朽ちて還り,生き続ける
わが家を新築したときに作ったウッドデッキは,当初の予想通り10年程度で朽ちてしまいました.防腐塗料を定期的に塗っていたのですが,もともと柔らかい材だったので,雨ざらし日ざらしのもとでは朽ちることを防ぐことはできませんでした.
雑木林の公園に置かれたこのテーブルも,程よく朽ちかけています.表面にはコケや地衣類が張り付いて,良い味を出しています.ミクロに観ると,微生物が木材の繊維を分解し,それをさらに別の生物が養分にする,という連鎖が続いていることでしょう.
全ての生き物はいずれ朽ちて自然の中に還っていきます.還るということは,それが新たな命の元になって生き続けるということでもあります.私の体を構成する細胞に含まれている膨大な数の原子も,地球40数億年の歴史の中で自然の中の循環を繰り返してきたものが大部分のはずです.
朽ちて分子がばらばらになり,いったんはエントロピーが増大したとしても,太陽光と地熱のエネルギーで駆動される全地球熱機関の働きで,それらは再びつなぎ合わされ,新たな命を与えられて生き続けます.
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