ち続けるのではないかと思います.

次はマウスです.これはなかなか一生モノにお目にかかれていません.これまでは主としてマイクロソフトのマウスを数世代に渡り使用してきました.マイクロソフトのマウスは,ある意味で最も標準となるマウスであり,インターフェースや機能という意味では安心して使うことができますし,感触も一定水準以上のものを持っていますのでそれほど悪い選択ではありません.しかしながら長期間使い続けるに足るほどの魅力は無く,3年も使うとさすがに飽きが出ます.

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最近購入したのは Logicool の最新型 MX1100 というマウスです.レーザーセンサー,コードレス,高速長距離のホィール回転が可能,大きいながらも手になじむ絶妙な曲面設計と材質,などの特徴を持っています.買って使い始めた直後は,ちょっと大きすぎるのでは?と感じましたが,最近ではそれほどの違和感も無く手になじんできました.当面はこのマウスを使うことにしたいと思います.しかし,マウスはまだまだ改善の余地がありますね.プロの道具にたるほどのマウスにはお目にかかっていません.

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ススキの@マーク

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先日の記事で秋の草花を紹介しました (*1, *2) が,その後ススキの開花が進み,穂が開いてきたものも多くなってきました.中にはこのように一部の穂だけがくるりと輪を描いているものもあります.まるでススキの穂で "" マークを作ったかのようです.セイタカアワダチソウも開花が進んできて,秋本番ですね.

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2008/10/11

異国の夜

Ca251094m

お隣の国に一泊二日で行ってきました.外国とは言っても飛行機に乗るとほどなく着いてしまうので,ほとんど国内旅行と同じです.入国審査があるのが国内旅行との唯一の違いでしょうか.時差も無く気候もほとんど同じ,街の風情も日本とほとんど同じなので,ますます外国に行った気分はしません.夜,ホテルの窓から外を眺めると,山の上に高いテレビ塔が建っていました.これはさすがに見たことのない景色.ようやく異国に来ているのだという実感が湧いてきました.携帯電話のカメラなので画質が悪い点は御容赦を.

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2008/10/07

シェル文法の勘違い

先日ポストした記事Debian GNU/Linux 系の PC-UNIX である Ubuntu をインストールしたことを紹介しましたが,Ubuntu はその後も少しずつ使い続けています.システムは大変安定しており,GCC のビルドなどで高い負荷をかけてもビクともしません.

それでは・・・ということで,5年ほど前に使用を中止していた昔のデータ処理プログラム群をバックアップから戻して復活させようと使い始めたところ,早速壁にぶち当たりました.まず最初は GCC のオプションの仕様変更で,CPU 固有の最適化オプションの書き方が変わったため,Makefile をわずかではありますが書き直さなければならなくなりました.また main 関数を "void" で型宣言したものには "int" ではないよと警告が出るようになりました.ふーむ・・・5年の歳月はこの世界では長い,ということを思い知らされます.

これらはマイナーな変更で騒ぐほどではないのですが,最も面食らったのはシェルの仕様にまつわるものです.少々話がややこしいのですが,Ubuntu では /bin/sh は /bin/dash (Debian Almquist Shell) という元祖 Bourne Shell のクローンにリンクされており,これは高機能な /bin/bash (Bourne-Again Shell) とは別物の軽いシェルです.私の以前の環境では /bin/sh とは /bin/bash へのリンクでしたので,私は /bin/sh と /bin/bash はほとんど同一仕様と思っていました.これが面食らいの第一の原因です.

ところで,シェルスクリプトの中で算術演算を行う場合,オリジナルの Bourne Shell にはその機能が無いため,大昔は外部コマンド "expr" を使って

`expr 算術式`
と書かなければなりませんでした.これは今でも有効なのですが書式が面倒なので,ちょっと以前の /bin/bash ではシェル内蔵の機能を使って
$[算術式]
という形式で記述することができました.私はこれを覚えちゃっていたので,これが標準と勘違いしていました.これが面食らいの第二の原因です.

ところがこの書式は元祖 /bin/sh のクローンと言われる /bin/dash では元々使えないばかりか,/bin/bash でもすでに非推奨であり,現在では

$((算術式))
という形式に変更されています.実はこの形式は /bin/dash でも有効です.これに気が付くまで,以前は問題なく動作していた $[算術式] 形式を含むスクリプトの挙動がおかしいのに悩まされ続けました.つまり,/bin/bash であれば $[算術式] はまだ動いたはずなのですが,Ubuntu のデフォルトのシェルは /bin/dash であったために,これは動かなかったのです.これが面食らいの第三の原因です.複数の思い違いが重なって,原因追求に時間がかかってしまいました.

話はさらに続きます.データ処理の結果をグラフにするときには昔から "gnuplot" のお世話になっているのですが,これもだいぶバージョンが上がり,新しい命令が増えたり挙動が微妙に変わっているのに気が付きました.出力に PostScript ファイルを指定している場合,描画領域を超えてラベルの位置指定をする場合の挙動が以前とは変わっているようですし,それ以外にもデフォルトのパラメータが少し違うようで,サイズや位置が以前とは微妙にずれます.

これらに対応すべく少しずつ修正を加え,不具合の回避方法を探し,パラメータを試行錯誤で調整し,ということをやっていくのですが,結構な手間と時間がかかります.ということで,週末の時間をだいぶ潰し,プリンタ用紙をかなり無駄にしながら,しかし昔の環境を少しずつ復活してきました.

それにしても,ソフトウェアのメンテナンスって本当に大変.自分は何も変えていなくても環境がどんどん変わって土俵やルールが変わるので,数年で完全に置いて行かれます.2000年問題のときにはさぞや大変だったのでしょうね.

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2008/10/05

モズ大忙し

このところ近所に何羽かのモズ(百舌鳥)がいて,けたたましく縄張り宣言をやっています.朝,モズの高鳴きで起こされることもしばしばです.モズたちは今の時期は縄張り確保で大忙しですね.もうしばらくすると縄張り争いも落ち着いて,少しは静かになるのでしょう.

FallHome_Oct2008057m

モズが面白いのは,他の鳥の鳴きまねをすること.昨日庭に出ているときに,シジュウカラがぐぜる(さえずるほどではなく弱く小声で鳴く)ような声を聞いたので見上げてみるとモズでした.先週は,カケスのジェージェーという声を聞いたので,カケスが来たと思って喜んでいたのですが,ジェージェー言ううちにモズの高鳴きに変わっていったので,あー,また騙されたと悔しい思いをしました.

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2008/10/04

稲刈り終盤

今日は昨日に続き大変気持ちの良い秋晴れ.日差しが強く,また最高気温も25度くらいまで上昇するとの予報です.戸外での仕事や運動をすると,かなり汗をかくことでしょう.

当地のような農住混交地帯では,早朝6時頃に花火を数発上げて地区の行事の開催を知らせるのですが,今朝は近くから遠くから何発もの花火の音が聞こえました.きっと運動会やお祭りがあちこちで開催されるのでしょう.絶好のお日和です.

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うちの近所では最後の稲刈りになりそうな田んぼでの稲刈りが今朝始まりました.コンバインで一気に刈り進みますので,始まってしまえば速いものです.このあたりは早稲が多いので,10月になるまで稲刈りをしない田んぼは本当に少ないのですが,8月の終わり頃の残暑厳しい頃の稲刈りに比べると,10月のこの頃の稲刈りは周囲にはススキが穂をつけていたり,季節感あふれるものがあります.

FallHome_Oct2008068m

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2008/10/02

稲刈りがすんで

当地では稲刈りはほとんど終わりましたが,今年は例年に比べて田植えが遅かった田んぼも多く,まだ稲刈りが終わらずに黄金色の稲穂が垂れている田んぼも少し残っています.

FallAroundHome_Sep2008053m

昔は稲刈りが終わると稲わらを干してから脱穀していたのでしょうが,いまはコンバインで刈ってしまいますので,その場で脱穀は終わり,あとには稲わらと籾殻が残ります.稲わらは今ではほとんど使い道が無いようで,このように束ねて干して置かれているのは珍しいほうです.使い道が無いのは籾殻も同じで,昔のようにリンゴ箱に緩衝材として詰めるということはしなくなりましたので,田んぼの中で燃やされるのが普通です.もみ殻は長時間燃え続けるので夜通し煙たく,朝起きると喉がいがらっぽくなっていることもあります.今夜もこのあたりは結構燻されている感じです.

立てられている稲わらの周りで青々としているのは稲刈り後に生えてきた二番穂.これもちゃんと実を付けるまでに育つところが面白いですね.

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