IOC List v9.1 Released
IOC World Bird List v9.1 が2019年1月20日にリリースされました.これは2017年秋に改訂周期が6か月に変更されて3回目のリリースで,年内には7月ころに2回目のリリースがあるはずです.前回 v8.2 のリリースが2018年6月25日だったので,今回は約7か月の更新間隔となっており,その分修正量が多くなっており,後述する辞書ファイルの編集には時間がかかりました.
今回収録されたのは目が 40,科が 245 プラス Incertae sedis が 1,属が 2,313,現生種が 10,738,絶滅種が 158,亜種が 20,046 です.前回同様,上目 (Superorder) の PALEOGNATHAE(古顎類),NEOGNATHAE(新顎類)や,系統群であるNEOAVES がリストの最上位の階層にこっそりと載っています.
今回は日本のバーダーにとっては特にびっくりするような変化はありませんが,メジロ類 Zosterops 属には大量の修正が加えられました.内容は専門的過ぎて私には詳しく書けませんが,代表的なものとしては,“Z. montanus, Montane White-eye, ヤマメジロ” が日本のメジロ “Z. japonicus, Japanese White-eye, メジロ” に合併され,その英名が Warbling White-eye に変更になりました.これ以外に10か所以上の種の分割・新設が行われており,メジロ類の分類に関しては相当大きな変化がありましたので要注意です.
IOC 本家の Master List を編集して,Refsort/Ruby 用の辞書ファイルを作りましたので,このブログサイトと,Microsoft One Drive 上に設けた “IOC List Archive„ にアップロードしました.
今回もこの辞書ファイルの正式なエンコーディングは UTF-8 です.従って,Linux 上で使う分には問題は生じませんが,Windows 上で使う際には,入力ファイルは UTF-8 でエンコードされ(辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃える),かつ最初の行に
#!E -*- coding: UTF-8 -*-というおまじないを書いておかないとエンコーディングの解釈がうまくいきませんのでご注意ください.
しかし,Windows 上でのデフォルトのエンコーディングである US-ASCII や Windows-31J でも手間なく使えるように,エンコーディング指定なしの汎用 US-ASCII 版もアップしておきます.これはどのようなプラットフォームであっても,そのプラットフォームのデフォルトの Locale が無条件で US-ASCII を解釈できることを利用したものです.ただし,欧文のアクセントやウムラウトを含む文字は,それらを含まない最も近い文字に置き換えられています.正版はあくまで UTF-8 なので,特に人名を含む種や,種の Authority を見るときにはご注意ください.
このオリジナル英語版の辞書ファイルに続いて,和名追加版2種と,IOC Master List の Excel ファイルに和名を追加したものも同時にリリースしました.和名追加版の辞書ファイルについても,UTF-8 でエンコードしてあるものが正版ですが,Windows などでの使い勝手を考慮して Windows-31J でエンコードしたものも同時にアップしてあります.ただし人名や地名のアクセントやウムラウトなどは,それらを含まない最も近い文字に置き換えてありますのでご注意ください.
和名追加版の辞書ファイルのうち,UTF-8 でエンコードしてある ioclist_v91ju.ref は,Linux などで UTF-8 でエンコードした入力ファイルをソートするときに使うことを想定しています.Linux 上で使う際には,入力ファイルの最初の行に上記のようなエンコーディング指定を書く必要はありませんが,Windows 上で使う場合には,入力ファイルは UTF-8 でエンコードされ(辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃える),かつ入力ファイルの最初の行に
#!E -*- coding: UTF-8 -*-というエンコーディングを指定しておく必要があります.
逆に,Windows 上で Shift-JIS や Windows-31J でエンコードされた入力ファイルを,Windows-31J でエンコードされた辞書ファイル ioclist_v91jw.ref を用いてソートする際には,入力ファイルの冒頭にエンコーディングの指定は必要ありませんが,逆にこの辞書ファイルを Linux 上で使う場合には,入力ファイルは Windows-31J でエンコードされ(辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃える),かつ入力ファイルの冒頭に
#!E -*- coding: Windows-31J -*-とエンコーディングを指定しておく必要があります.要するに,どのような場合でも辞書ファイルと入力ファイルのエンコーディングを揃え,かつそれぞれの入力ファイルのエンコーディング指定を冒頭に書いておくのが無難です.
これらのファイルをダウンロードするには,従来通りこのブログの右側のコラムで “自作ソフト„ の中から個々のファイルをクリックしても良いのですが,前述のとおり,Microsoft One Drive 上に設けた IOC List 専用のフォルダからもダウンロードできます.それには,このブログ右側のコラムの最上段の “Archive„ の中の “IOC List Archive„ をクリックしてください.そうすると One Drive のフォルダに入ることができますので,あとは適当に選んでダウンロードしてください.今後は One Drive のみに集約していく予定です.
さて,2年ほど前から Master List に多国語版が登場し,ちゃんと和名も載っているのですが,最近の種の分割などに対応しているようには見えず,和名の無い種もたくさんあるようです.そういう場合には,今回アップした各種辞書ファイルか,和名を追記した Master List を参照してみてください.
I am pleased to announce that I have posted reference files for Refsort/Ruby compiled directly from the latest IOC World Bird List v9.1. It contains 10,738 extant species, 158 extinct species and 20,046 subspecies, respectively. Please try it out, and enjoy its capability and speed.
Note that the reference file "ioclist_v91u.ref" is encoded in UTF-8 in order to retain all European accents and umlauts with complete fidelity as they are in the IOC Master List. Therefore, your input file should be encoded in UTF-8 as well, and should contain a magic comment on the top of the file such as;
#!E -*- coding: UTF-8 -*-
For those who want to use Refsort/Ruby in universal ASCII environments, I have posted another reference file "ioclist_v91a.ref" encoded in pure US-ASCII. Note that characters with accents and umlauts have been simplified to their nearest neighbors. So please be careful in particular when you refer to authorities of species.
I have also posted two reference files “ioclist_v91ju.ref” and “ioclist_v91jw.ref” (encoded in UTF-8 and Windows-31J, respectively) which include Japanese names. If you want to refer to Japanese names, please refer to those files. In order to sort a list properly using these reference files, you need to align the encoding of the input file to that of the reference file, and you should add a magic comment specifying the encoding of the input file in the first line of the file, such as UTF-8, US-ASCII or Windows-31J.
A master list in Excel format containing a column of Japanese names has been posted as well. This would be more convenient.
You can download an appropriate file by clicking a link listed on the right column of this page, but you can also access files and folders built in my area of Microsoft One Drive by clicking “IOC List Archive„.
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