緊急地震速報の誤報
今朝は普通に起きたのですが,朝食を済ませ,そろそろ会社に出かけようかとしているそのときに,家人の携帯電話に緊急地震速報が入電.テレビをつけていたのですが,NHK の地上波デジタルでは衆議院選挙の政党 PR 放送が続いており,速報が入りません.民放に変えてみると,いくつかの局では緊急地震速報を流しています.NHK でも衛星第2放送では速報が流れていました.
震源は千葉県東方沖とのこと.地震の P 波と S 波(地表に被害をもたらすのは厳密には主として表面波)の伝播速度の違いは2倍ほどあるので,その差を利用して警報を出す仕組みです.今回は震源までの距離が短いのでとっくに強い揺れが伝わってきているはずですが,いっこうにその気配がありません.数分経っても何事も無いのでこれは誤報だろうと判断し,いつもどおり出かけました.都営地下鉄は一時電車を止めたために遅れが出ていると電車内に運行情報が表示されていました.
その後気象庁が誤報と認めましたが,その原因はまだ不明.房総半島の館山近くに設置されている地震計が異常に大きな揺れを検知したので,自動的に警報が出たようです.
マスコミは,気象庁がまた誤報を出したといって非難めいた報道をしていますが,マスコミ自体の誤報や偏向報道,重要な事実を伝えない不作為に比べればはるかにましです.本当は地震が発生していないのに発生していると警報を出す第一種の過誤は,本当は地震が発生しているのに発生していないとして警報を出さない第二種の過誤に比べるとはるかに望ましいものです.この種の誤報を完全に無くすことはあきらめるべきで,システムを常に安全側で作動させるための社会的なコストと割り切るべきでしょう.
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