NAS boxの障害の顛末
話は今をさかのぼることちょうど5年,震災の翌年にホームサーバでも立ち上げようと思い立ち(*1),ちょうどMicrosoftからWindows Home Server 2011 (Vail)が発売されて間もなかったので,低電力のCPUをMini-ITXのマザーボードに乗せ,NAS用の高耐久性を謳って発売されたWestern DigitalのHDDであるRedを2台搭載して,小さなNAS Boxを組み上げたのでした.(*2)
このNAS boxはそれなりに順調に動き,メインPCのシステム・バックアップとユーザ領域を毎晩バックアップし,アクセスがないときはスリープして電力を節約しながらも24時間連続で稼働させていました.使い勝手も悪くなかったので,私としては後継のホームサーバ用OSが出てくるのを楽しみに待っていました.
ところが,Microsoftはコアなユーザがいたにも関わらず,Windows Home Server 2011のサポートを2016年4月に打ち切ったので,そこからハードウェアはそのままで,フリーのNAS専用OSであるFreeNASに乗り換え,複数のマシンのシステムとユーザ領域のバックアップに使ってきました.このあたりの推移は過去のこの記事に書いた通りです.
FreeNASは大規模なアップデートを企んで新しい版Corralを出そうとしたものの,完成度が低くて実使用に耐えないと判断され,開発責任者が変わり,慌ててロードマップを書き直し,現在も精力的に大規模アップデートに向けて開発が続けられています.おそらく年内には,当初目論んでいたレベルの版である11.1がリリースされるだろうと思います.
てなことを考えていたある日,FreeNASのダッシュボードに赤いアラームが点滅しているではありませんか.内容を見てみると,HDDの1台に障害が発生しているとのこと.このHDDはOSによって自動的に切り離されてしまったようです.
問題の切り分けのためにNAS boxを開け,まずはマザーボードのディスク・インターフェースの障害を疑い,空いているインターフェースに切り替えて再起動させてみました.すると何の問題もなく動くではありませんか.しばらくはこのままの構成で運用しようと思ったのですが,しばらくすると再び赤いアラームが点滅しています.HDDのセクターエラーが発生しているようです.
ここでHDDの障害であることは確実になったのですが,さりとて代替のHDDを買ってきてこの古いハードウェアを延命する気にもなれません.NAS boxの構築から5年が経っているので,どうせだったらHDDも大容量のものに替え,さらにハードウェア全体を新調して,そこにFreeNAS 11.1を載せたいところです.
しかし,最近ハードウェアは値上がり気味.特にメモリが高騰してます.しかも,FreeNASの最大のウリであるZFSというファイルシステムはメモリ食いで有名で,最低でも16GB,出来ることなら32GB程度を載せるのが良いとされているので,直ちにNAS boxを換装という決断ができません.
というわけで,古いハードウェアのうち,売れるものは売り払い,メモリをはじめとするハードウェアが少し安くなるのを待っている状態です.情けない...
どうせFreeNAS 11.1がリリースされるのは年末ころなので,その完成度具合を確かめてからでも遅くありません.それまではホームサーバが無い生活が続き,寂しい気はしますが,まぁ,こういうこともあると思うしかありません.
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