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2012年9月

2012/09/30

野分(のわき)

9月も最後になって大型の台風17号(アジア名 Jelawat)が本州を縦断中です.中部山岳地帯の地形の凹凸によって風の勢いはだいぶ衰えるのではないかと期待してますが,雨の威力も馬鹿に出来ず,夜通しの警戒が必要になっています.

わが家でも午後の早いうちに庭に置いてあった軽いものはすべて片付け,強風対策を行いました.現在は南東の風が強いのですが,これから風向きは次第に西側に回っていくものと思われます.

今日は,様々な交通機関が早々と欠航や間引き運転を決めたので,この週末に遠方に出かけていた人たちはかなり苦労しているのではないかと思います.明日の早朝にも風や雨の影響は残ると思われますので,朝の出勤が普段のようにできないかもしれませんね.明日から下期が始まるのですが,出鼻をくじかれた感じです.

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2012/09/23

今度は素数を1000万個計算してみた

先週と同じように 素数を計算していって,今週は1000万個まで計算することができました.ただし素朴な試し割りで計算しているので,案の定計算時間が加速度的に伸び,100万個までが約70秒で済んだのに対して,2159秒もかかってしまいました.もうこのあたりが限界ではないかと思いますが,その気になればさらに10倍の1億個程度までは行けそうな気がします.

さて,この範囲で最も長い素数どうしの間隔を調べてみると,

6957876 番目の素数 122164747 と,
6957877 番目の素数 122164969 との間

が 222 離れており,1000万個の範囲ではこれが最大で唯一のものであるとがわかりました.今回1000万個まで範囲を広げたので,もっと大きな間隔が見つかるかと思っていたのですが,意外と,素数の間隔は大きくならないものですね.100万個の範囲での最大間隔 154 と比べるとさほど大きくなっていません.

しかし,この間隔に上限はないということはすぐにわかります.なぜならば,任意に大きな自然数 n に対して,(n! + 2) から (n! + n) までは全て合成数なので,この区間を含む間隔は少なくとも (n - 2) です.従って,素数どうしの間隔に上限はありません.

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ようやく秋雨降る

異常に長く続いた残暑もようやく終わりを告げそうです.昨日までは気温は低めながらもまだムシムシした感じだったのですが,今日は朝から冷たい雨が降っています.最高気温もどんと下がって完全に秋の気温.明日からは再び暑くなるようですが,もう30度を超えることは無さそうです.だってもうすぐ10月なんですから.

Nonta_2012223m

わが家の猫は,暑い間は床の上で伸びていたのですが,ようやくクッションの上で丸まって寝るようになりました.夏バテの疲れを癒しているかのようによく寝ています.

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2012/09/19

早朝に見た虹

薄明のころから遠雷が聞こえ,色の濃い朝焼けに気が付いて目を覚ましました.改めて外を眺めてみると,遠くの空にがかかっています.早朝に見る虹は珍しいのですが,虹が見えたということは,その辺りには雨粒が分散しているということで,案の定それから雨が降り出しました.非常に蒸し暑い一日となり,それは夜になっても続いています.

Dscrx100_test032m

今年の秋の残暑はこれまでに経験したことのないほどしつこいものです.あと数日で秋分になるにもかかわらず,これだけ暖かく湿った空気が日本を覆っているのは温暖化そのものと言って良いと思いますが,年平均気温にならしてみると,これでもほんの10分の数度程度の上昇にしかならないと思います.ということは,年平均気温が 2 度も上がると,これはもうえらいことなのですね.

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2012/09/17

素数を100万個計算してみた

Riemann 予想について昨日ポストするきっかけとなった NHK-BS の番組の中には,非常に興味深い説明がいくつか出てきます.その一つは素数の分布.素数を小さなほうから順に並べてみると,

2, 3, 5, 7,
11, 13, 17, 19,
23, 29,
31, 37,
41, 43, 47,
53, 59,
61, 67,
71, 73, 79,
83, 89,
97,
101, 103, 107, 109,
・・・

という数列になります.ここで面白いのは素数が現れる間隔です.2以外の偶数は素数ではないので当然ですが,隣り合う奇数が互いに素数の場合もあれば,そうでない場合もある.10台には4つも素数があるのに,90台には素数は一つしかない.10台はまだ小さな数なので素数が多くあってもおかしくないと思うものの,100台にも4つの素数があったりします.

これは面白いと思って,早速 Ruby で素数を見つけるスクリプトを書き,それを走らせて100万個の素数を計算してみました.素数判定のアルゴリズムは最も素朴に,既知の素数で割り算していって割り切れなかったらそいつは素数,といういわゆる試し割りです.これだと膨大な数の素数を計算するには計算効率が悪すぎて実用的ではないのですが,最初の100万個を計算するくらいであれば,この素朴さで,かつインタプリタ言語の Ruby でも十分だろうと踏んでやってみました.

Core i7 Nehalem (2.8GHz) という二世代前の CPU を搭載した Windows 7 上で100万個を計算するのにかかった時間は69.85秒.十分に速くて申し分ありません.この結果を基に,この範囲で素数の間隔を計測してみました.最も長い間隔は何と 154 です.具体的に特定すると,

325852 番目の素数 4652353 と,
325853 番目の素数 4652507 との間,

733588 番目の素数 11113933 と,
733589 番目の素数 11114087 との間,

983015 番目の素数 15203977 と,
983016 番目の素数 15204131 との間,

がそれぞれ 154 離れていることがわかりました.つまり,この間は 154 ものあいだ素数が無い砂漠のような領域だということがわかります.次に長い間隔はもちろん 152 なのですが,この間隔を持つ領域は100万個の中には1か所しかありません.その次の 150 の間隔を持つ領域も1か所だけ.さらに 148 の間隔を持つ領域は2か所あります.

Wikipedia の素数の解説からいろいろと引用していますが,"任意に大きな n に対して,n! + 2 から n! + n までは全て合成数である" と言えます.先ほどの三つの例でいうと,それらの素数に近い階乗は,10! = 3628800,11! = 39916800 なので,この理屈で合成数の砂漠が広がっているわけではありません.

なかなか面白いですね.しかし,これら素数を二次元平面上にプロットしてみると,局所的には間隔の不揃いのデコボコはあるものの,大域的には非常に滑らかに(補正)対数積分のグラフに漸近していることがわかります.これが素数定理.まだ少年だったガウスがすでに見出していたとのこと.驚きますね.

ところで,今日わかっている最大の素数は,2^43112609 - 1 という数だそうです.大きすぎて目が眩みますね.

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2012/09/16

君はRiemann予想を解いているに違いない

NHK-BS の再放送で,未解決の数学の難問,Riemann 予想を扱っている番組に出くわしました.Riemann 予想は素数の分布に関して Riemann が立てた仮設.もう100年以上前の1859年の論文においてのことです.ところが,どうも一流の数学者にとっては一見簡単に見える仮説らしく,自信満々の数学者たちが立ち向かうのですが,全員が挫折の憂き目にあって精神を病むものも多数.数学者の間では近寄ると学者人生を破壊されてしまうとタブー視されるほどの難問.

この難問に立ち向かったのは,ケンブリッジ大学の俊才の誉れ高い二人の数学者 HardyLittelwood.そして第二次世界大戦時にドイツの暗号エニグマを解くことに貢献し,コンピュータ科学の父とも呼ばれる Turing.それから世界中のきら星のような数学者たち.彼ら全てが RIemann 予想によって人生を破壊されるか,破壊されそうになりました.そしてこの問題はいまだに未解決.

ところで,同じく未解決の難問だった Poincaré 予想は,トポロジーの問題とみなされていたため,世界中のトポロジー専門家が取り組むのですが,こちらもなかなか解けません.ところが,ロシア人の天才数学者で物理学にも通じていた ペレルマン (Perelman) が,何とトポロジーではなく微分幾何学の手法でこれを証明してしまいます.それも数学のコミュニティから距離を置き,"arXiv" というインターネット論文投稿サイトに公開した論文でその証明を与えるのです.こちらも NHK-BS の番組となり詳しく紹介されましたが,これまで Poincaré 予想を追いかけてきたトポロジーの専門家は,まず問題が自分以外の人間によって解かれたことに落胆し,次にそれがトポロジーではなく微分幾何学によって解かれたことに落胆し,最後にその証明を聞いても全くその内容を理解できなかったことに落胆したのだそうです.

しかも,このペレルマンという数学者は,若いころは大変快活な若者だったそうなのですが,アメリカ滞在中に Poincaré 予想に触れてからは人付き合いを避けるようになり,一人で引きこもって研究に没頭したそうです.ロシアに帰国してからもその傾向は続き,ついに職を得ていた研究所も退職.実家で母親の年金で暮らしていると言われています.しかも Poincaré 予想には100万ドルという賞金がかかっていたのですが,その受け取りも辞退.さらには数学のノーベル賞と言われ4年に一度しか受賞の機会が無いフィールズ賞も受賞するものの受賞を辞退.相当の変わり者か,証明のために根を詰め過ぎて精神を病んでしまったのか.

しかし,私が推測するに,どうもこの人は現在では Riemann 予想を解こうとしているのではないか?それも,既存の数学界にはかなりの不満を持ち,そのためもあって人付き合いを避け,引きこもりながら全く独力で問題を解こうとしているのではないか?問題の性格上,彼本来の専門の微分幾何学や数理物理学との相性も悪くはありません.

それにしても,世の中にはとてつもない頭脳と想像力と集中力を持った人がいるのですね.このペレルマンもそうですが,Riemann 予想を生涯の仕事と自認し,証明できたという論文を幾度も書いているド・ブランジュもすごい執念です.高齢ながらもパリ郊外の自宅で今も毎日証明のための思索をめぐらしているに違いありません.彼らの知性の炎と輝きを知るにつけ,自らの知性の何と貧相なことかと思わずにはいられませんが,

まあ,Riemann 予想はもうしばらくは解けないのではないか,というのが私の予想.仮に解けたとすると,今日のインターネットの暗号通信の数学的基盤が大きく揺らぎ,現代社会には相当の衝撃が走ることは必至です.

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2012/09/09

夏の終わりの夜祭

昨日の夕方は,当地を治める厳島神社の分社の天宝喜(あまぼうき)の万灯.早朝に花火が打ち上げられて祭りの開催を告げます.

昼間も祝詞を上げたり何かやっているのかもしれませんが,お神輿が出るでもなく,夜になって夜店が出て,氏子や近隣の人々の奉納による打ち上げ花火が多数上がります.花火を打ち上げる直前には,どこそこの誰それさんの奉納による何号玉の何という花火ですという長い口上が流れます.花火は6,000円から7,500円で,4号玉から6号玉まで・・・だったように思いますが,ちょっと記憶が曖昧.

Dscrx100_test017m

花火は近くの田んぼの用水路のわきから打ち上げられるのですが,距離が近いので爆発するときにはかなり大きな爆発音と圧力波を感じます.これを何十発もやられるので,家の中にいてもうるさくてかないません.

まだまだ残暑が厳しく蒸し暑い夕方だったのですが,鄙びた境内に提灯の明かりが点り,ぱっとしないながらも立ち並んだ夜店の明かりが煌々と辺りを照らし,普段人気が無いところに大勢の人がぞろぞろと歩いているのを見るにつけ,祭りというのは人を惹きつける力があるのだなぁと実感しました.

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2012/09/08

残念な付属ソフト

さらに試し撮りの感想を続けます.大変残念だったのは本体ではなくて付属ソフト.静止画や動画をパソコンに取り込んで整理するソフトが付属しているのですが,このソフトは画像をカメラから取り込むだけではなく,パソコン上のブラウザの機能も持っており,写真を日付ごとに整理したりできるようになっているのですが,その機能が全くお仕着せかつ中途半端.このソフトの名前は "PlayMemories Home" なので,いかにもファミリー・ユースのデジカメ初心者を想定した仕様になっているのですが,これはこのカメラのユーザー層には全く合わないはずです.拡張版もあるようなのですが,カメラの付属ソフトに期待するのは RAW 現像機能のみというのが普通ではないでしょうか?

私の場合,静止画は Photoshop 付属の Bridge というソフトを使って整理しているので,それと重複する機能のソフトは必要ありません.しかも画像を取り込むフォルダを指定しただけで,そのフォルダの下にある全ての画像ファイルのサムネイルをガシャガシャと作り始め,マシンタイムとディスクスペースを取られるのではなはだ迷惑.ただし動画はこのソフトが無いと取り込めないようで,ちょっと憂鬱になります.

画像取り込みに関しては,本体の USB インターフェースの挙動もちょっと不可解.カメラ側の USB モードを AUTO または MTP にして PC につないでも,起動されるはずの "Device Stage (日本語名:デバイスとプリンター)" や "自動再生" が起動されません.しかし Explorer にはちゃんとデバイスとして認識されています.なぜ?ストレージデバイスとして認識されていないのでしょうね.また USB 給電をオフに設定しても,実際には給電されているみたい.本体ファームウェアのバージョンアップで直るのかしら?

そう言えば過去に同じような経験をしたことを思い出しました.ウォークマンの悪名高き付属ソフト "SonicStage" です.こちらは機能そのものが劣悪だったので,すぐにアンインストールしてしまいました.

本体の素晴らしさに対して付属ソフトの "おまけの程度" が目について,これは非常の残念.本体のクォリティにふさわしいソフトを付属させてほしいものです.

さらに本体に関しての気づきですが,画像再生時に白トビ・黒ツブレを確認できるのは,三原色のヒストグラムを合わせて表示した小さな画像のみのようです.通常の全画面での再生時にも確認できるようにしてほしいですね.

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評判通りの解像感

Dscrx100_test012m

前回に引き続いて新しく買ったコンパクト・デジタルカメラの試し撮りです.今回は昨日の通勤途上で撮った高層ビルの写真.朝と夕方の二回撮ったのですが,この日の空気の透明度は今一つだったので,ややヌケが悪くコントラストが低めの画にならざるを得ませんでした.それでもコンデジでこの解像感はすごい.また歪曲収差がほとんど見られないのも特筆すべきです.カメラ内部で補正しているのでしょうか?

Dscrx100_test015m

階調表現もなかなかです.影の部分もしっかりと階調を残し,質感もよく出ています.光が十分にあるという条件付きですが,この画質を出してくれるのであれば,もう日常の撮影はこのカメラで十分ということになります.これから当分の間はこのカメラを通勤のお供にして,日常の風景を撮っていくつもりです.

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2012/09/04

新しいカメラの試し撮り

かねてから目を付けていた新しいコンパクトデジタルカメラが量販店の店頭で思いのほか安くなっていたので,昨日の夕方買ってきました.まだ使い方がほとんど分かっておらず操作もおぼつかないのですが,今日初めて試し撮りをしてみました.まだ完全オートに近い撮影モードでしか撮っていないので,これから試行錯誤を経て使いこなしていきたいと思います.

まず,手に持つ道具としての質感は大変素晴らしく,フィールドに持ち出すのがためらわれるほどなのですが,とにかくこれを毎日通勤かばんの中に入れていこうと思います.重量もずしりと感じるほどではないので,このボディによくこれだけの機能を詰め込んだものだと感心しきりです.その凝縮感が素晴らしい.ボディ表面への刻印や印刷は控えめで高級感があり,大変好感が持てるものですが,黒いボディに淡い色の小さな印字なので,老眼にはなかなか辛く,早く位置を覚えてしまわなければならないと思っています.

Dscrx100_test001m

印象からすると,光量がたっぷりある場合には非常に素晴らしい描写をしてくれるように感じましたが,光量が乏しい場合には,フォーカスの精度が悪かったり,どうしてもノイズが乗ったりするようにも思います.

Dscrx100_test008m

現時点での致命的な欠点の一つは,画像を再生するときに拡大しようと思ってズームレバーを望遠側に倒すと,いきなり最大拡大率に行ってしまうこと.これは明らかにバグでしょう.今後のファームウェアの改版に期待したいと思います.

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2012/09/02

雨がたっぷり降った

Kasumigaura_aug2012017m

昨日書いたように寒気が上空に入ってきたので,今日は断続的に雷雨が数回襲ってきました.おかげでカラカラだった大地にはたっぷりと水分が注入され,枯れそうだった野菜たちにも貴重な水分が補給されました.私自身も庭の水撒きを免れました.

日中もおおむね涼しく,やっと一息つくことが出来ました.これが関東地方の救いですね.西日本ではこうはいきません.

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2012/09/01

寒気が入って雲が湧いてきた

Fallhome_sep2012007m

昨晩から関東地方の上空には寒気が入り,地表付近の高温の空気と反応して上の写真のように雲が湧いています.これより早く今朝6時30分には,フットプリントは小さいものの積乱雲がどんどん上空へと発達し,かなとこ雲 (Cumulonimbus incus)にまでなっているのを見つけました.このように雷雲が発達して雨が降っているところもあるようですが,当地ではいまだ降雨は無し.ぜひ一雨欲しいところです.明日は今日よりもさらに雨が降りやすくなるとのこと.期待しています.

かなとこ雲の面白い写真を下に掲載しておきます.

Cumulonimbus_cloud_from_space

国際宇宙ステーションから見た巨大なかなとこ雲 (2008年2月5日) by NASA

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