ついにISDNを解約
本日,10年以上の長きにわたって加入し,しかも初期のインターネット接続で大変お世話になった ISDN を解約し,従来のアナログ回線に戻しました.
えーっ!まだあんなもの使ってたの?と言われそうです.もう光回線を5年以上も使っているので,もっと早く解約すべきだったのでしょうが,ISDN の i ナンバーという番号追加サービスを使って FAX 専用番号を持っていたので,なかなか解約に踏み切れなかったためです.
ISDN は NTT 技術陣が総力?を挙げて開発した次世代型のデジタル加入者線サービス.NTT はこのために新たに D70 という新鋭デジタル交換機を開発し,全国に配備しました.しかも宅内にもデジタル通信バス(S点インターフェース)を張り巡らすことができて,それによる高速・高品位のデジタルライフが可能になる・・・はずだったのですが,結果は皆さんご存知の通り.結局 ISDN の普及は限定的なままで,そのシェアを食っていったのは xDSL という変調方式によるデジタル加入者線サービスでした.これは電話局からの距離が長くなると急速に伝送品質が落ちて通信速度が落ちるのですが,しかし日本の大部分の地域ではこの方式が今なお優勢です.
宅内の ISDN バスに至っては,このバスに接続できる機器はほとんど発売されず,多くの人はその存在すら知らなかったはずです.私は自宅を新築するときに,まだ最新のテクノロジーだった ISDN を装備することを決意.宅内にも ISDN バスを張り巡らしてしまったのですが,結局10年以上たった今でも,一度もこのバスを使用したことはありません・・・とほほ
なぜこのようなことになってしまったのか,NTT が技術の方向を読み誤ったということは後付けで可能ですが,話はそう単純ではないと思います.ISDN は高品位の伝送が保証できることが売りなので,当初は xDSL のようなある意味いい加減なサービスが出てきても十分に対抗できると思っていたのではないでしょうか?私もそう思っていたので,家を新築するときにわざわざ ISDN バスを張るような設計をしたのです.
しかし,当初いい加減だった xDSL のサービス品質がどんどん上がり,ヤフー BB のような価格破壊者・既存秩序破壊者が出てくるに及んで,形勢がどんどん不利になり,巨額の設備投資を十分に回収できないままにサービスは衰退していったと思います.NTT はその後,光加入者線へ方向転換し,これは他の事業者の追随を許さないまま,一応の成功を収めています.
私自身の今後ですが,すでに光回線の B-Flet's に加入して久しいので,当分はこのままでしょう.今でも Flet's 網内部でならば 90 Mbps 程度の速度が安定して出ていますので,特に不満はありません.B-Flet's も波長多重変調などの技術を導入すればさらに速度は上がるので,将来は Gbps も夢ではないかな?しかし,宅内に 1000BASE-T ケーブルを張るのは大変.ケーブルはともかくモジュラージャックなどにもお金がかかります.宅内は当分は無線 LAN で十分ではないかと思います.
でも,今年中にはきっと宅内の ISDN バスと 10BASE-T を取り払って,1000BASE-T を張る工事をやるんだろうな.終わりのない戦いですね.
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