故宮の中は大混雑
北京の続きです.観光客で大混雑の中を,故宮の中央軸に沿って進んでいくと,いくつかもの建物を経て,太和殿という最も中心的な建物にたどり着きます.映画 "ラストエンペラー" のシーンとしても見覚えがありますが,ここは宮廷の執務場所ではなく,さまざまな儀式が行われたところ.まだ外朝という領域です.
外朝の最も北側にある保和殿という建物北側にある大理石の彫刻が施された階段は見事.しかし酸性雨で浸食されないかとても心配です.
さらに奥へ進むと,内廷と呼ばれる中枢部分に入ります.中心となるのは乾清門.清朝皇帝はここで日常の執務を行ったとされます.ここからは故宮の北の出口である神武門はすぐ近く.門の上に掲げられた門札には,漢字とともに満州文字が併記されています.清朝が満州族の王朝であることの表れでしょう.
とにかく中心軸上の建物だけを,他の大勢の観光客をかき分けながら短時間で歩いただけなので,この故宮の全貌を知るには程遠いのですが,とにかく広大な敷地に数々の巨大な建物があることには圧倒されます.中心軸から外れた袖の部分にも多数の建物群がありますので,とても全てを見て回れるものではありません.確かに,広大な中国を統一し支配した権力の中枢にふさわしい装置です.しかしながら,城壁内部,特に外朝部分にはほとんど緑が無く,何か非常に殺伐として殺風景な情景だと感じさせられました.内廷のさらに北側,御花園と呼ばれる領域に達して初めて樹木が植えられた庭園にたどり着き,ほっとしたことを覚えています.緑と湿度に慣れた私たち日本人にとっては,あまり居心地の良い場所ではない気がしました.
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