商人講が納めた擬宝珠
昨日の板橋不動の続きです.これはこのブログで時々取り上げる(*1, *2)擬宝珠.本堂の手すりのあちこちに,このように奉納された擬宝珠が配置されていました.陰になった部分に書いてあった文字は「商人講中守谷町」と読めます.残念ながら年号を見ることができなかったのですが,講のメンバーの名前には苗字は無く名のみが記載されていますので,商人たちが苗字を持つようになる以前,すなわち江戸時代かそれ以前のことだったろうと思われます.
この本堂は,文禄年間(1592-1596)の建立だそうで,その後建て替えもされていないようですから,擬宝珠が後で付けられていない限り,その当時のものではないかと思われます.かなり古いですね.もう400年以上経っています.まだ江戸時代が始まる前,豊臣秀吉が栄華を極めていた頃です.うーむ,ちょっと古すぎるか?江戸時代になって付けられた,あるいは付け替えられたという可能性もありますね.
"講中" の二文字目の "中" とは,集団を表す語の後に用い,その成員全員を指す語.何々社中というような使われ方が多いですが,講にもよく使われていたのでしょう.商人講がどういう講だったのかはよくわかりませんが,商人組合として商人どうしの内部調整や,行政との窓口のようなことをやっていたのでしょう.
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