« 奉獣 | トップページ | Refsort/Ruby 2.51 Released »

2017/04/24

IOC List v7.2 Released

IOC World Bird List v7.2 が2017年4月22日にリリースされました.前回 v7.1 のリリースが2017年1月8日だったのですが,これはやや変則的に普段よりも早い周期でリリースされたもので,今回はその周期を元に戻す形になっています.

今回は定性的には特に目立つ変更はありません.今回収録されたのは科が 240,属が 2,295,現生種が 10,681,絶滅種が 159,亜種が 20,087 です.前回 v7.1 でアナウンスされたように,最新の研究の進展に伴い,旧来の鳥類分類体系を書き換える時期に来ていること,そのため,2017年中を目標に新たな分類体系に移行する予定であることは変わりないようです.そのためか,前回同様,上目 (Superorder) の PALEOGNATHAE(古顎類)NEOGNATHAE(新顎類)や,系統群であるNEOAVES がリストの最上位の階層にこっそりと載っています.

定量的には,亜種の整理統合が継続して行われており,今回も200弱の亜種が統合されて減少しています.以前は新しい亜種をどんどん掲載していく時期もあったのですが,さすがに現在はその揺り戻しが来ている時期になっています.また,研究の進展によって,絶滅種がわずかずつながら増えていっているのも興味深いところです.


IOC 本家の Master List を編集して,Refsort/Ruby 用の辞書ファイルを作りましたので,このブログサイトと,Microsoft One Drive 上に設けた “IOC List Archive„ にアップロードしておきます.

今回もこの辞書ファイルの正式なエンコーディングは UTF-8 です.従って,Linux 上で使う分には問題は生じませんが,Windows 上で使う際には,入力ファイルは UTF-8 でエンコードされ(辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃える),かつ最初の行に

#!E -*- coding: UTF-8 -*-

というおまじないを書いておかないとエンコーディングの解釈がうまくいきませんのでご注意ください.

しかし,Windows 上でのデフォルトのエンコーディングである US-ASCIIWindows-31J でも手間なく使えるように,エンコーディング指定なしの汎用 US-ASCII 版もアップしておきます.これはどのようなプラットフォームであっても,そのプラットフォームのデフォルトの Locale が無条件で US-ASCII を解釈できることを利用したものです.ただし,欧文のアクセントウムラウトを含む文字は,それらを含まない最も近い文字に置き換えられています.正版はあくまで UTF-8 なので,特に人名を含む種や,種の Authority を見るときにはご注意ください.


このオリジナル英語版の辞書ファイルに続いて,和名追加版2種と,IOC Master List の Excel ファイルに和名を追加したものも同時にリリースしました.和名追加版の辞書ファイルについても,UTF-8 でエンコードしてあるものが正版ですが,Windows などでの使い勝手を考慮して Windows-31J でエンコードしたものも同時にアップしてあります.ただし人名や地名のアクセントやウムラウトなどは,それらを含まない最も近い文字に置き換えてありますのでご注意ください.

和名追加版の辞書ファイルのうち,UTF-8 でエンコードしてある ioclist_v72ju.ref は,Linux などで UTF-8 でエンコードした入力ファイルをソートするときに使うことを想定しています.Linux 上で使う際には,入力ファイルの最初の行に上記のようなエンコーディング指定を書く必要はありませんが,Windows 上で使う場合には,入力ファイルは UTF-8 でエンコードされ(辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃える),かつ入力ファイルの最初の行に

#!E -*- coding: UTF-8 -*-

というエンコーディングを指定しておく必要があります.

逆に,Windows 上で Shift-JIS や Windows-31J でエンコードされた入力ファイルを,Windows-31J でエンコードされた辞書ファイル ioclist_v72jw.ref を用いてソートする際には,入力ファイルの冒頭にエンコーディングの指定は必要ありませんが,この辞書ファイルを Linux 上で使う場合には,入力ファイルは Windows-31J でエンコードされ(辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃える),かつ入力ファイルの冒頭に

#!E -*- coding: Windows-31J -*-

とエンコーディングを指定しておく必要があります.要するに,どのような場合でも辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃え,かつそれぞれの入力ファイルのエンコーディング指定を冒頭に書いておくのが無難です.

これらのファイルをダウンロードするには,従来通りこのブログの右側のコラムで “自作ソフト„ の中から個々のファイルをクリックしても良いのですが,前述のとおり,Microsoft One Drive 上に設けた IOC List 専用のフォルダからもダウンロードできます.それには,このブログ右側のコラムの最上段の “Archive„ の中の “IOC List Archive„ をクリックしてください.そうすると One Drive のフォルダに入ることができますので,あとは適当に選んでダウンロードしてください.今後は One Drive のみに集約していく予定です.


I am pleased to announce that I have posted reference files for Refsort/Ruby compiled directly from the latest IOC World Bird List v7.2. It contains 10,681 extant species, 159 extinct species and 20,087 subspecies, respectively. Please try it out, and enjoy its capability and speed.

Note that the reference file "ioclist_v72u.ref" is encoded in UTF-8 in order to retain all European accents and umlauts with complete fidelity as they are in the IOC Master List. Therefore, your input file should be encoded in UTF-8 as well, and should contain a magic comment on the top of the file such as;

#!E -*- coding: UTF-8 -*-

For those who want to use Refsort/Ruby in universal ASCII environments, I have posted another reference file "ioclist_v72a.ref" encoded in 7-bit ASCII. Note that characters with accents and umlauts have been simplified to their nearest neighbors. So please be careful in particular when you refer to authorities of species.

I have also posted two reference files (encoded in UTF-8 and Windows-31J, respectively) which include Japanese names. If you want to refer to Japanese names, please see those files. In order to sort a list properly using these reference files, you need to align the encoding of the input file to that of the reference file, and you should add a magic comment specifying the encoding of the input file in the first line of the file, such as UTF-8, US-ASCII or Windows-31J.

A master list in Excel format containing a column of Japanese names has been posted as well. This would be more convenient.

You can download an appropriate file by clicking a link listed on the right column of this page, but you can also access files and folders built in my area of Microsoft One Drive by clicking “IOC List Archive„.

|

« 奉獣 | トップページ | Refsort/Ruby 2.51 Released »

IT関連情報」カテゴリの記事

自然」カテゴリの記事

コメント

俊さん、ご無沙汰しています。熊本のしらいしです。

和名を調べる必要があって、IOC鳥類リスト和名追加版 v7.2ju を拝見したのですが、ツツドリところ

Cuculus saturatus, Himalayan Cuckoo, ツツドリ
Cuculus optatus, Oriental Cuckoo, ヒガシツツドリ
Cuculus lepidus, Sunda Cuckoo, スンダカッコウ

となっていますが

Cuculus saturatus, Himalayan Cuckoo, なんたらツツドリ
Cuculus optatus, Oriental Cuckoo, ツツドリ
Cuculus lepidus, Sunda Cuckoo, スンダカッコウ

ではありませんか?

ヒガシツツドリという和名が一般的なのかどうかはわかりません。
ヒマラヤツツドリとかタイワンツツドリとかいうのも、ちらほら
見かけますが、どれが優勢なのかわかりません。

お時間ありましたら、ご意見をください。

投稿: しらいし | 2017/05/06 13:46

しらいしさん,こんにちは.貴重なコメントありがとうございます.

ツツドリ類の分類についてですが,IOC List v7.2のコメントによれば,2005年に C. saturatus から C. optatus と C. lepidus が分割されたようです.さらに複雑なことにこの分割のときに英名が変更されており,
C. saturatus => Himarayan Cuckoo
C. optatus => Oriental Cuckoo
C. lepidus => Sunda Cuckoo
と変更・新命名されています.古い名前 Oriental Cuckoo は C. optatus に引き継がれ,古い学名に新しい英名 Himarayan Cuckoo が与えられたのです.ややこしいですね.

では,日本で普通に見られるツツドリですが,これは上記分割前は当然 C. saturatus (Oriental Cuckoo) として大括りにされていたわけですが,分割後にどうなったかが問題です.日本鳥類目録改訂第7版によれば,

Cuculus optatus, Oriental Cuckoo, ツツドリ # "Gould, 1845"

ですので,しらいしさんのおっしゃる通り,C. optatus に分割された種に含まれると考えたほうがよさそうです.IOC List の繁殖域を見ても,日本が含まれているのは C. optatus のほうで,C. saturatus ではありません.

このような間違いが起きたのは,単純に旧学名の C. saturatus をツツドリと決め打ちして,新たに分割されたほうに無理やり別の和名を割り当てたからです.和名の割り当ては学名を基準にしたアルゴリズムで自動的に行っていますので,こういう間違いはこれからも起き得ます.一つ解せないのは,私が新しく和名を付けた場合には必ず目立つようにコメントを入れるのですが,それがヒガシツツドリに付いていないことです.おそらく私が付け損ねたのでしょう.

ご指摘の点は次回の改訂のときに修正しておきます.C. saturatus の和名を付け直さなければなりませんが,何か良い推奨名はありませんか?英名に合わせると「ヒマラヤツツドリ」になってしまいますが.

貴重なご指摘ありがとうございました.今後ともよろしくお願いいたします.

投稿: 俊(とし) | 2017/05/06 15:41

とりあえず暫定版として,One Drive の IOC List archive には,パッチレベル1として,p1 をアップロードしておきましたので,お使いください.

投稿: 俊(とし) | 2017/05/06 20:05

いえいえ、こういう地道な作業を長年続けられていることに
頭が下がります。また、提供されているRuby用のリストは、
わたしが個人的に使っているほか、地元の野鳥の会の
支部報編集作業にも利用しているなど、たいへん役に
立っております。

この場を借りて、厚くお礼を申し上げます。

さて、なにか、よい和名の提案とのことですが、

今回、この件をお問い合わせしたのは、台北市野鳥学會の
スタッフから、「新しい英語版ガイドブックを作るにあたって
巻末に参照用和名リストも載せたいが、一部の和名が
わからない……」という問合せがあったのがきっかけです。

ちなみに、台湾での呼び名も「喜馬拉雅中杜鵑」と
なっていますので、ここはヒマラヤツツドリが無難かなと
思います。

冒険心のないことで、すみません。

投稿: しらいし | 2017/05/07 21:37

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/54612/65192965

この記事へのトラックバック一覧です: IOC List v7.2 Released:

» IOC List v7.3 Released [望湖庵日記 Lakeside Diary]
IOC World Bird List v7.3 が2017年7月31日にリリースされました.前回 v7.2 のリリースが2017年4月22日だったので,今回は3か月の周期をかなりよく守った形のリリースとなっています. 今回は定性的に大きな変更,特に日本のバーダーにとっては気になる変更がいくつか目立つので,これについて... [続きを読む]

受信: 2017/08/01 20:12

« 奉獣 | トップページ | Refsort/Ruby 2.51 Released »