IOC 鳥類リスト 2.7.3
辞書参照型ソーティングフィルタ Refsort/Ruby のための新しい辞書ファイルをリリースしました.今回の辞書は,International Ornithologist's Union が継続的にリリースしている IOC World Bird List を,ほぼそっくりそのまま Refsort/Ruby で辞書ファイルとして使えるようにしたものです.種数は全体で 10,426 にのぼります.
鳥類分類体系は,分子遺伝学の技術を用いる系統分析が可能になってから,従来の分類体系に大きな修正が加えられつつあります.中には,以前に Refsort/Ruby の辞書ファイル "世界鳥類リスト" の基にした Sibley-Ahlquist 鳥類分類のように,従来の鳥類分類にかなり大きな修正を加えることを提案したものまであります.
今回リリースる辞書ファイルの基になった IOC World Bird List は,鳥類分類体系としては従来のオーソドックスな体系に準じているのですが,様々なバリエーションがある英名について,唯一性のある命名体系を作ることを大変重視しており,それが命名原則として明記されています.従って,英名に関する限りは別名のことを気にする必要はありません.しかし,せめてアビ属くらいは英米の違いを許容できるよう,Loon と Diver を併記することにしました.私が加えた修正はこれくらいで,あとはすべて IOC World Bird List をそのままコピーして使用しています.
今回用いた IOC List は2010年12月29日にリリースされた v2.7.3 です.これに従い,私の辞書ファイルもこの版番号を用いることにしました.IOC List の CSV 形式のファイルから,Ruby の力を借りてほぼ自動的に辞書ファイルが生成できるようにしましたので,今後 IOC List が頻繁に改版されても,難なく辞書ファイルも追従できるはずです.残念ながら,和名のフィールドは付けていません.上記の "世界鳥類リスト" を活用して自動的に和名を入れ込もうと試してみたのですが,そもそも学名が異なる種が多数発生したため,これを手作業で修正するとなると数か月はかかりそうで,いったんは諦めました.そのうち作業を始めたいとは思いますが・・・
IOC List の v3.0-draft には亜種名のリストが掲載されています.これをどう料理するかは今後の課題ですが,大変楽しみです.
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