渋すぎるAKUSの新アルバム
Paper Airplane [CD] - Alison Krauss & Union Station
AKUS 久々のアルバムです.前回のアルバムは2007年の "Hundreds Miles or More" だったので,もう4年ぶりということになります.Alison Krauss 自身は,途中で Robert Plant とのデュエットアルバム "Raising Sand" を出してグラミーを取っていたりするのですが,私に言わせればこのアルバムは完全にスカ!だったので,AKUS のファンとしてはもうずいぶんと待たされた感じがします.この4年間のどのような変化を提案してくるのか不安に思いながら CD をトレイに乗せました.
不安は半分は当たってしまいました.全体に渋すぎる音楽になってしまいました.非常に抑制の効いた旋律とリズムで,カントリーというよりはむしろフォークに近い仕上がりです.楽器の各パートの見せ場も少なく,うーん,これは一体どうしたことか?と思うほどです.
まあまあ良かったと思えるのは,第1曲でアルバムタイトルの "Paper Airplane" と,第7曲の "On the Outside Looking In" かな?第10曲の "Bonita and Bill Butler" は大変渋いながらも素晴らしい一曲,Dan Tyminski の歌い手としての魅力がよくわかります.
録音やミキシングは非常に高品質で,スタジオでじっくりと録音したと思わせるものです.しかし,この音楽の方向性はアメリカ市場にどう受け入れられるのか不安です. "So Long So Wrong" や "New Favorite" のときのようなわくわくする革新性と緊張感を伴った音楽と比べると,今回のアルバムは一種の実験を試みたのか,それとも "一回休み" を決め込んだのか?ちょっと心配です.
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