ヒクイナの声を分析してみる
昨日ポストしたヒクイナの声を標準的な方法で分析してみました.まずは波形です.下にステレオ録音した左右チャネルの波形の一部を示します.約 0.5 秒から 1.0 秒程度の間隔でスパイクのようなものが見えているのがヒクイナの声です.声の持続時間は非常に短いこと,また発声間隔はけっこういい加減でばらついていることがわかります.
耳で聴くと非常に特徴的な声なので,どういう周波数特性を持っているのか,同じ時間軸上でスペクトルを見たものが下の図です.オレンジ色の細い縦の線で示されているのがヒクイナの鳴き声で,周波数帯としては 0.8 kHz あたりから立ち上がって 1.2 kHz 辺りに強いピークがあり,それから弱いながらも 3kHz 辺りまで伸びているのがわかります.
聴感上は狭帯域の澄んだ声かと想像していたのですが,結構広帯域でした.しかし時間軸を引き延ばして波形を詳細に調べると,個々の声は純音とその高調波から成り,その純音の周波数が短い時間の間にシフトしていることがわかりました.これで聴感との整合性が取れたと思います.
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