伊能忠敬が安全祈願していた富岡八幡
一昨日ポストしたものの続き.深川不動尊を出るとすぐに富岡八幡宮の境内です.この境内には実に様々なものが祀られており,民間信仰の一大ショッピングモールのようなところなのですが,それには富岡八幡宮公式 Web サイトの境内案内をご覧いただくのがよいでしょう.富士浅間神社,金刀比羅神社,大黒様に恵比寿様,はたまた鹿島神社や大鳥神社の小さな社が並んでいたり,弁天池には七渡神社や粟島神社があったり,そのすぐ横にはお稲荷さんまであります.Wikipedia の記述によれば,日本各地から勧請された末社が17社にも上るとのこと.これを日本の民間信仰のご利益重視の節操の無さと見るのか,はたまた何でもかんでも取り込むだけの度量の広さと見るのかの判断は読者の皆さんにお任せしますが,それにしても,これら全てをひっくるめて八幡神社という "信仰空間" なのかもしれません.神聖な空間であると同時に,縁日なども立つ文字通りショッピングモールでもあったのでしょう.ちなみにここのお稲荷さんの鳥居はすべて肥料関係の会社の奉納.なにか言われがあるのでしょうね.
この神社は日本最大の巨大なお神輿が有名.そのお祭りは江戸三大祭の一つとして知られ,おびただしい数の神輿がくりだして水をかけ合う水かけ祭りの別名もあります.が,この季節の境内はひっそりとしたもの.やや時期遅れの七五三のお参りに訪れた家族連れがちらほら見えるだけ.しかし,境内にはまだまだ意外なものが.この神社は勧進相撲発祥の地だったとかで,相撲に関する様々な石碑が立ち並んでいます.さらに,なぜか伊能忠敬の銅像が!その解説によれば,伊能忠敬はこの近くに居を構えていたのですが,測量の旅に出かける毎に道中の安全をこの神社に祈った,とあります.しかも,これは偶然なのか洒落なのか,銅像の足元には三等三角点の基準柱石が異様に立派な御影石に守られて鎮座しています.歴史が長く,江戸の町の中心にあって栄えた神社だけあって,どこまでもサービス精神が旺盛のように感じました.
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