IOC World Bird Names Draft 日本語版 v3.0fjp1 Released
つい先週末に IOC の World Bird Names の最新版 v3.0f に対応する日本語版を v3.0fj としてリリースしましたが,若干の亜種が記載漏れだったことが判明しましたので,v3.0fjp1 としてパッチレベルのリリースを行いました.
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つい先週末に IOC の World Bird Names の最新版 v3.0f に対応する日本語版を v3.0fj としてリリースしましたが,若干の亜種が記載漏れだったことが判明しましたので,v3.0fjp1 としてパッチレベルのリリースを行いました.
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昨年末のクリスマスイブに改行コードに関する修正を施した v2.40 をリリースしたばかりなのですが,非常にマイナーな改良として,入力ファイル指定の例外処理を修正した版を v2.41 としてリリースしました.
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以前にこのブログで紹介したブルーグラスの実力派おばちゃんの Dale Ann Bradley の新作アルバムのプロモーションビデオがアップされていましたので紹介します.
この人の歌声の特徴は,日本のベテラン演歌歌手と同じく,とにかく基本がしっかりしていて安定感がある,しかもその基礎の上に,小節を効かせた情感表現が控えめながらもしっかりと乗っているので,実に安心して聴いていられる,ということに尽きると思います.この人とだったら,様々な若手のミュージシャンもコラボレーションし易いはずです.
その証拠に,女性バンジョーイストの Alison Brown や,超若手のマンドリニストの Sierra Hull とのコラボレーションも収録されているようなので,実に楽しみ.
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直前の投稿でお知らせした IOC の世界鳥類リスト v2.11 と同時に,それと整合性を取る形で,亜種名を含む野心的な試み Draft v3.0 系列も v3.0f にアップデートされました.前回のリリースは v3.0d だったので,v3.0e はどこへ行った?と思うのですが,リリース直後に修正が必要になって引っ込めたのではないかなぁ?
まだまだ生息地やノートの情報が未収録の亜種がたくさんあるのですが,かなり埋まってきたという印象です.今年の3月,もうあと3か月程度で,この v3 系列が新しい正式なリストになるそうですから,これから相当追い込みの作業が発生するのではないかと思います.
さて,この新しいリストに合わせた Refsort/Ruby 用の辞書ファイルのオリジナル英語版と日本語版をそれぞれ "ioclist_v30fu.ref","ioclist_v30fju.ref" としてリリースしました.収録総数はそれぞれ,31,475種・亜種,31,563種・亜種です.日本語版にはオリジナル版には未収録の日本周辺の亜種を加えています.
文字エンコーディングはいずれも UTF-8 のみです.理由は,ヨーロッパ言語のウムラウトやアクセントを含む文字が多用されており,Windows-31J で対応するには限界があると判断したためです.IOC の文字に対するポリシーがこの線で確定するのであれば,今後は UTF-8 を全面的に使わざるを得なくなると思います.
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IOC が定期的に改訂している(*1, *2)世界鳥類リストの最新改訂版が新年早々に出ました.今回の改定は,v2.11 で,おそらく v2 系列としては最後のものになると思われます.というのも,2012年3月には,これまでドラフトの扱いでベータ版を出し続けていた v3 系列が正式の系列として取って代わると予告されているからです.
今回の v2.11 に含まれる種は 10,474 種.前回の v2.10 に含まれる種が 10,466 種でしたから,わずか 8 種しか増えておらず,差は小さい,と思ったら大間違い!例によって,属名の変更を伴う大幅な異動が行われており,特に日本人にとってもなじみの深い "ウグイス類","セッカ類","センニュウ類","ムシクイ類" などの属名が変更されているので,ショックを受ける人が多いかもしれません.
さて,この新しいリストに対応した Refsort/Ruby 用の辞書ファイルのオリジナル英語版と日本語版をそれぞれ "ioclist_v211.ref", "ioclist_v211j.ref" としてリリースしました.文字エンコーディングはそれぞれ Windows-31J と UTF-8 の両方を用意しましたが,オリジナル版では,ヨーロッパ言語のウムラウトやアクセントが含まれており,これは UTF-8 版でのみ正しく再録されています.Windows-31J 版では,最も近い文字(例えば,à -> a),または ? マークで置き換えらえれいますので,ご注意ください.
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年末年始の寒い時期でも,ありがたいことに日中は十分に日差しがあるので,わが家の猫は出窓に陣取ってひなたぼっこです.この猫をどのようなアングルと視点で切り取ったら絵になるのか試行錯誤をしてみたのですが,下から見上げるアングルが良いと気づきました.私のカメラの液晶モニタはカメラ本体に固定なので,絵を確認しながらの撮影はやり辛いのですが,何度か撮るうちに次第に良くなってきました.
ただし,猫の白い毛は露出合わせにとっては大敵.いとも簡単に白トビしてくれます.かといって露出を抑え気味にすると,今度は頭部や背中の黒い毛が黒ツブレしてしまいます.デジカメの撮像素子も,もっと広いラティテュードが欲しいと思うのは私だけではないでしょう.
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マルセル スペシャルエディション [DVD] - フィリップ・コーベール(出演),ジュリアン・シアマーカ(出演),イブ・ロベール(脚本)
久しぶりにフィルムのレビューをしましょう.この作品は,年末に放送を半分だけ見て,年が明けてから録画しておいたものを全編を通して見直したものです.あまり期待せずに見始めたのですが,あまりの楽しさに再び観ようと録画を消さずにとってあるほどの秀作.
ベル・エポックのフランス南部.若い夫婦たちの人生の楽しみ方と,その子供たちの天真爛漫な成長物語が非常にうまく描かれています.まずは脚本が素晴らしい.小さな子供の目から見た家族や周辺の人々,そしてプロヴァンスの野山が,実に生き生きと描かれています.所々に散りばめられた小さなエピソード群が非常に巧く,質も量も適量です.また,気分が悪くなるような事件や事故,不幸などが出てこないため,安心して全編を楽しめます.
子役がまた素晴らしい.別荘で夏休みを過ごしたときの子役は非常にハンサムな男の子で,まるでリバー・フェニックスを思い起こさせるほど.演技も非常にうまいです.その親友となる地元の子を演じた子役も,これまたうまいですね. "スタンド・バイ・ミー" (*1) がどちらかというと私たちのような "悪がき" の成長物語として絶大な郷愁を誘うに対して,この作品はもっと上品で天真爛漫な子供たちのわくわくドキドキ物語なので,物足りなさを感じる向きもあるでしょうが,これはこれで十分に主人公たちに感情移入して楽しめます.特に,父を思う息子の気持ちが非常によく描かれているのが特徴です.
大人たちを演じた俳優たちも素晴らしいです.ベル・エポックの時代のフランスの豊かさ,自信,人生を楽しむ前向きな健全さ,などを全身で演じています.
さすが映画の国の名門 Gaumont 社の作品だけに,撮影は実に手慣れたもので,建物,家屋,衣装,様々な小道具などを含めて申し分ありません.前半は小学校の授業のシーンが多いのですが,先生が板書するアルファベットの筆記体が実に美しく,この時代はこのような美しい字体を皆が学び,書いていたのかと思うと,フォント・マニアとしてわくわくしながら楽しみました.
私が放送を録画して見たのは "マルセルの夏" ですが,この DVD には "マルセルのお城" という作品も収録されています.こちらも観てみたいと思います.
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昨年末から新年にかけて,日本列島はほぼ連続して寒気の南下に見舞われ,日本海側では吹雪と大雪,太平洋側でも寒い日が続いています.しかし,世の中全体としては,今年の新年はおおむね平和に明けたと言ってもよいでしょう.
私の今年の新年はほぼ例年通りでした.地元の料亭に注文しておいた地元食材・地元料理のおせち料理を食べ,日本酒をたらふく飲み,そして届いた年賀状を一枚一枚堪能し,近場を家族とドライブ.
幅広い時代の古民家を復元して集めた公園があり,そこで面白い古民家をいくつか発見したのですが,残念ながら三が日は休園していたので,外から写真を何枚かとることが出来ただけでした.全面土壁の茅葺屋根の建物はあまり見かけない気がしますが,いかがでしょう?
同じ公園の中には,このような巨大な獅子頭も設置されていました.
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新年明けましておめでとうございます.お元気でお過ごしでしょうか?
昨年は本当にいろいろなことがあり,私自身にとっても激動の一年だったので,書きたいことがたくさんあります.例年にならって昨年一年を振り返り,今年一年の希望を書いてみたいと思います.
まずは何と言っても東日本大震災でしょう.私が茨城県中部に出張したおりにこの強い地震に見舞われたことは,その直後にこのブログでも "避難所からようやく帰宅しました" として紹介したとおりですので,ここでは重複は避けます.
この震災で揺れによる建物の倒壊などがほとんど無かったことは,実に不幸中の幸いでした.震源が陸地から遠かったこと,耐震工学分野でキラーパルスと呼ばれる1-2秒程度の周期の揺れが弱かったこと,そもそも日本の建物の耐震性能が優れていたこと,など様々な原因が語られていますが,このあたりの分析をしっかりとしておいてもらいたいと思います.日本のメディアは津波と原発のような "絵になる" 報道しかしないものですから,このような地味な話題はほとんどありません.しかし,日本のどこかで必ず起きる次回の震災で,建物のがれきに埋まった大勢の人々を助けたくても,近くで原発が放射能漏れを起こして近づけないという事態は十分に考えられます.そのようなことが無いようにするにはどうすればよいか,今から全力で知恵を絞らなければならないことは言うまでもありません.
原発事故については,このブログで "想定外は工学では最も重い罪" と題して一文をしたためたところ,これが Twitter で紹介されて読者が急に増えたようで,何と一日で 15,000 Visits を達成するという快挙?を成し遂げました.(なお,このブログのカウンターは,一つの IP アドレスから一日に何度アクセスがあってもそれは 1 Visit としかカウントしない仕様にしています.)
震災に関して,これまで書いていないことを敢えてここで書くとすれば,震災直後のガソリン不足のことでしょうか?東北から関東まで広い地域の人々にとって,強い余震の再来や不安定な状態の原発は非常に危険なものと感じられました.そのために皆が買いだめに走ったのです.特に原発の状態如何によっては,安全な土地まで自力で避難しなければならず,従って自分の車に十分なガソリンを入れておく必要がある,と感じたはずです.このために,水と簡単な調理で食べられるものがまず店の棚から消え,そしてガソリンも大幅に不足するようになった,ということではないかと思います.
私の場合,避難所から歩いて帰宅する途中で家人に車で迎えに来てもらったために,車には半部程度のガソリンしか残っていませんでした.その後ガソリンが調達できなかったため,震災翌週,翌々週と,買い物は徒歩でできる範囲に限ることにせざるを得ませんでした.また,電車が最寄駅まで来ておらず,そのため 10km ほど都心寄りの駅まで毎日行き来する必要があったのですが,それにも自家用車を使わずタクシーを使ったりしました.
メディアではほとんど取り上げられなかった(わざと取り上げられなかった)私たちの内なる心理,それは原発の放射能からいかにして逃げるか,そのためには絶対にガソリンが必要,というものだったと思います.都心からある程度離れた関東地方,また東北の広い範囲では,人々の移動の基本は自家用車です.そして車はガソリンなしでは動かないという単純な理屈が,ガソリン不足に拍車をかけたのだと思います.
では,鉄道が主な移動手段の人たちはどうしたのでしょう?震災翌週,翌々週の首都圏の電車で見かけたのは,大きな荷物を持った大勢の旅行者です.特に東京駅発の東海道新幹線は,西へ避難するふうの人々で混雑していました.私の住む団地でも,九州まで避難してしまった人がいます.どうなるかわからない原発,計画停電,断水,物不足と,住みにくい関東地方を一時離れようという人々は大勢いましたし,私もその気持ちは十分に理解できます.
さて,原発近くの高濃度汚染地域は別として,千葉県や茨城県のホットスポットと呼ばれるような地域での年間被ばく量は約 2mSv ほどです.私の自宅周辺もこの程度.これは日本の放射線業務従事者に課せられている被ばく限度である5年間平均 20mSv/年 より一桁程度少なく(単年で 50mSv を越えないという短期基準値もある),自然放射能の世界平均値 2.4mSv と同程度なので,自然放射能が2倍になったと考えるとよいと思います.これを大きいとみるかどうかが議論の分かれ目になります.私はこの程度の数値ではあまり神経質になる必要はなく,長期的に居住していたとしても,放射線被ばくによる影響は他の健康リスクに埋もれて判別できない程度ではないかと判断しています.
ちなみに,胸部の CT 撮影による被ばく量が 7-8mSv と言われているので,病院で1回の CT 撮影を受けるとことでホットスポットの年間被ばく量は容易に超えます.やはり CT は安易に受けるべきではありませんね.長期喫煙者の発がんリスクを被ばく量に換算すると,これら数 mSv どころではなく,二桁程度大きな数値になるそうですから,タバコは直ちに禁止すべきという結論は容易に導き出せます.本人だけに影響が及ぶのであればまだしも,受動喫煙の被害を受けている周囲の人たちのことを考慮すると,喫煙者はさしずめ歩く放射性がれきです.
今回の震災は,多大な犠牲の代償として,実に様々な教訓を私たちに残しました.願わくば,長い時間がかかってもよいので,既得権や過去の常識に捕らわれず一つ一つの教訓を実行に移していく,そのような政策や行動規範が保たれるよう願っています.
昨年も一昨年同様に海外出張を多くこなしました.しかし,4月頃までの空港は旅行者が少なく,成田も羽田も閑散としたものでした.これは,私の勤務先だった秋葉原も同様で,あれほど外国人観光客,特に中国人がひしめいていた秋葉原も,震災後数ヶ月は外国人観光客の姿は非常にまばらでした.その後徐々に観光客が戻ってきて,つい最近の年末の時点では,ほぼ一年前の活況を取り戻したと言ってもよいと思います.
昨年は,アメリカには 5,6 回は行ったでしょうか,しかし,ほとんど同じ都市に行くだけだったので新鮮味はなく,季節ごとのわずかな変化を楽しむだけになってしまいました.しかしそれだけに,地元で人気の MLB や AFL のチームのグッズをお土産に買ってくるなど,その地域への理解が深まりました.
この一年間はアメリカにとってはあまり良い年ではなかったような気がします.オバマ政権になっても継続された海外への派兵はようやく収束の目途が立ちましたが,景気は上向かず,また国内政治も閉塞感が漂っているように見えます.債務上限問題での議会の動きは目に余るものがありました.ウォール街へのデモはメディアの耳目を集めましたが,しかしそれは中東のジャスミン革命のような大きなうねりにつながることはなく,単に様々な不満を持つ雑多な人々が現状への不満をアピールするだけの場になってしまったことは大変残念です.しかし,経済格差の問題は社会の安定性にとっては極めて重要な問題で,ようやくアメリカでもそのことが正面から取り上げられるようになったことは一つの変化点だと思います.この先,アメリカがどのように自己変革を遂げていくのか,日本自身の姿と対比させながら見守り続けることになると思います.
実は,私自身の仕事の上では昨年末に大転換が起こりました.それまで勤めていた会社から,その孫会社へ転属する辞令を受けたのです.仕事の内容については連続性があり,それまでやってきた仕事を孫会社に移して継続することになっています.しかし,歴史も文化も価値観も異なる会社に移るのですから,そうすんなりと行くはずがありません.ここ1か月ほどは,仕事をどのようにして移管するのか,その準備に追われてきました.
私は,会社を替わることにはある程度慣れている自信があるのですが,それでも20年近く勤めてきた会社から全く別の会社に移るのは不安が残ります.幸いなことに,新しい職場までは何とか通勤できる距離なので,単身赴任などの不便なことは免れました.しかし通勤時間は伸びるので,あまり喜んでもいられません.新年早々,新たな職場で新しい人たちと仕事をすることになるのですが,ストレスの管理に気を付けていきたいと思います.
昨年は健康面ではおおむね良好でした.一昨年のような尿路結石に苦しむこともなく,ほぼ順調だったと言えると思います.年に一回受信している成人病健診でも,特に悪いところは見つからなかったので,この調子で歳を重ねていけないものかと思います.
しかし,老化は着実に進んでいるので,体のあちこちに加齢の影響を感じます.最近特に感じるようになったのは視力です.もともと左右の視力に大きな差があったのですが,昨年は乱視がひどくなり,また飛蚊症もさらに進んできました.また,ひざの関節痛はもう完全に日常のものになり,毎日の通勤で不便を感じています.困ったものです.
今年も何とか大きな不具合を起こさずに過ごしたいものです.皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
このところ趣味のうちで最も入れ込んでいる写真は,震災直後に新しいカメラを手に入れ,これでようやくフォーカス精度や露出で悩まなくて済むようになりました.小型で,ちょうど私の手にぴったりくる大きさなので,両手でカメラを包み込むようにして持つと,なかなか快感です.
また,ボディとセットで購入した高倍率ズームレンズに加えて,昨年はこれまで欲しいと思っていた単焦点レンズを2本も購入.これで単焦点レンズは5本になり,ズームレンズと合わせて表現の幅がぐっと広がりました.昨年購入した単焦点レンズのうち,43mm というレンズの描写力には不思議なものがあります.なぜか妙に立体感を表現することが出来て,柔らかい光の下で撮った花などには,非常になまめかしい色気を感じるので気に入っています.
昨年は一昨年よりは週末の自由時間が増えたのですが,皮肉なことに秋口までは週末に限って良い天候が得られませんでした.秋が深まるにつれてようやく撮影日和の週末が増えたので,一昨年も訪れた建設中の東京スカイツリーを再訪したり,近場の自然公園に晩秋の落ち葉を撮影に行ったりして楽しみました.
これからの冬場は,実は都会のスナップが楽しい季節なのですが,どの程度撮影の機会に恵まれるのかわかりません.できる限り機会をとらえたいと思います.そのためには通勤かばんに難なく収まるコンパクトなカメラが欲しくなりますね.実はもう目星はついているのですが.
昨年も,ここ数年継続している趣味なのですが,プログラミング言語 Ruby で実装した拙作の辞書参照型ソーティングフィルタである Refsort/Ruby の改良を続け,つい最近 Version 2.40 を出したところです.もう新機能の追加はやめようと思っているので,あとはバグフィックスが中心になると思います.
Refsort/Ruby に必要な辞書ファイルについても小改良を重ねているのですが,昨年からは本格的に IOC World Bird Names の日本語化に取り組んでいます.現在,IOC List の最新版は v2.10 なのですが,このリストに掲載されている 10,466 全種に対して和名を付けることができました.また,IOC List には,世界中の亜種レベルまでをも含むリストを作るという野心的な試みがあり,現在それは Draft v3.0d となっていますが,こちらも出来る限り和名を付けて公開し,コメントを求めています.
現在,生物分類学は大変革期を迎えています.これは,過去の形態中心の分類学から, DNA 解析に基づく分子系統学の成果を取り入れた新しい分類学が発展してきたためです.このため,鳥類分類額の分野でも,科の異動が行われたり,これまで近縁とされてきたものが実は遠縁だったり,その逆が生じたりしています.また,分類系統そのものが見直されることも多く,鳥類分類体系の中での目や科の順序そのものが変わりつつあります.
それ以外にも,鳥類分類学の研究とともに,亜種が種に格上げされることがしばしば起こったりするので,IOC List の改訂からは目が離せません.困ることは,このような改訂が起こるたびに英名や和名を付け替えたり創作したりするのが次第に困難になってきていることです.学名はどのように変化しても特に困ることはないのですが,英名や和名は歴史的な経緯があり,近縁の種の和名との整合性も取らなければならないため,そう簡単に変えることはできませんし,創作することも簡単ではありません.
私自身,和名の付与についてはいまだに悩み続けています.権威づけされた和名があるものはそれを採用し,権威づけされていないものについては出典を明記したうえで採用しています.また少数ながら私自身が創作した和名もあるのですが,本来,このようなことをアマチュアが学会とのコミュニケーション無しに行うことは好ましくありません.しかし,和名が空白のリストが増えていくのを黙って傍観することも嫌なので,あくまで私的利用という範囲で和名の創作を続けています.
これらの作業に対しては相当の労力を強いられ,週末の自由時間がかなり奪われてしまうということはあったのですが,それでもやり遂げた後に感じる充実感は喜びに満ちたものです.完全に自己満足の趣味の世界なのですが,頭の体操を兼ねてこれからも続けていこうと思っています.
それでは皆様,今年が良い年であることを祈っています.長いおしゃべりにお付き合いいただきまして,ありがとうございました.
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