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2012年5月

2012/05/26

核戦争コメディの古典的傑作

博士の異常な愛情 [Blu-ray] - ピーター・セラーズ(出演), キーナン・ウィン(出演), スタンリー・キューブリック(監督)

1960年代,冷戦時代には数多くの核戦争を題材にしたサスペンスやコメディが作られましたが,これはその中でも古典的傑作と呼ぶべきコメディでしょう.題名は非常に有名ですし,鬼才キューブリックの作品なので映画ファンならずとも見たことがある人は多い?と思うのですが,実は私自身はこの年になるまで見たことがありませんでした.同じキューブリックの昔の作品でも "2001年宇宙の旅" や "時計じかけのオレンジ" は公開と同時にロードショーで観た口なのですが,この作品の公開当時は小学生低学年だったのでさすがにこれは観ておらず,その後もずっと見るチャンスが無かったという次第です.

まず目を引いたのは主演ピーター・セラーズの一人三役の演技のうまさ.さすがは手練れの役者ですね.それぞれ全く異なる役柄を非常にうまく演じ分けています.アメリカ人,イギリス人,ドイツ人のそれぞれの訛りを持った英語を自然に話す技術も素晴らしいものです.

次に目を引いたのは,戦略爆撃機 B-52 の機内.非常に細部まで作り込まれていて,さすがはキューブリック,後年の "2001年" の偏執狂的な作り込みを彷彿とさせますが,これは制作スタッフの最大限の調査と想像力の賜物だそうで,決してアメリカ空軍の協力があったわけではないそうです.コックピットの暗号受信装置などは,1960年代が第二次大戦の未電子化時代から現代の完全電子化時代のちょうど中間地点にあることをよく表しています.しかし驚くなかれ,この老兵は最終量産型の H 型のロールアウトからすでに50年が経っているのに,今でも現役で就役中で,下手をすると2045年まで運用が続くそうです.これは他の代替機がなかなか無いことによるものだそうですが,実に驚くべきことです.

そしてこの喜劇の最大の舞台となったペンタゴンの作戦司令室,通称 "War Room" がなかなか面白い.世界地図にソ連の攻撃目標と B-52 の侵入経路が示しだされていますが,これがなかなか笑える代物です.それ以外にも,将軍に秘書兼愛人から電話がかかってきたり,ソ連の首相に電話をかけるのに電話番号がわからず番号サービスで訊いてみようとか,笑えるギャグが散りばめられています.特に,この映画の題名となったドイツ出身の Dr. Strangelove が,興奮すると右手を挙げて「総統!」とナチス式の敬礼をしてしまうのが傑作.これはキューブリックのサービスでしょうか?軍人や政治家を皮肉った意地の悪いギャグ満載です.

米国とソ連がともに手を尽くして戦争勃発の防止に努めたものの,映画のエンディングは核戦争の開始を強く示唆したものになっています.そこで使われている音楽がいいですね.イギリスで大戦中に大人気となり今でも存命の Vera Lynn という女性歌手が歌う "また会いましょう (We'll Meet Again)" という大変甘い歌です.Vera Lynn は大戦中は世界各地を慰問して "イギリス軍の恋人" という異名をとったそうですが,この歌声を聴くとさもありなんという感じです.

ともかく,この年にしてやっと観たのですが,冷戦時代ではなく冷戦後に,しかもある程度年を取ってから観たことがかえって良かったとも思えた映画でした.

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2012/05/19

Refsort/Ruby v2.42 Released

長期間にわたって開発を続けている辞書参照型ソーティングフィルタ Refsort/Ruby の最新版.IOC World Bird List v3.1 のような巨大なリストが現実のものになった今となってようやく,このようなツールの威力を実感できるようになりました.
前回1月のリリースに続いて,今回のリリースもマイナーな改良が中心です.まずは用語の改訂で,これまで "埋め込みコメント" と呼んできたものを "埋め込みマイルストーン" と改称しました.また,辞書ファイルと入力のエンコーディングが一致しない場合,エラーメッセージを出して処理を中止するようにしました.さらに,それぞれのエンコーディングを表示する -g オプションを新設しました.

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2012/05/12

IOC World Bird List v3.1 日本語版リリース

一週間前に,IOC World Bird List v3.1 オリジナル英語版から作成した Refsort/Ruby の辞書ファイルをアップしましたが,それに和名と,未収録の日本周辺の亜種を加えた日本語版をリリースしました.このリリースは,今年一月に出したパッチリリースの後継版ということになります.

日本で見られる鳥類の中でも,属が変わったものや,種と亜種の関係が変わったものなどが目立つようになってきました.日本鳥学会日本産鳥類目録 v6 (2000) はもう完全に古いものとなってしまいましたので,もういい加減 v7 を出してほしいと思います.おりしも,2014年には IOC 総会が東京で開催されることが決まっていますので,それまでにはぜひ v7 が日の目を見ることを願っています.

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2012/05/06

ついにIOC World Bird List v3.1リリース

今年一月に,Draft v3.0f が出て,4月には v3.1 として今後のメインラインとなる,と予告されていた IOCWorld Bird List v3 系列ですが,本当に4月中にリリースされました.私は一月時点での空欄の多さから言って,これはとうてい無理とたかをくくっていたのですが,豈図らんや(あにはからんや)予告は守られました.驚異的なスピードです.

この v3 系列は,Draft 3.0 系列として昨年の夏ごろから少しずつ整備されてきたのですが,なにしろ "" のみならず "亜種" も収録するという大変野心的なものなので,作業量が膨大になることは容易に想像できます.今回の v3.1 に収録されているものは,現生種が 10,471,亜種が 20,988 という数で,総数はなんと 31,459 にのぼりますから,これらすべてについて入力と確認を行うことは並大抵ではありません.

今回もご多分に漏れず,種の分割や統合が行われており,の異動もあります.それから,これは初めて行われたことですが,絶滅した 125 種がリストに追加されました.これを加えると,総合計では 31,584 という数になります.ただし,それでも亜種の収録は包括的ではありません.日本周辺の亜種でもまだまだ取りこぼしがあるようなので,これは日本の鳥類研究者から声をかけていくべきでしょう.

今日のところは,オリジナルの Master List を Refsort/Ruby の辞書に編集しなおしたものをアップしておきます.エンコーディングはもはや UTF-8 のみですので,ご注意ください.

すでに和名と日本周辺の亜種を追加した日本語版を作成する作業を開始しており,連休でまとまった時間が取れる幸運にも恵まれたので,こちらもほとんど終了しているのですが,最後のチェックを行っていますので,もうしばらくお待ちください.こちらは一月に出した最新パッチリリースの次の版ということになります.

この新しい IOC World Bird List v3 系列も,四半期ごとの改版が予告されています.季節ごとに忙しくなりそうですね.

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2012/05/05

ナナカマドの花に虫たちが突進

しばらく前に予告したナナカマドの開花(*1 *2)ですが,数日前から満開状態になったものの,雨模様のお天気のために今一つぱっとしませんでした.今日は早朝から快晴に恵まれ,強い日差しで気温も上がり,まさに満開にふさわしい状態になりました.

Earlysummerhome_may2012007m

そうなると,虫たちも黙ってはいません.ハチアブコガネムシたちが,花に顔を突っ込んで蜜や花粉をむさぼっています.ハナムグリとはよく言ったものです.花芽の成長と開花,そして虫たちの営み,これらはすべて魔法のような出来事に思えますが,数10億年かけて進化してきた地球生態系の到達点でもあります.

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昨日,カメラのオートフォーカスを調整してもらったので,これまでよりもフォーカス精度が上がっているように感じます.でも,フォーカシングスクリーンを見ながらマニュアルで合わせたときとは微妙にずれるのは相変わらず.

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2012/05/03

宅内LANをCAT6に張り替えました

15年ほど前に自宅を新築した時には,インターネットへの接続はまだ ISDN の時代でした.そして,NTT の宣伝通り,近い将来に宅内に張り巡らした ISDN バスに様々な ISDN 機器が接続されて,快適なネットワーク生活が楽しめる・・・と信じていたものです.しかし,ISDN はあっという間にすたれて安価な xDSL が普及し,さらにほどなく光ファイバーが宅内に引き込まれる時代になってしまいました.

自宅を新築するときに,10BASE-TLAN と,ISDN バスを宅内に張り巡らしたのですが,もう10年ほど前からは光回線を使い始め,かつ宅内のルータもギガビットの速度となり,そして ISDN バスは単なるお飾りにしかなっていませんでした.これを現状に合わせるべく,LAN の張り替えをしなければならないなぁ,と思っていたのですが,なかなか手を付けるきっかけがありませんでした.

しかし,ISDN を解約してアナログ回線に戻してから2年ほど経ったので,もうさすがに潮時だと考え,一念発起してこの連休中に LAN の張り替えを行うことにしました.

まずはギガビットのイーサネットを張りたいので,CAT6e というケーブルを買ってきました.かなり固いケーブルなので,電線管を通すには良いのですが,アウトレットボックスの中でケーブルをたるませるのは難しそうです.また,CAT6 規格の RJ-45 モジュラージャックも買ってきました.CAT6 ともなると,ツイストペア線を極力解かずにモジュラージャックに接続しなければならないので,良く工夫された機構になっていますが,その分配線作業も面倒そうです.

まず,古い ISDN ケーブルを抜きながら新しい CAT6e ケーブルを通していきます.我が家の電線管は当初から太めの直径 22mm のものを使っているのですが,それでもアナログ電話のケーブルと,CAT6e の太めのケーブル2本を通すのは至難の業でした.特に,アウトレットボックスに電線管を取り付けるための木ねじが電線管の内側に出っ張っているのが指で触ってわかるので,何度もケーブルがつかえてしまうのですが,10度目の正直くらいでようやく貫通.ケーブルの外被が傷んでいないか確認しながら作業しましたが,致命的なものではありませんでした.

ケーブルが貫通すると,古い ISDN や CAT5 のモジュラージャックを外し,新しいモジュラージャックを新しい取付枠に固定して CAT6e ケーブルを配線していきます.老眼で細かい作業を行うので手元ライトは必需品です.幸いこの CAT6 のモジュラージャックは優れもので,慣れない素人でも短時間で配線作業が完了させることができました.しかし,ケーブルが固いので,アウトレットボックスの中で余裕をもってたるませることが難しく,ケーブルをうまく納めるのに手こずりました.最小曲げ半径もあるはずなので,あまりきつく曲げるわけにもいきません.

どうにかこうにか妥協しながら取付枠をアウトレットボックスにねじ止めし,さらにカバープレートをはめ込んで完成です.ルーターからの LAN ケーブルを壁のモジュラージャックにつなぎ,別の部屋の壁のモジュラージャックからケーブルを PC や TV につないで接続を確認して作業はおしまいです.確かに 1Gbps で接続できているようです.これでわが家にギガビットの LAN が張れました.

出来てしまえばどうということはないのですが,固いケーブはやはり難物でした.

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新緑に瀑布が映える

Fukurodafall_may2012022m

こちらも一昨日に遠出したときに訪れた有名な滝.最後に訪れたのはもう15年ほど前なので,当時と比べると観光施設などが少し変わっていました.お天気が良かったのに,学校が休みでない平日だったためでしょうか,観光客の出足は鈍く,おかげで混雑に悩まされずにゆっくりと楽しむことが出来たのですが,これでは観光地はやっていけませんね.まだ震災の影響が続いているのでしょうか?

Fukurodafall_may2012030m

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2012/05/02

渓谷に無数の鯉のぼりが泳ぐ

Ryujinsuspensionbridge_may2012084m

昨日は連休前半最後の好天,かつ平日で学校は休みでないため人出も少ないと思われたので,少し遠くまで行楽の足を伸ばしました.行ったのは茨城県北部のダム湖にかかる巨大な吊り橋.この吊り橋が建設された当初は日本最長だったらしいのですが,ほどなく大分県のライバルに抜かれてしまったので,今では "本州一" という触れ込みです.毎年初夏になると吊り橋と平行に谷をまたいで多数の鯉のぼりを二列で上げるので,大勢の観光客が訪れます.

Ryujinsuspensionbridge_may2012189m

湿度が高く雲は多いながらも日差しもほどほどにあって,鯉のぼりを十分に楽しむことが出来ました.今では鯉のぼりはすべてナイロン製.風にはためく鯉のぼりの近づくと,尾びれが体に当たる感触で綿でないことはすぐにわかります.布同士が擦れる音もナイロンのもの.まあ,このほうが雨にも強くて良いのでしょうね.もともとの鯉のぼりは,梅雨の時期の雨の日に庭先に飾られたというのですから,正常進化ともいえます.

Ryujinsuspensionbridge_may2012078m

新緑が最も美しい時期に当たり,周囲の山々の様々な緑色に,派手な鯉のぼりがよく映えていました.

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