IOC List v10.2 Released
IOC World Bird List v10.2が2020年7月25日にリリースされました.これは2020年2回目のリリースで,年内にはもうリリースはありません.前回 v10.1 のリリースが2020年1月25日だったので,ぴったり6か月の更新間隔となっています.前回のリリースを最後に編集長だった Frank GIll が引退を表明,新たな編集長 Pamela Rasmussen に交代しており,今回が彼女の最初の仕事となったと私は理解しています.
今回収録されたのは目が 40,科が 252,属が 2,359,現生種が 10,787,絶滅種が 158,亜種が 20,003 です.
今回は日本のバーダーにとって大きな変更はありませんが,属の大規模な異動と,多数の収録順位の変更がされていますので,リスト全体としては構造的と言える変化がありました.特に変化が多いものはハチドリの仲間,クイナの仲間,ヒヨドリの仲間,ダルマエナガの仲間,メジロの仲間,新世界スズメ類 (Passerellidae) などがありますが,多すぎて書ききれません.今回は修正リストが非常に長いため,辞書ファイルの編集にはてこずりました.これらの変更の象徴的なものがリスト最後の種で,ここ数年はショウジョウコウカンチョウ科の Parkerthraustes humeralis, Yellow-shouldered Grosbeak, キガタイカルだったのですが,今回はフウキンチョウ科の Tangara velia, Opal-rumped Tanager, ムラサキフウキンチョウが末尾を飾る種となりました.掲載順位の変更によるものです.
今回,種の分割や英名の変更はさほど多くはなかったのですが,属の移動と順位の変更はかなりの数に上っていますので,例によって多少の混乱が引き起こされるのではないかと思います.ともあれ新編集長は大変意欲的に仕事をしたと言えるでしょう.著名な研究者であり,特にアジアの鳥類の専門家なので,リストのコメント欄には多くの彼女の名前の引用があります.今後の編集長としての活躍にも期待したいと思います.
IOC 本家の Master List(学名と英名を収録した Excel ファイル)を編集して,Refsort 用の辞書ファイル(拡張子が .ref のテキストファイル)を作りましたので,Microsoft One Drive 上に設けた “IOC List Archive„ にアップロードしました.
エンコーディングは UTF-8 と US-ASCII の2種類です.正版は UTF-8 版で US-ASCII 版は簡易版ですが,詳細についてはユーザーズガイドをご覧ください.
このオリジナル版の辞書ファイルに続いて,全ての掲載種に和名をつけた辞書ファイル 2 種と,IOC Master List の和名追加版(Excel ファイル)も同時にリリースしました.和名追加辞書についても,UTF-8 でエンコードしてあるものが正版ですが,Windows などでの使い勝手を考慮して Windows-31J でエンコードしたものも同時にアップしてあります.詳細についてはユーザーズガイドをご覧ください.
単に種名を調べるためだけであれば,和名追加版の Master List(Excel ファイル)が最も便利です.ただし長大なワークシートなので,目的の名前をスクロールして探すのは非効率です.検索メニューからジャンプするのが良いでしょう.
これらのファイルは前述のとおり,Microsoft One Drive 上に設けた IOC List 専用のフォルダからダウンロードできます.それには,このブログ右側のコラムの最上段の Archive の中の IOC List Archive をクリックしてください.そうすると One Drive のフォルダに入ることができますので,あとは適当に選んでダウンロードしてください.
I am pleased to announce that I have posted reference files for Refsort/Ruby compiled directly from the latest IOC World Bird List v10.2. It contains 10,787 extant species, 158 extinct species and 20,003 subspecies, respectively. Please try it out, and enjoy its capability and speed.
Note that the reference file "ioclist_v102u.ref" is encoded in UTF-8 in order to retain all European accents and umlauts with complete fidelity as they are in the IOC Master List. Therefore, your input file should be encoded in UTF-8 as well, and should contain a magic comment on the top of the file such as;
#!E -*- coding: UTF-8 -*-
For those who want to use Refsort/Ruby in universal ASCII environments, I have posted another reference file "ioclist_v102a.ref" encoded in pure US-ASCII. Note that characters with accents and umlauts have been simplified to their nearest neighbors. So please be careful in particular when you refer to authorities of species.
I have also posted two reference files "ioclist_v102ju.ref" and "ioclist_v102jw.ref" (encoded in UTF-8 and Windows-31J, respectively) which include Japanese names for all species. If you want to refer to Japanese names, please refer to those files. In order to sort a list properly using these reference files, you need to align the encoding of the input file to that of the reference file, and you should add a magic comment specifying the encoding of the input file in the first line of the file, such as UTF-8, US-ASCII or Windows-31J.
A master list in Excel format containing a column for Japanese names has been posted as well. This would be most convenient for quick reference.
You can download an appropriate file from my area of Microsoft One Drive by clicking "IOC List Archive".
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