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2009年12月

2009/12/27

パソコンを新調中

今年は Windows 7 という新しいオペレーティングシステムが発売されました.これまで Windows XP の後継として不評だった Windows Vista を継ぐものですが,大幅な変更は伴わないかわりに細かなチューニングに念を入れたらしく,なかなか良い評判です.私が現在使用中のパソコンは,約2年前に突然死したときに,ハードディスク以外を入れ替えて急造したものなので,やや不本意な構成でした.新しい Windows の発売を機会に,入念に構想を練って新調することにしました.

Motherboard_dec2009m

1ヶ月ほど前から部分的に部品を買い集めていたのですが,このところメモリの市況が逼迫して値上がり傾向が顕著になってきたのもですから,もう潮時だと腹を決めて,昨日,部品を全て買い揃えてきました.上の写真は CPU とメモリを装着したマザーボード.今回の目玉はメモリです.ブランド物の4枚組みを奮発して 8GB という大容量構成にしました.これを 64bit の Window 7 で動かすつもりです.マザーボードは久しぶりの GIGABYTE ですが,これは USB 3.0 が載っており,しかも USB 2.0給電能力が向上している,という触れ込みに惹かれて買ったものです.お値段もほどほどでした.

どうも新調したケースの立て付けが今ひとつで,少しビビリ音がしたりするので,調整に時間がかかりそうですし,Windows XP を長年使ってきた者として Windows 7 の使い勝手に慣れるにもある期間は必要なので,本格的な移行には一月以上かけるつもりです.

それでも,新しいハードウェアを組むのは楽しいし,BIOS 設定をいじったり,新しいオペレーティングシステムをインストールしたりするのはわくわくします.冬の休日の良い時間つぶしになります.

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2009/12/23

いよいよ冬本番

Winterhome_dec2009021m

先週末から本格的な寒波が訪れ,いよいよ冬本番です.今年は暖冬だと書いたのですが,少なくともここ一週間についてはこれは当たっていません.当地では毎朝休耕田に真っ白に霜が降りており,わずかに緑色が残っていた稲の二番穂やセイタカアワダチソウもいよいよ冬枯れてきました.

昨日が冬至だったのですが,夕方4時にはご覧のような光景になります.車の影が長く伸びているのがお分かりになると思います.

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2009/12/19

仏教哲学の入門本にしては・・・

入門 哲学としての仏教(講談社現代新書) - 竹村 牧男(著)

著者によれば,仏教が宗教であることには疑いの余地は無いのだが,宗教を超えた深い哲学的思索が沢山含まれており,この本は専らその哲学的側面を解説した本だと前置きします.それでは宗教と哲学の違いはそもそも何かという問いに対しては,西田幾太郎を引用して,宗教は "己がいかに生きるべきか" という行動規範の問いに答えるためのものであるが,哲学は "己とは何か" という存在そのものに対する問いに答えるものである,と規定します.そして,仏教には実は後者に対する問いと答えが多く含まれているというのです.しかもその内容が,絶対性を否定した関係性による世界観で貫かれているというところから話が始まります.

内容は広い範囲を含み,それぞれの項目に対して大乗仏教の代表的な経典から引用しながら解説を行っていくという構成になっています.しかし私たち現代の日本人にとっては,仏教の経典の引用を読まされても,古語の書き言葉なのでまるでちんぷんかんぷん,しかも多くの単語が現代の日常用語と異なる意味で使われているために,さらに理解に混乱をきたします.もう少し平易な解説法は無かったのだろうかと思います.どのような読者層を念頭において執筆されたのか疑問が残ります.それでも昔は "読書百遍意自通" などと言って暗記するうちに,次第に意味がわかってきたのでしょう.

著者は折に触れて,西洋哲学が現代になってようやくたどり着くはるか前に,仏教者たちは現代的な哲学の概念に到達してそこを深く思索していた,なんとモダンなことかと自慢します.しかし,私の理解では,ギリシア時代から膨大な量の思索と論争と実証の果てに西洋哲学や科学の今日の姿があります.特に近代以降は,古典的な西洋哲学に対する深刻な反省と,それを乗り越えようとする様々な努力が続けられ,その過程で東洋哲学や仏教の再発見も進みました.しかもそれは常に公開の場での厳しい論争や論証を経て鍛えられていくというプロセスによっています.

例として適当でないかもしれませんが,"ゼノンのパラドックス" は数量や無限という概念に対する格好の題材を提供しましたが,それは2,000年以上経った近代数学において見事に克服されたのです.私の理解では,ギリシア時代には,計測(思考)回数が無限になる場合の計量ができなかった,ということに尽きます.これは近代数学では級数の収束という概念で完全に解決されており,今では高校の数学でも扱われているほどです.

翻って東洋哲学,その代表としての仏教では,今日どのような努力がされ,どのように古典に含まれていた課題が克服されてきたのでしょうか?著者は,仏教はずっと以前から現代哲学の概念に到達していたと言ってはばからないので,この問いに対する言及は無いのですが,どんな学問にだって課題が無いはずはありません.著者は,この本の末尾に宗教としての仏教,それも現代の仏教に対する反省と批判を書いていますが,哲学としての仏教に対しても同様のことをして欲しかったと思います.

またより本質的なことですが,仏教は個人の努力によって涅槃の境地に達し,成仏する(仏者となる)ことが最終目的であるために,その行為は非常に個人的なものです.他者との議論によって真実を探っていくという西洋の手法とは異なり,専ら内省的で孤独な思索によっているので,その外部との関係性はどうしても弱くなってしまいます.このあたりは今日の仏教においての最大の課題であるように思います.キリスト教会に行くと,入り口付近にはおびただしい数の社会改革運動や開発援助団体の張り紙があって,運動への参加を募っていますが,日本のお寺に行ってもそのようなものはほとんど目にしません.

さて,これは私の経験による予断に基づく余談ですが,平易な言葉で書かれている哲学書をあまり見たことがありません.一つ一つの文がやたらと長く,修飾句だらけで,関係代名詞が乱用されて単語間の指示系統があまりに複雑,という欠点を持っています.現代的な文章作法ではまず落第となるような日本語が書かれた本が堂々と売られているのです.私は以前,フランスの有名な哲学書であるジル・ドゥルーズフェリックス・ガタリによる "千のプラトー (Mille Plateaux)" を一ページも読めずに放り出したことがあります.これは極端な例かもしれませんが,それくらい哲学書は部外者を寄せ付けない難解さを持っています.この点を哲学者は反省しているのでしょうか?どうもそうは思えません.高度な思索は複雑な言葉でしか表せないと開き直っているのではないでしょうか?これは早く止めてほしいものです.この本に限って言えば,教典の引用部分以外は平易な現代日本語で書かれているので,それほどの不満はありません.

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2009/12/18

リマスタリングで蘇る熱いトタン屋根の猫

熱いトタン屋根の猫 [DVD] - 出演:エリザベス・テイラー,ポール・ニューマン,監督:リチャード・ブルックス

"熱いトタン屋根の猫" という非常に刺激的なタイトルの戯曲は,ご存知,テネシー・ウィリアムズの作.演出はかのエリア・カザンで,同年に映画 "エデンの東" を監督しています.この戯曲が映画になったのが本作です.監督はリチャード・ブルックス

まず眼を奪われたのはプリントの素晴らしさです.1950年代の作品とは思えません.傷などは全く無く,色については濃度も彩度もちょうど良く,家具や衣装のテクスチャーが見事に再現されています.素晴らしいリマスタリングです.このブログで以前にレビューした映画 "マイ・フェア・レディ" のリマスタリングにはわずかに劣りますが,それと張り合う質の高さです.どのくらいの労力と時間をかけたのでしょう?頭が下がります.

場面のほとんどはアメリカ南部の大農場主の邸宅内部なので,基本的には室内劇.それでは照明はどうかというと,その手法は古典的です.舞台演出の影響を強く受けていると思われますが,人物の顔に強く照明を当てて陰影を強調するというやり方です.私はこの照明方法は古臭いと感じてあまり好きでは無いのですが,現代の韓国テレビドラマ,例えば "チャングムの誓い" では相変わらずこのような照明法が幅を利かせていて,あれー?と思ったりします.

話の内容は,死期の近い農場主の相続に関する家族の愛憎と,同性愛の疑いがある夫とその妻との間の愛情のもつれ,といったもので,いかにも舞台で演じるに相応しい言葉と感情の激しいぶつけ合いです.映画を観ていても,まるで舞台劇そのものと感じるほどで,もっと映画ならではの演出はできなかったの?と不満を感じるほどでした.言葉の応酬が続くので,このような欧米の文化に慣れていない私たちには息苦しく感じられる場面も多いのですが,50年代のアメリカの舞台芸術の水準の高さの一端を表現していると思えば,十分に楽しめます.アクターズ・スタジオの沢山のインタビューを観ていても,アメリカの映画芸術に対する舞台芸術の影響は非常に濃厚なので,この作品はその初期の融合例としても意味があるものです.

まだ若々しいポール・ニューマンの演技が見もの.素晴らしい舞台俳優だったのですね.妻の役を演じたエリザベス・テイラーは観ての通りの名女優ですが,ポール・ニューマンとの相性と言う意味では今ひとつ.もう少し若々しい感じの女優さんのほうが良かったのではと感じました.しかし最も目を引かれたのは長男の妻メイを演じたマドレーヌ・シャーウッドの演技.見事なものです.性格の悪さを全身で表現する実力は素晴らしいものがあります.この人はブロードウェイ版でもこの役を演じていたのだそうです.道理で・・・

やはり名作は時代を超えて名作ですね.

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2009/12/14

今年はかなりの暖冬?

Winterhome_dec2009012m

今年は秋から初冬にかけて雨が多く,これはすなわち暖冬であることの何よりの証です.イチョウの黄葉もずいぶん遅かったように思います.エルニーニョの影響なのか,それともたまたま年毎の気温の変動の高温の位相に当たったのか,いずれにせよその基底には長期的な地球の温暖化傾向があるのではないかと思います.たとえ人類が温室効果ガスを排出していなくても,ここ200年ほどは穏やかな温暖化傾向が続くのではないでしょうか?それにさらに温室効果ガスの影響が加わって温暖化が加速されている,ということなのかもしれません.

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2009/12/13

Ruby 1.9.1-p376 released

オブジェクト指向スクリプト言語である Ruby 1.9.1 系列の新しいパッチがリリースされました.今回は,ヒープオーヴァーフローの脆弱性というセキュリティ上の問題を修正するためのリリースですので,1.9.1 系列の全てのユーザに修正版の使用が推奨されています.当然のことながら,私も mswin32 用のビルドをダウンロードして使用しています.今のところ,Refsort/Ruby に関する限りは問題無いようです.

ところで今年の10月ころに,中学生のプログラマー CanI 君が Ruby の構造体型オブジェクトの実装効率を格段に上げた,という記事を読んでいたのですが,これは今回のパッチで取り込まれたのでしょうか?ちょっと気になります.ChangeLog を読んでみましたが,見当たりませんね.1.9.2 には取り込まれるのかな?

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2009/12/12

消化不良の超ひも理論

はじめての“超ひも理論”―宇宙・力・時間の謎を解く(講談社現代新書) - 川合 光(著)

超ひも理論の本を読むのが全く初めてだったのですが,やはり消化不良は免れませんでした.素粒子の世界をできるだけ統一的に記述することを目指してきた現代物理学の最前線で,重力まで含めた究極の統一理論として期待される超ひも理論.特に,理論の中に定数を含まないという特徴は,この理論が究極の宇宙原理であることの証拠かもしれないと期待させる一方,数学的な整合性のためには10次元という高次元が必要で,しかもそのうち6次元が量子スケールで縮退しているという屁理屈は,この理論の本物度に疑問を投げかけるものになっていて,まだまだ気を許せるものではありません.

また,定数を含まないと言いながら,この理論の系として出てくるカラビ-ヤウ多様体の形状は多様たりえるので,その無数の選択肢の中からどれを取るのか,それぞれが異なる宇宙に対応すると言う屁理屈はここでもありえるものの,では我々のこの宇宙はどれか,という選択の問題が本質的には解決されていないように思えます.このあたり,高次元のポアンカレ予想や,サーストンの幾何化予想と整合性は取れているのかなぁ?

理論の歴史的な系譜が詳しく解説されているのは大変良いと思います.このような高度な内容は,科学者たちがどのように悩み切り開いていったかという歴史を知らずには理解することが難しいからです.量子力学相対性理論を学ぶたびに特にそれを感じます.著者によれば,現在は超ひも理論の3回目のブームに当たっているとのことで,更なる発展を願わずにはいられません.

面白かったのは,インフレーション宇宙論への批判と,サイクリック宇宙論です.前者は,宇宙初期に起こったとされるインフレーションは,よほど入念にインフレーションの種(ポテンシャル)が仕込まれていないとうまく行かないということを超ひも理論の立場から批判したものです.これは,インフレーションが必然的・自動的に起きると思い込んでいた私の知識に大きな修正を迫るものでした.今回の読書の収穫物の一つです.

後者は,膨張と収縮を繰り返す古典的な振動宇宙論かと思いきや,そうではなくて,超ひもから始まる宇宙は,ビッグバンビッグクランチをくり返さなければ大きくなっていくことができない,従って現在の宇宙は約50回目のビッグバンで生まれたものだという,これまたとんでもない話です.最初の宇宙はエントロピー不足でインフレーションも起こせないままクランチしてしまうが,何10回目にはちゃんと素粒子が生まれるところまでたどり着くという発散振動する宇宙のシナリオが描かれています.うーん困ったものです,こういうのは.

実は,私は著者と同じ大学の同期生でした.学生時代から著者の優秀なことは学内でも知れ渡っており,大いに将来が嘱望されていました.そして現在,世界最先端の研究を精力的に続けており,このような一般読者向けの著書も書く努力を怠らない姿には本当に敬意を表したいと思います.超ひも理論の発展を祈ります.ダークエネルギーを説明してくれないかなぁ?

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2009/12/07

いよいよ師走

気がつくともう師走で,しかも12月7日とすでに一週間も経っているではありませんか?月日の経つのは何と速いことでしょう!

Aso_nov2009062m

今年の秋から初冬にかけては気温が高めで雨も多く,あまり冬に近づいていると言う実感が無かったのですが,今日の夜の帰宅途中はさすがに寒気の中を歩いてきたと感じました.気温もさることながら湿度が大変下がっており,お陰で寒風が身に沁みました.ちなみに,上の写真は阿蘇南郷谷外輪山のススキ.牧草として植えられているので,間もなく刈り取られて冬場の干草として発酵・貯蔵されるはずです.

このところブログの更新をサボり気味なのですが,これは週末にアルコールに接する機会が多くて,気合を入れて文章を書くだけの元気が残っていないということなのです.健康のためにもアルコールの摂取量を減らさねば.

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