三菱一号館 (1)
今日は朝からお天気がよく,しかもほどよく暖かくなりそうだったので,一年ほど前に復元工事が終わった丸の内の三菱一号館の写真を撮りに行ってきました.
三菱一号館はジョサイア・コンドルの設計で,明治時代の丸の内オフィス街のはしりとなったレンガ造りの建物.オリジナルの建物は1968年に丸の内の高層化の中で取り壊されました.これをできる限り忠実に現代に復元するプログラムが計画され,竹中工務店によって施工管理されました.外観はもとより内装に至るまでできる限り当時を再現し,赤レンガ230万個を当時に近い製法で製作し使用するなど,日本では珍しくオリジナリティを尊重しています.日本工業倶楽部の建て替えが薄っぺらなファッサードだけだったのとは大違い.竹中の担当者は田中愛さんという若手の女性社員.女性社員が赤レンガの建物の復元工事を手掛けるのは珍しかったので,メディアでも取り上げられ話題になりました.
今朝は光線の具合がちょうどよく,また日曜日の午前中早めだったこともあって,交通量も少なく,思う存分たくさんのカットを撮ることができました.撮りながらわかったのですが,暖房用の煙突も含めて当時の設計を大変忠実に復元しています.しかも日本人らしい几帳面さで水平直角を出しているものですから,煙突などが妙に正し過ぎるほど垂直に立っている様は,ヨーロッパの建物を見慣れた人には異様に映るかも.
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