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2021年8月

2021/08/30

鳥影の自動計数(続き)

昨日ポストした記事の自己コメントに書きましたが,どうも昨日の方法では誤差が大きすぎる,もっと良い処理手続きはないものかと試行錯誤を楽しんでいます.

まず,テスト画像として百羽程度の鳥影を含む小さな領域を切り出しました.そして Photoshop のカウントツールを使って,鳥影の一つ一つに手動で番号をつけていきます.このとき 2 羽のシルエットが重なっていても,人間はそれを 2 羽と認識できるので,異なる番号を振っておきます.結果,合計 87 羽が写っていることがわかりました.

次からがいろいろな試行錯誤です.正解はわかっているので誤差がすぐに分かるところがミソです.

まず鳥影は黒いので,Photoshop のレベル補正とトーンカーブを使って,できるだけ鳥影と背景のコントラストが明確になるように調整します.

次に,自動選択ツールで鳥影を選択します.このときの許容値は試行錯誤で調整します.前処理でコントラストがうまく調整できていれば,許容値を小さくすることで背景ノイズの影響を受けにくくできる可能性が高くなります.またたくさんの鳥影を一度に自動選択したいので,隣接ピクセルのオプションは外します.一方,アンチエイリアスはかけておきます.

そうしてできた選択範囲を目視でチェックすると,この画像の場合は, 2 羽が重なっているシルエットが一つの選択範囲になっている箇所が一つ.逆に,1 羽のシルエットが 2 つに分裂して 2 個の選択範囲が作られている箇所が一つあることがわかりました.これらは互いに逆方向の誤差となります.

Bird_counting_20210830_1

この状態で Photoshop にカウントさせると,上記の誤差がちょうど相殺して 87 羽という数が得られたので,まずまず合格です.

テスト画像でうまくいったので,もっと大きな画像で試行中です.昨日の記事で 2,485 羽,その後のコメントで 1,411 羽と報告した画像は,現在のところ 1,530 羽という値が得られています.ただし,選択範囲を子細にチェックすると,上に述べたように 2 羽のシルエットを 1 羽と数えているものが相当数あるので,実際にはこれの 10% 増しくらいが妥当ではないかと思います.

ノイズなどの影響は最小限に抑えられたので,重なり合うシルエットによる過小評価分をどう補正するかという問題になったと思います.しかしこれは画像ごとに異なるので,なかなか一筋縄にはいかないでしょう.

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2021/08/29

ムクドリの数を自動的に数える

昨日の記事でムクドリのねぐら入りの写真を紹介しましたが,一体この写真には何羽のムクドリが写っているのでしょう?生物の数を数えるのは野外調査の重要な一分野ですが,この程度の大きさの群れだと,カウンターを片手に数えていくのは現実的ではありません.

ベテランの調査員だと鳥影を見た瞬間にこの範囲で百羽だと瞬時にわかるそうです.そして群れ全体を百羽のブロックに分けて考え,そのブロックがいくつあるのかで全体の数を推測しているそうです.それで何千羽,何万羽と推測できるそうですから大したものです.

そのようなスキルがない私にも,写真があれば何とかなるのではないかと考えました.しかしパソコンの画面で写真を拡大して一羽ずつ数え始めてみたものの,たちどころに断念.100 羽程度だったらなんとかなるのですが,1,000 羽を超えるような数を数えるのは無理です.

さらに考えて,ひょっとして画像計測ツールを使えばよいのではないか?と思いつきました.Adobe Photoshop には選択範囲の個数や面積を計測するツールがあるのです.これを使えばよいのではないか?顕微鏡写真の画像処理ではよく使われる手法です.

やってみると,選択範囲の作り方が一筋縄ではいきません.鳥影は黒いので黒い部分を自動選択してみたのですが,パラメータの調整が難しく,背景のノイズも選択されてしまいます.試行錯誤するうちにたどり着いたのは,まず明るい背景を選択すること.この場合もパラメータを細かく調整する必要があります.そして選択範囲を反転させると「ほぼ」鳥影だけが選択できます.「ほぼ」と書いたのは,やはり雲の一部や背景の暗いノイズも選択されることがあるので,そういう部分は手で消していきます.

Bird_counting_20210828

次に画面全体をくまなくチェックします.上の画像で白い破線で囲まれているのが一つ一つの選択範囲です.2 羽の鳥影が重なって一つの選択範囲として選ばれる場合があるのですが,これは全体から見ると数が少ないので無視することにします.1 羽の鳥影が 2 つ以上の選択範囲に分割されることはほとんどないように,最初に戻ってパラメータの調整をやり直します.これを繰り返して選択範囲が満足できるようになったら,ついに計測です.これは簡単で解析のメニューからカウントを選ぶだけです.

こうして昨日アップした 2 枚目に写っているムクドリの数を数えてみると,2,485 羽でした.私が感覚的に想像していた数よりもずっと多い.しかも上に書いたようにこれは正確な数の下限値で,実際にはもう数パーセントは多いはずです.

すると,昨日ねぐら入りを果たしたムクドリの総数は 1 万羽を超えていた可能性があります.ふーむ,なかなか面白いですね.

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2021/08/28

ムクドリのねぐら入り

このところ暑くて出歩いていないので,ブログの記事も滞りがちです.特にここ 3 日ほどは湿度が高くて不快なことこの上なく閉口していますが,今日の夕方は家人のリクエストで再びツバメのねぐら入りを見に出かけました.

前日の情報では,万のオーダーのツバメがねぐら入りして壮観だったそうなのですが,今日のツバメの数はほぼゼロ.一体どうしたことでしょう?南帰行の途中の大きな群れがたまたま昨日立ち寄っただけだったのかもしれません.

万を超える大群を当てにしていたので肩透かしを食らった気分ですが,その代わり,数千羽のムクドリのねぐら入りを見ることはできました.こちらはツバメよりも体格が大きいので,群れになるとそれなりに迫力があります.

Summeraroundhome_aug2021_0055m

夕焼雲を背景に渦を巻きながら大群が飛び回り,タイミングを見計らってヨシ原に急降下していくさまはなかなか見モノです.

Summeraroundhome_aug2021_0056m

ムクドリはしばしば駅前の街路樹にねぐらを作り,うるさい鳴き声と大量の糞で迷惑がられているのですが,こういう自然のヨシ原をねぐらにしている群れもあるのです.

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2021/08/21

ドローンで農薬散布

昨夜になって強い南風がようやくおさまり,夜半には北東からの微風に変わったのですが,朝には南からの微風に変化.太平洋高気圧が少し後退しているようです.

風が弱くなって好適な条件が得られたのか,出穂した稲への農薬散布が我が家の目の前で始まりました.ここ数年は農業用ドローンが使われる場面が増えてきたことは,先月この記事に書いた通りです.

Summeraroundhome_aug2021_0027m

今日飛んでいたのは,DJI 社の Agras MG-1S Advanced とおぼしき機体で,農薬散布用にアレンジされたマルチコプター.ウリは,機体からボコッと飛び出している円筒形の地形検知レーダーと障害物回避レーダーで,電線などに接触するリスクが低減されています.

ローター数は 8 個ですが,30 m 程離れたところから聞く限りは大した騒音ではありません.昔の有人ヘリコプターに比べればはるかに平和です.課題があるとすればペイロードと連続滞空時間.この機体の農薬ペイロードは 10 kg らしいのですが,今日見ていると 1 ha 弱程度の田んぼに散布するのに,2 回程度中断して農薬を補充またはバッテリーを交換していたようです.しかし一枚が小さな日本の圃場にはこのくらいがちょうどよいのかもしれません.

欧米の巨大な圃場では農業用ロボットの開発が盛んで,肥料や水分を作物の根元にピンポイントで射出するようなロボット,自動走行の除草ロボットなどが開発されています.日本の家族経営の零細な農業がこれからも持続していくためには,身の丈に合った安価な自動化・効率化が求められていると感じます.技能実習生という名の出稼ぎ労働者は,日本の低賃金に愛想をつかしていずれ来てくれなくなるので.

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2021/08/16

雨の合間に散歩

8月も,はや後半に入りました.ところが日本列島には秋雨前線が早々と居座り,各地に大雨を降らせています.こんなに早く秋雨前線が発達するのは,太平洋高気圧が弱く,かつオホーツク海高気圧が強まっているからでしょう.さらに東シナ海から暖湿流が流れ込んで,莫大な量の水分を前線に補給し続けているからです.

オホーツク海高気圧が強まると,当地では決まって冷たく湿った北東気流が入るのですが,ここ数日はまさにそのようなお天気.茨城沖の海上では霧が発生していると思われます.雨が降ったりやんだりのお天気なので,なかなか出歩くことができない中,今日はお昼前後に雨が上がったので久しぶりに近所を散歩しました.

Summeraroundhome_aug2021_0020m

田植えが早かった田んぼでは,すでに稲穂が頭を垂れています.今月下旬か来月初めには稲刈りをするのだろうと思います.稲を狙ってスズメの群れが田んぼに入っているのが,農家にとっては悩みのタネ.鳥追いという行事が生まれたくらい,昔からの困りごとだったのでしょう.

Summeraroundhome_aug2021_0024m

一方,大きくなったクリのイガも見つけました.まだ中身は熟していないと思いますが,どうも今年は春から季節の移り方がだいぶ早いように思います.

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2021/08/11

Covid-19ワクチン接種2回目

昨日,Covid-19 ワクチン 2 回目の接種を受けてきました.ワクチンは前回の接種時と同じ Pfizer-BioNTech 製のいわゆる m-RNA ワクチンです.

Covid19__20210810

今回は注射針の入った箇所が悪かったのか,注射時も自宅に戻ってからも注射そのものの痛みが強く,あまり後味がよくありません.午前中に接種したのですが,午後遅くなってから前回と同じく筋肉痛がしてきました.また夜遅くなって首の周りにだるい感じがしてきました.就寝後,未明に目が覚めると発熱しているのがわかり,熱を測ったら 37.2 度でした.体温は今朝になってさらに上昇し 37.8 度になっていましたので,アセトアミノフェンを飲みました.まあ午後には少し和らぐと期待しましょう.

これで感染リスクは大幅に減るはずなのですが,デルタ株やラムダ株に対しての有効性はやや落ちるそうなので,感染しても文句は言えません.ただし感染した場合の重症化リスクはそれなりに小さいはずです.有効性を高めるために 3 回目の接種が検討されているようですが,どうなんでしょうね?再び千日回峰行のように連日予約サイトにアクセスしなければならないようでは,だいぶやる気が削がれます.3 回分の接種済み証が揃ったら満願成就で,それを市役所に持って行くと豪華景品がもらえる,とでも言うのなら話は別なのですが.

むしろ,晩秋にインフルエンザ肺炎球菌のワクチンを打ったほうが良いのでは?とも思いますが,これは単なる素人の思い付きです.

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2021/08/10

目覚めたら眼前に巨大な虹

台風くずれの温帯低気圧が日本海に入って発達したため,関東から東海にかけてはお約束の強風.愛知県の豊川では突風で建物の外壁が損壊したようです.お稲荷さんは大丈夫だったのかな?

当地でも昨日は朝から夜通しで強風が吹き荒れ,特に南側斜面の縁に立つ我が家では,常時風速 10 数 m の風が吹きすさぶものですから,うるさくてよく眠れませんでした.

そう思いながら朝起きてカーテンを開けてみると,なんと目の前に明るく巨大なが輝いているではありませんか.これで一気に眠気が吹き飛びました.

Summeraroundhome_aug2021_0015m

虹に何色あるのかは,民族,言語,文化,時代によって異なります.連続して分布しているものをいくつのカテゴリーに分けるかという,クラスタリングの問題に帰着できるので,そもそも唯一絶対の正解はないのです.日本ではかつては 5 色だったようです.中には 2 色という文化もあるそうです.日本では現在は 6 色と数えるのが標準らしく,高校の物理の教科書にはそう書いてあるそうです.

朝方に虹が見られることは珍しく,今日は何かいいことがあるのではないか?と思いましたが,よく考えてみたら今日は Covid-19 ワクチンの 2 回目の接種日でした.1 回目の接種のときの記事はこちら.7月中に 65 歳以上の接種を完了させるって,誰か言っていましたっけ?ろくに予約も取れない体制を作っておいて,よくそんなウソを言えるものです.

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2021/08/07

積乱雲が作った反薄明光線

昨日の夕方もツバメのねぐら入りを見に行ったのですが,観察する場所が良くなかったのか,ツバメの群れが遠くにしか,しかも薄暮の中の順光でしか見えず,ちょっと残念な思いをしました.

Summeraroundhome_aug2021_0008m

ツバメが集まってくる間に見えたのが夕陽に覆いかぶさるように発達した積乱雲.そして東の空に伸びる反薄明光線

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夕陽周辺の雲の凸凹が少ないので光条の数は少なかったのですが,今の時期は見やすい条件がそろっているので,さほど珍しいものではありません.だいぶ前に撮影した典型的な写真はこちら

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2021/08/06

日本のスポーツ報道の異常

オリンピックもそろそろ終わり.どのチャネルも連日オリンピック報道で忙しそうなのですが,もともとスポーツ観戦に興味のない私は,疎外感を味わいながら,録り溜めたドキュメンタリー番組などを観ております.

ただメディアがちょっと異常ではないかと思ったのは,どのチャネルでも日本人選手が出ていない競技は無視されていること.出場していても入賞の見込みがない競技は中継はおろか報道すらされていないことです.例えば,陸上競技のほとんどのフィールド競技,カヌー,自転車ロードレース,馬術,ホッケー,近代五種,ボート,射撃,水球,テコンドー,などなど.

1964 年の東京オリンピックの際には,国民の啓蒙の意味合いもあったのでしょうが,もう少しまんべんなく各競技が中継,報道されていたと思います.それに比べると今回のメディアは非常に偏った扱いをしていると感じます.

一方,オリンピックよりも格上の大会があって,毎シーズン超一流選手どうしのプレイを観戦できるサッカー,ラグビー,テニス,野球,ゴルフなどを,日本人選手が出ているという理由で長時間中継するのは退屈で時間と電波の無駄.そもそも超一流選手がほとんど出場していないので,競技に華がありません.

私はセイリングのレースが中継されることに興味があったのですが,ちらっとニュースに出た程度でした.有料のスポーツチャネルでは中継されていたのでしょうか?ヨットレースの中継は技術的に難しいのですが,アメリカズカップの中継を見ると,血沸き肉躍る格闘技の趣があります.今回の大会ではセイリングは 10 種目もあるので,そのすべてを中継することは期待しませんが,ウィンドサーフィンくらいは中継してもよかったのでは?

日本人選手不在のプレイを無視するこの傾向が日本のメディアで始まったのは,松井秀喜ヤンキーズに入団したころに遡ります.メディアが視聴率稼ぎで易きに流れたのです.私の知人が「日本のスポーツ報道のスタイルが変わってしまった」と嘆いていたことを思い出します.野茂英雄の時代には,野茂自身の活躍だけではなく,チーム全体,あるいはリーグ全体の報道が行われていました.それを通じてアメリカのプロ野球全体を知る良い機会だったのです.

この傾向がさらにひどくなったのは大谷翔平の活躍が目覚ましくなったここ 1 年ほど.彼の一挙手一投足を詳細に報じる割には,チームメイトや対戦相手のプレイなどはほぼ無視されています.そもそも現在では日本人選手が出ていない MLB の試合が中継されることはありません.昔はそうでもなかったし,今でも有料のスポーツチャネルを契約すれば別なのでしょうが.

スポーツ観戦の楽しみは,自国の選手だけに興味があって観るものではないはずです.世界の超一流クラスの選手たちのプレイを観ることは,日本人選手がいるいないに関係なく,興奮させられ,感嘆させられ,味わい深く,意味あるものです.もう少し幅のあるスポーツ報道をしてもらいたいものだと思います.

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2021/08/05

ツバメのねぐら入りとかなとこ雲

今週は家人のリクエストで連日のようにツバメのねぐら入りを見に出かけています.先週末の夕方の散歩でツバメの集団を見つけ,それが飛んでいく先を想像して考えた家人の推理がうまく当たり,一発でねぐらの位置を突き止めることができました.ただしねぐらは非常に広い範囲のヨシ原に分散しているので,密度という点ではやや低め.それでも薄暮の中で夕焼雲をバックに数千羽のツバメが渦を巻いて降下していくさまは圧巻です.

以前は毎年のように見に行っていた霞ヶ浦のねぐらが3年ほど前から使われなくなったので,久しぶりにねぐら入りを楽しむことができました.

Summeraroundhome_aug2021_0001m

昨日はちょうど栃木県方面に巨大なかなとこ雲が見られました.周辺には家来を引き連れているかのように積乱雲がちらほら.かなとこ雲は対流圏界面にまで発達した積乱雲成層圏に突入できずに水平方向に流されてできるものなので,雲頂部の高さは優に 10,000 m を超えているはずです.雲の下では一時激しい雷雨が降ったことでしょう.

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