スモッグに霞む天安門
ごく短期間だけ北京に行ってきたのですが,巨大で真新しい空港に目を奪われたのもつかの間,北京市内に入るとスモッグで町全体が白っぽく霞んでいます.北京は元々乾燥地帯に近いので,砂塵も多いのですが,この白っぽい霞み方は砂塵でも水蒸気でもなく,排気ガス由来の硝酸塩や硫酸塩の個体微粒子からなるものと思われます.とにかく,100m 離れたところが霞んで見えるくらいの濃度なので,長時間こういうところにいると何らかの健康被害を被りそうです.
北京で最も有名な天安門広場に行ってみたのですが,中国国内から団体でやってきた観光客の多さと,スモッグに霞む歴史的な建造物が印象的でした.天安門自体は,清の時代に紫禁城の正門として建造されたもの.城塞都市としての北京らしく,門の厚みは半端ではありません.数10mはあります.ここをくぐって紫禁城の中に入っていくことになります.
毛沢東の巨大な肖像画がいやでも目につきますが,これがいつまで掲げられているか興味があります.文革世代がいなくなれば,遠い昔の建国神話を創った英雄という扱いが定着して永らえるかもしれませんが,そうなる前に,中国の発展を阻害し大粛清を行った権力亡者として弾劾される可能性もいまだ否定できません.
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