けっこう古い石仏
みぞれでも降るのではないかと思えるほど寒くどんよりした空の下,運動不足解消のために散歩に出かけました.最近は自宅周辺の歩いたことのない地域を重点的に開発しているのですが,昨日も今まで一度も足を踏み入れたことのない地域を歩いてみました.
かなり昔に開発されたと思しき住宅団地の中を歩いていると,ふと大きな伽藍が見えるではありませんか.山門らしきものもあります.あれ?こんなところにお寺があったのかな?と思って行ってみると,これが結構古い曹洞宗のお寺で,山門の両側には立派な阿吽の仁王像がこちらを睨んでいます.
私が目を留めたのは,山門入り口の傍らにある小さな石像.一見このあたりに典型的な観音像に見えますが,よく見ると男性の仏像のようです.碑文を読んでみると「寛文十二壬子(みずのえね)十月吉日上町念佛施主」とありますから,寛文十二年,壬子の年,1672年の奉納であることがわかります.右側の碑文に「新建立大日??」とあるので,何かの建物を新たに建てたときに奉納されたものでしょう.
さて,1672年は徳川家綱の時代.江戸時代の前期と言っても良いと思います.延宝の前なので,私が結構古いと思って紹介したこの観音像よりもさらに古いことになります.今から350年ほども前に作られたものなのですが,状態は非常に良く,風化や地衣類の張り付きもないのですが,現状野ざらしなので,何らかの覆いか囲いを作って差し上げてはどうかと思いました.
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