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2021年3月

2021/03/31

2021年3月,今月のトリ

月末となりましたので今月のトリを発表します.2月と3月は枯れたヨシが風雨で倒れて藪の中が見やすくなったために,クイナ類がよく見られました.今月の中旬には越冬例が増えているヒクイナの写真をお目にかけましたが,今月のトリはクイナ類のもう一つの種,クイナにしたいと思います.藪の中で目立たないので,パートカラーで目立たせてみました.

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ヒクイナと同様,冬季は本州中部以南,中国南東部,インド東部などに南下して越冬すると言われていたのですが,実際には関東でも普通に越冬しています.温暖化の影響ですかね? ヒクイナと同じ藪に同居していることも珍しくありません.ハトくらいの大きさですが,飛んでいる姿を見ることはまずなく,湿地の藪の中を歩いては餌をついばんでいるのが普通です.したがって藪が茂っている夏から初冬の間はなかなか見ることができません.

しかし鳴き声には大変特徴があり,バリエーションはあるものの聞き逃すことはありません.ときどき藪の中から声だけ聞こえて存在がわかることがあります.これもヒクイナと共通する特徴です.まもなく繁殖期を迎えるだろうと思いますが,ヒナを見ることができれば大変幸運でしょう.

クイナ類にはシマクイナという種もあるのですが,これは滅多に見ることができないそうです.私は一度も見たことがありません.しかし最近の研究 (*1*2)によれば,目視で見つけるのが困難なだけで,実際には関東地方でも普通に越冬しているらしいことがわかってきました.一度は姿を拝み,声を聴きたいと思います.

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2021/03/29

春の異常高温

3月もいよいよ月末へ来て,低気圧の通過とともに暖気が入り,異常な高温となっています.もともと平年を上回る暖かさだったので,これでますます春の進行が進み,一気に初夏まで行ってしまわないか心配です.

サクラが満開になったと思ったら,ほぼ同時に木々が芽吹き始めました.一足先に芽吹き始めていたヤナギの木は,すでに茂った葉が風にそよいでいます.

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調整池では,カルガモ以外のカモはほぼ姿を消し,ダイサギ(亜種オオダイサギ)もほとんどが渡去した模様.今日はタシギも見られませんでした.そりゃそうでしょう,こんなに暖かいのですから.代わって,まもなくサシバとシギチ(シギ,チドリ類)が見られるのではないかと思います.

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2021/03/27

風切羽がめくれ上がるのは?

昨日の散歩で,岸に釣り人が点在する川べりを歩いていたときのこと.このあたりに定着しているコブハクチョウのうちの 8 羽の群れがいたのですが,その中の 1 羽がもう 1 羽をしつこく追い回していました.

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カモ程度の普通のサイズの鳥であれば,どうということはないのでしょうが,何しろ大きなコブハクチョウがそのようなことをすると,大きな羽音,水面を駆けるときの水しぶきの音,そして彼らの大きな鳴き声で,あたりは大騒ぎになります.釣りをしていた人たちは,これでは釣りにならないと困ったことでしょう.

コブハクチョウが水面から飛び立つ過程をよく見てみると,足が水面から離れても水面すれすれの状態が結構長く続き,地面効果を最大限利用して飛んでいることがわかります.しかも翼を打ち下ろしているときには,風切羽の先端はめくれ上がっています.非常に面白い光景です.

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ちょっと荒っぽい計算をしてみましょう.コブハクチョウの翼開長は 220 cm 程度らしいので胴体の幅 30 cm を除いた片側スパンは約 0.95 m.片側アスペクト比を見た目から荒っぽく 4 として,両翼面積は (0.95 ^ 2 / 4) * 2 = 0.45 m^2 程度だろうと当たりをつけます.Hmmmm,けっこう大面積ですね.

これが体重 10 kg を支えて平衡状態にあると,翼面荷重は 10 * 9.81 /0.45 = 218 N/m^2 となります.したがって翼の上下面の圧力差は,N/m^2 を単に Pa と言い換えて 218 Pa です.感覚的にわかりやすいように換算すると,218 Pa とは 218 / 9.81 / 10,000 * 1,000 = 2.22 gf/cm^2 の力となります.

これだけの圧力差で風切羽がめくれ上がるか?ということですが,風切羽の先端部分の面積を 10 cm^2 程度と見積もると,その部分にかかる力は 22.2 gf です.これは十円硬貨 5 枚分の重さに等しい力です.どうでしょうね?めくれ上がるでしょうか?私はいい線行っているのではないかと思いますが,不足しているかもしれません.

不足する場合には,翼面荷重は翼面上均等にかかるわけではなく,特に羽ばたきの打ち下ろし相では,打ち下ろし速度の最も大きい翼端部に強くかかるという(もっともらしい)仮説をでっち上げてみましょう.翼面荷重が均等にかかる場合に比べて 2--3 倍の力が翼端にかかるとすれば,十分ではないかと思いますし,この 2--3 倍という仮説もさほど無理はないと思います.風切羽の先端に重りをのせて実験してみたい気がします.

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2021/03/26

お花見散歩で見たサクラ

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今日のお花見散歩は,例年通り近場の田んぼの脇の桜並木を歩きました.延々と 1 km ほど続く並木ですが,地元の人にしか知られておらず,人出も少ないのでのんびりと散策できます.時期としては満開まであと数日という感じでした.

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桜は植えられてすでに数十年は経っているようで,樹勢の衰えた木が増えてきました.私はソメイヨシノよりも,白い花と緑の葉が同居するオオシマザクラのほうが好きなのですが,本数が少ないのと,満開にはまだ早すぎたようで,ちょっと物足りなかったのが残念.桜餅に使うのは塩漬けにしたオオシマザクラの葉です.

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オオジュリン

今日は午前中からちょっと遠出をして花見がてらお散歩.歩き始めたところで2羽のオオジュリンに遭遇.橋のたもとのヨシの茎につかまって,残り少なくなった種を食べていました.早春の今ごろ,ほかの小鳥たちと同じように,茎の中をほじって中の虫を食べることもあるはずです.

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頭部は茶色をしていますが,これは冬羽.夏になるとこの茶色の羽毛が擦り切れて短くなり,皮膚近くの羽毛の黒い部分が現れて来るので黒い頭になります.でも今このあたりにいるオオジュリンは,これからもっと北上して東北や北海道に行ってしまうのでしょうが.

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2021/03/25

婚姻色のアオサギ

季節が廻り,鳥たちも繁殖のシーズンを迎えています.2月末のこの記事でアオサギの脚が赤くなってきたことをお伝えしましたが,それから1か月が経ち,赤みは非常にはっきりしたものになりました.ダイサギなどほかのサギ類も婚姻色になっています.

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このアオサギはどこに営巣するつもりなのでしょう?この辺りにはサギのコロニーはないのですが.

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2021/03/23

ソメイヨシノ開花進む

Springaroundhome_mar2021_0388m 東京の標本木に遅れること4, 5日で,当地でもソメイヨシノが咲き始めました.今日は開花して4, 5日経ったところで,3--4分咲きといったところでしょうか.とにかく今年は異常に春の到来が早く,まだ霜が降りる日がありながら,すでにムラサキケマンはおろか,シャガセイヨウアブラナすらも咲き始めているので,ちょっと恐ろしく感じています.

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そういえばツバメも3日ほど前に初認しています.ハシブトガラスは巣材の運搬に大忙しです.一方,調整池のコガモオカヨシガモはどうやら渡去.アカハラシロハラも見られなくなりました.ダイサギも個体が入れ替わっている模様です.季節の移行に伴って生き物たちも動き始めました.

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2021/03/17

ヒュウガミズキ開花

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我が家のトサミズキはだいぶ花穂が長く垂れさがってきて,またあちこちでトサミズキの花を見かけるようになったのですが,こちらは正真正銘のヒュウガミズキ.トサミズキに比べると花が小ぶりで,花穂もあまり長くは伸びないように見えます.しかし大変可憐で清楚な感じがするので,生け花などにはむしろ重宝されるのでは?

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2021/03/16

春光に擬宝珠輝く

地元の稲荷神社の本殿の擬宝珠

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いろいろな神社の擬宝珠を写真に収めては比べると,なかなか面白いです.下の写真は雑司ヶ谷鬼子母神の擬宝珠.渋くて良いです.

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これは神田明神の擬宝珠.商売の神様っぽいですね.

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そしてこれは根津神社の擬宝珠.格式が高そうですが,新しすぎてちょっとチャラい.

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これは地元のお不動さんの擬宝珠.良いです.

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コブシが満開

このところ4月並みの気温が続き,東京ではソメイヨシノが開花したようですが,当地でもコブシが満開となりました.

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コブシの花は足が速く傷みやすいので,木ごとにずれはあるものの,一つの木の花の見ごろは一週間程度しかありません.春は曇りや雨の日も多いので,この短い期間を逃してしまうと来年までお預けということになります.

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今日は近隣の稲荷神社の参道脇にあるコブシやツバキの花を楽しみました.ソメイヨシノも多く植えられているのですが,蕾は膨らんでいるもののまだ一週間程度は先の開花になりそうです.

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2021/03/13

今シーズンも越冬しちゃった

気候の温暖化は確実に進んでいるようで,特に今年の1月後半からの気温は暖冬そのものと言ってよいでしょう.桜の開花が過去30年間の平均よりも2週間早まっているので,その傾向は顕著です.もっとも,このまま温暖化が進めば過去30年間の平均値もどんどん変化していくので,やがては今言うところの暖冬が将来の平年並みになります.これがいわゆる茹でガエルというもので,変化を見る基準を直近の過去の平均だけに置くのではなく,絶対的な基準からの変化も見ていく必要があるでしょう.

長い前置きになりましたが,散歩コースの途中に珍しい鳥がいます.ヒクイナという湿地に住む鳥で,夏鳥として飛来し,冬は西日本の暖地以南で過ごすとされていた鳥なのですが,現在では関東地方でも越冬の報告が相次いでおり,越冬地が北上しているのではないかと言われています.温暖化の影響なのか?観察眼が増えたからなのか?

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私の散歩コースでは2か所で越冬していることを確認しており,うち1か所では昨シーズンに引き続き2冬目,もう1か所は過去の実績は不明ながらも少なくとも2羽が越冬中です.

ぽっちゃりした体形でひょこひょこ歩いては,土をほじっては何かを食べています.頭からお腹にかけての赤茶色と,目の虹彩が赤く趾(あしゆび)が長く大きいのが特徴的です.普段はヨシの茂みの中にいるので,なかなか見ることはできないのですが,運が良ければ採餌する姿を見ることができます.

かつては「水鶏(くひな)」と呼ばれ,源氏物語,更級日記,徒然草にもその特徴的な鳴き声が登場する鳥で,古くから日本で親しまれてきた鳥です.我が家では夏の夜によく田んぼのほうから「くひな叩く」と言われた鳴き声が聞こえます.

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2021/03/12

まもなくお別れ

今日は2011年3月12日から10年目.前日3月11日に出張先で被災し鉄道が不通となったために,避難所となった小学校の体育館で余震におびえながら暗く寒い一夜を過ごし,翌3月12日は氷点下の冷え込みの中,早朝に避難所を発ち,50 km 先の自宅へと仲間とともに歩き始めたのでした.

途中さまざまな被害の様子を目の当たりにしながら歩き続けたのですが,29 km 地点でひざの痛みが限界まで達したためにやむなく脱落.家人に車で迎えに来てもらい,その日の夕方ようやく我が家にたどり着いてほっとしたことが昨日のことのように思い出されます.

そんなことを頭の片隅に置きながら今日も散歩.毎日気にしながら探している鳥が見つかったのでそちらばかり見ていたら,ヒッヒッと特徴的な声がすぐ近くから聞こえます.視線をずらすと,すぐ近くの杭の上にジョウビタキの♀がとまっていました.昨シーズンも同じ場所に居着いていた個体だと思われます.

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冬鳥ともまもなくお別れです.来シーズンもこのジョウビタキは同じ場所にやって来るでしょうか?ぜひ元気で繁殖期を過ごし,この地に冬越しにやってきてほしいと思います.

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2021/03/10

タシギだって羽づくろい

昨日の散歩での一コマ.まだ当地に逗留しているタシギの群れの中の一羽が羽づくろいをしていました.ふだんタシギは一心不乱に泥の中に嘴(くちばし)を突っ込んで食べ物を探している姿しか見ないのですが,きょうは珍しく羽づくろいをしていました.

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嘴が長いので胸元の羽毛を繕うのは不可能.首から少し離れた場所の羽毛を繕っていました.鳥にとって羽毛のお手入れは非常に重要で,撥水性を保つとともにダニなどの外部寄生虫を取り除く必要もあり,彼らの行動時間のうちのかなりの割合を占めています.かつては人間もノミシラミを取り除くのに毎日時間を取っていたのではないでしょうか?

タシギはいつ渡去するのかな?シベリアで元気に生きていけるのかな?名残り惜しいな.

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2021/03/09

モズのペア

春が進み始めましたが,生き物の世界では繁殖の時期が近づいたということでもあります.鳥たちの種類によっては繁殖羽という美しく派手な羽毛に生え変わったり,嘴(くちばし)や足の色が赤くなって目立つようになったり,行動も異性にアピールするような「見て見て!」というものが増えたり,忙しい時期になってきました.

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我が家の周辺にはたくさんのモズがいて,それぞれ縄張りを持って暮らしているのですが,このところつがいの形成が進んできたように思われます.今日の散歩の途中では上の写真のような光景が見られ,これはきっと営巣・抱卵まで進むだろうと思われるペアです.

もちろんすべてのペアの繁殖が順調に進むとは限らず,様々な悲劇に襲われることも稀ではありません.しかし彼らはたとえ悲劇に遭遇しても2回目の繁殖を試みることは普通ですから,何とか試練をくぐり抜けて成功してもらいたいと思います.もちろんモズばかりが異常に増えても困るのですが.

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2021/03/07

コブシがほころび始めた

今日は昨日と比べて最高気温が10度も下がり,日差しも少なくて冷たい北東気流が吹く真冬に逆戻り.しかしいつもの散歩コースでは,昨日のトサミズキに続いてコブシがほころび始めていました.いよいよ春の到来です.コブシの花期はそれほど長くないので,これからはよく注意して最盛期を見極める必要があります.

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調整池では,除草されたヨシの切り株から新しい葉が昇ってきました.やはり今年は春が早いようです.

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2021/03/06

トサミズキほころぶ

ここ数日は春本番を思わせる暖かい日が続いています.年末から1月前半は平年並みに寒かったのですが,その後の気温は明らかに暖冬を思わせるものでした.とうとう暖冬が当たり前のものになってきて気が重いです.生物相もそれに合わせて変化していくことでしょう.どうなることやら.

我が家の庭ではフキノトウはもう完全に薹(とう)が立ってしまった状態のところへ来て,3日ほど前からトサミズキがほころび始めました.

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まだ花穂は短い状態ですが,これからどんどんと長く垂れさがっていくことでしょう.これは我が家の春告げ花の代表格です.

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2021/03/01

トラツグミの嘴は再生するか?

数日前の散歩のときに公園で見かけたトラツグミ.今シーズンは例年に比べてトラツグミの目撃例が多いようです.この日は比較的近くで写真を撮ることができたのですが,お腹の三日月模様が大変美しくて私は好きです.満開のホトケノザの中に立つトラツグミは絵になります.しかし,撮った写真をよく見ると気になることが・・・

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上嘴が変です.壊死しているのではないか?根元に切れ込みがあるので,間もなく上嘴が取れてしまうのではないでしょうか?そうなった場合,このトラツグミは生きていけるのでしょうか?落ち葉の下をまさぐってはミミズや昆虫の幼虫のようなものを取り出して食べる食性なので,地面をつついたりミミズを挟んで捕まえたりできなくなるのではないか?

ケラチン質の嘴(くちばし)は再生するようなのですが,それは通常の摩耗に対して再生するのだろうと思います.私たちの爪と同じです.しかしこのように根元から大きく脱落しても再生してくるのでしょうか?

飼い鳥の場合には,嘴が脱落した鳥を強制給餌などで救うことはできるようです.例えばこの記事.野生の場合は?

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