久々のEmmylou節は健在
All I Intended to Be [Import] [from US] - Emmylou Harris
Emmylou Harris 久々のオリジナルアルバムです.前回のアルバムは確か2003年に出た Stumble into Grace だったので,2008年にリリースされたこのアルバムまで実に5年のブランクがあった事になります.彼女の音楽性は,フォークとカントリーの中間のようなものですが,それがアメリカの土着的なもの,特に西部の乾いた風土に特有なものを加えているところが特徴だと思います.そして衰退し忘れ去られていくものたち(Native American しかり,開拓者たちしかり,風塵と共に去っていく自らの思い出しかり)に対する郷愁を歌い上げているように感じます.
声も唱法も独特なので,一度聴けば記憶にしっかりと刻み込まれる彼女の歌ですが,このようなアルバムを通して聴くと,あまりにもどの曲も同じように聴こえてしまい,かえって特定の曲が記憶に残らないということが起きます.以前このブログで紹介した Cimarron と Red Dirt Girl は,それらの中にあってはかなり特徴的なアルバムと思っていますので,機会があればお聴きください.
しかし,このアルバムはさすがに4年間ものブランクの後で出されたアルバムだけあって,大変充実した内容であることは間違いありません.長めの曲が13曲も入っているのですが,中でも私のお勧めは,第2曲の "Hold On",第4曲の "Broken Man's Lament",第5曲の "Gold",第12曲の "Sailing Round the Room",第13曲の "Beyond the Great Divide" くらいでしょうか.いずれにせよアルバム全体を通してスカの曲はありませんので,安心してお聴きください.
何と!このアルバムには LP アナログディスクがあるのですね!ここにリンクを張っておきます.
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