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2022年1月

2022/01/31

シルエットだけど再びノスリ

寒かった1月も今日で終わり.しかし明日からも寒い日々が続くとの予想.昨年が極端な暖冬だっただけに,今年の冬はなかなか辛いです.でも雪国の人たちに比べればなんと恵まれていることか.今日は強風が吹きすさんではいますが,日射量はたっぷり.

追い風と向かい風で「行きはよいよい,帰りは恐い」状態の中,散歩に出かけましたが,風が強すぎて野鳥の動きはまばら.しかし終盤になってタカが出現.昨日に引き続いてノスリです.強風の向い風の中,住宅地の上空で対地速度ゼロ状態を続けていました.何か獲物は見つかったのかな?

Winteraroundhome_jan2022_0572m

残念ながらシルエットの写真しか撮れませんでしたが,尾羽のひねりや初列風切羽のフィンガー部分を使って微妙な姿勢制御をしていることがよくわかりました.

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2022/01/30

ノスリが来て緊張が走る

今日は朝はまともに冷え込んだところへ日中は曇り空で日差しが無く,冷え冷えとした一日になりました.それでも散歩に出かけてみたのですが,全般に鳥の数は少なめ.

調整池や隣接のヨシ原でタシギやカモを見ていると突然大きな猛禽.ノスリです.かなり白っぽく見える個体です.ちょうど調整池を見下ろす高い木の幹にとまりました.

Winteraroundhome_jan2022_0556m

こうなると数十羽のカモたちには一斉に緊張が走ります.みな押し黙って静かに水面に浮かんでいるだけ.いつものように泳ぎまわったり餌を獲ったりする行動がありません.刈り取り後のヨシ原にいた数羽のタシギは,全く身動きせずに固まってしまいました.防御の姿勢です.

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家人と私がノスリを見ていると向こうも私たちの視線が気になるらしく,ときどき池のほうを見るものの主に私たちに視線を向けています.この緊張がしばらく続いたのですが,やがてノスリは狩りをあきらめたらしく遠くへ飛んで行ってしまいました.池の緊張が解けてカモたちが動き出したのは言うまでもありません.ノスリの狩りを邪魔しちゃったかな?

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2022/01/28

伸び上がったり屈んだり

今日は朝方こそ雲が多くて日差しが届く時間が遅れましたが,それからはたっぷりとした日射とほぼ無風という条件に恵まれ,暖かく散歩をすることができました.

しかし調整池の鳥の数は少なく,カモはどこかへ出払ってしまった様子.鳥の鳴き声も少なくどことなくひっそりしています.どこかから猛禽が見下ろしていて,他の鳥たちは緊張して息を潜めているのではないかとも思ったのですが,いつまで待っても猛禽が出てくるわけでもありませんでした.

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そんな中,今やすっかり珍しくなくなった越冬ヒクイナが調整池の水路で食べ物を探していました.ときどき伸び上がって警戒するのですが,それ以外は屈んだ姿勢で食べ物探しに余念がありません.歩くたびに尾羽を垂直に立てては降ろすという動作を繰り返すのが特徴的です.

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2022/01/27

Emberiza personata だよ

今月のこの記事この記事アオジの学名の変更とそれに伴う和名の取り扱いについてポストしましたが,今日の散歩ではその改訂なった Emberiza personata を間近で見ることができました.

Winteraroundhome_jan2022_0493m

今回の改訂では Emberiza personataモノタイプ(単型)とされたので亜種も基亜種もありません.ひょっとして西日本では Emberiza spodocephala (シベリアアオジ)の基亜種である E. s. spodocephala (亜種シベリアアオジ)が見られるかもしれません.

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2022/01/23

タシギ

昨シーズンに引き続いて今シーズンもやって来た 6 羽ほどのタシギの群れ.もうすっかり居着いており,昨年と同じような場所で忙しく採餌しています.

双眼鏡で見るとそれなりの大きさに見えるのですが,かなり近くに寄れるときに肉眼で見てみると,とても小さいことに驚きます.こんな体でよくシベリアあたりから飛んでくるものだと感心します.

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泥の中に長い嘴(くちばし)を突っ込んでは餌を探り,無いとわかるとすぐに引き抜いて次の地点に突っ込むということを繰り返しながら,ときどき獲物にありついているようです.この嘴は固い棒のようにも見えますが,実は柔軟性があり触覚を感じることもできるようで,それで泥の中の生き物を敏感に感じ取れるのだと思います.

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寒い日は水たまりにも氷が張っているので採餌はしにくいのではないかと思うのですが,こちらの心配をよそに忙しそうに餌を探す姿は健気なものです.

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2022/01/21

IOC List v12.1 released

IOC World Bird List v12.1 が 2022 年 1 月 20 日にリリースされました.これは 2022 年 1 回目のリリースです.前回 v11.2 のリリースが 2021 年 7 月 20 日だったので,ちょうど 6 か月の更新間隔,新たな編集長 Pamela Rasmussen に代わってから 4 回目のリリースということになります.

今回収録されたのはが 44 ,が 253,が 2,376 ,が 11,088 (うち絶滅種が 160 ),亜種が 19,883 です.

今回の改訂は前回 v11.2 と比べると大変静かでおとなしい内容になっています.例によって日本のバーダー向けに重要と思われる変更点を書いておきますが,今回は 2 点のみです.

  1. 日本で見られるアオジは従来は Emberiza spodocephala (Black-faced Bunting) の亜種 E. s. personata 亜種アオジ とされてきましたが,これが種に昇格し E. personata (Masked Bunting) となりました.これに伴い,E. personata の和名をアオジと再定義し,亜種アオジを抹消しました.また E. s. personata が出て行った残りの E. spodocephala の和名は,その基亜種 E. s. spodocephala 亜種シベリアアオジがそのまま残されているため,シベリアアオジとしました.
  2. 絶滅したとされ,長らく標本の真正性が疑われていた Todiramphus cinnamominus miyakoensis 亜種ミヤコショウビン (Kuroda, Nagamichi, 1919) が抹消されました.これについては Wikipedia のこの記事が参考になります.

今回は英名の変更が多かったのですが,日本のバーダーにとっては影響はわずかでしょう.一方,種小名のラテン語の性による語尾変化の訂正はごくわずかでした.


IOC 本家の Master List(学名と英名を収録した Excel ファイル)を編集して,Refsort/Ruby 用の辞書ファイル(拡張子が .ref のテキストファイル)を作りましたので,Microsoft One Drive 上に設けた “IOC List Archive„ にアップロードしました.

エンコーディングは UTF-8US-ASCII の2種類です.正版は UTF-8 版で US-ASCII 版は簡易版ですが,詳細についてはユーザーズガイドをご覧ください.


このオリジナル版の辞書ファイルと併せて,全ての掲載種に和名をつけた辞書ファイル 2 種と,IOC Master List の和名追加版(Excel ファイル)も同時にリリースしました.和名追加辞書についても,UTF-8 でエンコードしてあるものが正版ですが,Windows などでの使い勝手を考慮して Windows-31J でエンコードしたものも同時にアップしてあります.詳細についてはユーザーズガイドをご覧ください.

単に種名を調べるためだけであれば,和名追加版の Master List(Excel ファイル)が最も便利です.ただし長大なワークシートなので,目的の名前をスクロールして探すのは非効率です.検索メニューからジャンプするのが良いでしょう.


これらのファイルは前述のとおり,Microsoft One Drive 上に設けた IOC List 専用のフォルダからダウンロードできます.それには,このブログ右側のコラムの最上段の Archive の中の IOC List Archive をクリックしてください.そうすると One Drive のフォルダに入ることができますので,あとは適当に選んでダウンロードしてください.


I am pleased to announce that I have posted reference files for Refsort/Ruby compiled directly from the latest IOC World Bird List v12.1. It contains 44 Orders, 253 Families, 2376 Genera, 11,088 species including 160 extinct ones, and 19,883 subspecies, respectively. Please try it out, and enjoy its capability and speed.

Note that the reference file "ioclist_v121u.ref" is encoded in UTF-8 in order to retain all European accents and umlauts with complete fidelity as they are in the IOC Master List. Therefore, your input file should be encoded in UTF-8 as well, and should contain a magic comment on the top of the file such as;

#!E -*- coding: UTF-8 -*-

For those who want to use Refsort/Ruby in universal ASCII environments, I have posted another reference file "ioclist_v121a.ref" encoded in pure US-ASCII. Note that characters with accents and umlauts have been simplified to their nearest neighbors. So please be careful in particular when you refer to authorities of species.

I have also posted two different reference files "ioclist_v121ju.ref" and "ioclist_v121jw.ref" (encoded in UTF-8 and Windows-31J, respectively) which include Japanese names for all species. If you want to know Japanese names, please refer to those files.

In order to sort a list properly using these reference files, you need to align the encoding of the input file to that of the reference file, and you should add a magic comment specifying the encoding in the first line of these files, such as UTF-8, US-ASCII or Windows-31J. You can skip this process if your iput file is encoded in the default encoding of your platform, e.g., US-ASCII or Windows-31J for Windows, UTF-8 for macOS or Linux.

A master list in Excel format containing a column of Japanese names has been posted as well. This would be most convenient for quick reference.

You can download an appropriate file from my area of Microsoft One Drive by clicking "IOC List Archive". Enjoy, and bon appétit.

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2022/01/20

今日は大寒

今日は大寒だそうです.二十四節気はなかなかうまくできていて,季節の移ろいを的確な指標で教えてくれる,先人の知恵の蓄積の賜物です.次は 2 月 4 日の立春です.

確かに年末からひと月ほどは幾度となく強い寒波が日本列島を覆い,日差しに恵まれた関東でも,ほとんどの日で最高気温が 10 度に達していません.朝の最低気温は当地ではマイナス 4 度程度.我が家の給湯器そのものは凍結防止装置が付いているので凍りませんが,昨年マイナス 8 度まで下がった時には,給湯器から屋内に行く配管の途中が凍ってしまいました.一般住宅の配管保温はちゃちなものです.

さて,散歩コースの調整池は正午になっても水面の半分くらいに氷が残っています.まあこれは池が浅いということもあります.水鳥たちは凍っていない別の調整池に移動して寝ていることが多いのですが,なぜかオオバンだけは狭い開水面でプカプカしています.浅くて底層の水草を食べやすいからかな?

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今日はヒクイナヨシの繁みから外へ出て何か食べ物をついばんでいました.もう何年も立派に越冬しています.またヨシ原にはメジロの小さな群れが常駐しており,茎の髄か茎の周囲かわかりませんが,何かを探して食べています.もう秋の実りはほとんど食べ尽くしたでしょうから,これからしばらくは最も厳しい季節になります.

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2022/01/16

Emberiza spodocephala の和名?

年に 2 回の改訂を行っている世界鳥類目録 IOC World Bird List の 2022 年第 1 回目のドラフトが公開されましたので,早速内容を精査しているのですが,和名の扱いで困ったことが起きています.

Emberiza_spodocephala

by Takashi Yanagisawa with Pixabay

アオジです.今日も散歩の途中で見てきたばかりです.従来は Emberiza spodocephala (Black-faced Bunting) が種としてのアオジ,亜種 E. s. personata が日本で見られるアオジでした.ところが IOC は今回の改訂 v12.1 で,この亜種を種として独立させ, E. pesonata (Masked Bunting) としたのです.

ということは,少なくとも日本においては E. personata を種としてのアオジにしたいのですが,そうするとこの personata が出て行った残りの E. spodocephala の和名をどうするのかが問題です.アマサギの場合同様,これまでにも同様の事例が多数出てきていて,そのたびに頭を悩ませている構図の一つです.

E. spodocephala の和名を暫定的にタイリクアオジにしようと思いますが,いかがでしょうか?

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2022/01/15

トンガの海底火山が大規模噴火

すでにニュースで報道されていますが,トンガの海底火山 Hunga Tonga が大規模な爆発を起こしました.下は気象衛星ひまわり 8 号の日本時間 14 時 20 分の画像です.この前後の画像を連続して見ると,衝撃波のようなものが広がっているのも見えます.ひまわり 8 号の高解像度画像はこういうときにも威力を発揮するのですね.おそらく世界各所で空振を観測できたことでしょう.

Eruption_hungatonga

提供:情報通信研究機構 (NICT)

トンガ周辺のプレート構造は,インド・オーストラリアプレート太平洋プレートが東側から潜り込んでいるそうなので,そのプレート境界で火山活動が起きていると思われます.日本の東北地方と似た構造です.

とりあえず日本には津波は来ないようですが,本当に心配すべきは火山灰による気象への影響です.今回の噴煙は成層圏にまで達したという報道があります.すると火山灰は長期間成層圏に滞留し地表への日射を弱めます.現在南半球は真夏ですが,これから冷夏になりはしないか?あるいは火山灰が北半球にも広がって,今年の夏季がいつもと違ったものにになるのではないか?今後の注意深い観測と予測が必要です.

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緊急着陸して滑走路を外れたB2

昨日の記事にコメントとして書きましたが,面白いので改めてスレッドを立てます.Google Earth にはこういうものもばっちり写っているのです.

2021 年 9 月 15 日,訓練飛行中に不具合が生じて緊急着陸した B2 です.火災や乗務員の怪我は無かったとのこと.事故を伝える米軍の広報誌の記事はこちら

B2_off_the_runway

上は私がピンを立てた画像で,この日付と場所の kmz をここに(ダウンロード - b220off20the20runway.kmz)アップしておきます.

緊急着陸時になぜ滑走路を外れたのかは不明です.昨日の記事のコメントには乗務員が射出した可能性を書きましたが,この画像を見る限りは射出はしていない模様.しかし,滑走路のタイヤ跡を見るとわかりますが,途中から滑走路を外れています.滑走路を塞がないように意図してタクシーしたものか?エンジン排気口の周囲が白く見えるのは,やはり予防的に消火剤をかけたからではないでしょうか?

こういうタイミングでちょうど衛星が真上に来ていたというのも実に面白いです.Street View では誰それさんの奥さんがごみを出しているところが写っていた,なんていうのがありましたが.

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2022/01/14

B2ステルス爆撃機が丸見え

今日は野鳥ではなくて軍用機の話.

よくまあこんなものを探し出したと思うのですが,Google Earth の衛星写真に,訓練中かフェリー中かわかりませんが,アメリカ空軍のステルス戦略爆撃機 B2 が写り込んでいるのが発見されました.アメリカの Web サイト MilitaryTimesこの記事をご覧ください.

思わずへー?と思って自分で Google Earth で探してみたのですが,比較的簡単に見つかりました.衛星画像取得日は 2016 年 5 月 6 日です.私がピンを立てた画像を以下に示します.Missouri 州中部の広大な農場地帯の中を横切っています.衛星のカメラは三原色の画像を別々に撮影して合成するので,高速で動く物体はこのようにずれて写るようです.

B2_stealth_bomber

非常に高価な爆撃機で,これまで 21 機しか生産されていません.アメリカ空軍の虎の子中の虎の子です.初飛行は意外と古くて 1989 年.もう 30 年以上前です.形態は特異な全翼機なので,航空ファンなら誰でも知っているでしょうが,実物を見たことがある人は少ないでしょう.無尾翼なのでヨー安定性を取るために,両翼端にドラッグ・ラダーを装備して,巡行時はそれでヨー安定性を得ているそうです.ちょっと不格好だし燃費が悪くなります.しかしステルス性能が必要な時にはドラッグ・ラダーを閉じ,左右のエンジンの推力制御でヨー安定を得ているのだとか.ステルスって大変ですね.

この爆撃機の母港は Missouri 州の Whiteman (KSZL) にあるので,この辺りではよく見られるのかもしれません.初実戦は 1999 年のコソボ紛争.このときは Whiteman から離陸し,途中空中給油を受けながらバルカン半島まで往復 2 泊 3 日の無着陸ミッションを行っています.これを初めて聞いた時には,これぞ現代戦なのだなと思いましたが,ベオグラードの中国大使館を誤爆したこともエピソードの一つ.

Google Earth に UFO が写っていたら面白いのに.

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2022/01/13

ジョウビタキの♀が居着いた

今シーズンは冬鳥の到来がずいぶん遅いと気を揉んでいたのですが,だいぶ顔ぶれがそろってきました.特にジョウビタキは比較的密度が高く,秋にやって来た♀の個体以外に,やや離れたところをうろうろしている♀,さらにまだ居場所が定まっていなさそうな♂の姿を見ることができます.

最初にやって来た♀は,おそらく毎年このあたりを縄張りにしている個体ではないかと推測していますが,この立証は難しい.体のどこかに特徴があれば良いのですが.

Winteraroundhome_jan2022_0243m

散歩コースの調整池には多数の棒杭が立っているので,それが鳥たちの止まり木にうってつけ.今日は私が歩くにつれて,そのジョウビタキの♀が前に後ろに棒杭から棒杭にホップしていました.背景の調整池が暗く映るので,多めに露出補正をかけています.

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2022/01/10

Refsort/Ruby v3.64 released

辞書参照型ソーティング・フィルタ Refsort/Ruby (新しいほうから *1 *2 *3 *4 *5)の改訂版 v3.64 をリリースしました.今回の改訂はタブ区切りテキストを読み込んだ場合の処理に見つかったバグの修正が主で,仕様や機能の変更はありません.

少し詳しく説明します.辞書ファイルがタブで区切られて次のようになっていたとします.

#!R "\t"
<tab>abc<tab>def<tab>ghi<tab>

ここで<tab>はタブコードを表します.これは埋め込みオプションによってタブがフィールド区切り記号に指定されているので,このレコードをフィールドに分割すると

{} {abc} {def} {ghi} {}

とならなければなりません.ところが Refsort v3.63 以前では

{abc} {def} {ghi}

と認識されていました.タブを区切り記号として空白と区別していなかったために生じたものです.これはかなり重大なバグで,表計算のワークシートからコピーしてきたデータを使えば簡単に出くわすはずなのですが,私のこれまでの使用例では発覚しなかったものです.このバグを修正したのが v3.64 です.

一方,これに合わせて Refsort on Excel も改訂しなければならなくなったのですが,こちらは見かけ上の仕様変更があります.これまで先頭のカラムがコメント記号 "#" で始まる場合には,そのレコード全体をコメント行として無視していたのですが,今後はどの "#" で始まるカラムもフィールドと見なし,辞書ファイルとの照合を試みます.これは Excel のワークシートからデータを読み込んだ際に Refsort 内部で例外が発生し処理が止まってしまうことを防ぐためです.もちろん照合には失敗するのでミニコンソールには "Not found ... " とメッセージが出ますが,これは単に無視すればよいだけです.新しい Refsort on Excel v2.41 からはこのように仕様が変更されていますのでご注意ください.

Refsort/Ruby とそれに関するコンテンツのアーカイブを Microsoft One Drive に置いています.画面右側コラムの "Archive" の中の "Refsort/Ruby Archive" をクリックしていただくと,私の OneDrive 上に設けたライブラリが開きますので,そこから過去分も含めてファイルをダウンロードすることができます. Refsort 本体の "refsort.rb" は "refsort_v364.rb" というファイル名でアップロードされていますので,ダウンロード後に適宜 "refsort.rb" に変更するとよいでしょう.改行コードも CR/LF になっていますので,適宜変更してお使いください.

来週くらいには IOC List の改訂版 v12.1 がリリースされるはずなので,その後すみやかにそれに準拠した辞書ファイルやユーザーズガイドをまとめてリリースしたいと思います.ドキュメント類はそれまでお待ちください.

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2022/01/09

ヒクイナが歩いて池を横切る

毎日の散歩コースには,ヒクイナが少なくとも 7 個体います.すべて同時に姿を見たわけではありませんが,同時に聞こえる鳴き声も含めて推定した結果です.彼らは今の季節には暖地に移動して越冬するはずなのですが,ここ数年は当地に通年で見られますので,留鳥化しているというべきでしょう.

しかし彼らは大変用心深く,ふだんはヨシ原の奥深くに隠れていて滅多に姿を現しません.たまにヨシの繁みから出てきて餌をついばんだりしているのですが,上空を猛禽が飛ぶなど何かの拍子で非常に素早くヨシの繁みに走り込んで隠れてしまいます.

Winteraroundhome_jan2022_0228m

ところが雪が積もって餌が取りにくくなったからでしょうか,昨日あたりから繁みを出て開けた場所で餌を探す姿が見られています.今日は特に調整池の浅い部分を歩いて移動する姿が見られました.真昼間にこのような姿が見られるとは大変珍しいことです.

Winteraroundhome_jan2022_0232m

残念ながら,私のカメラのオートフォーカスはヒクイナの移動について行けず,フォーカスが甘く,また手振れ補正も十分には効いておらず,鮮明な写真が撮れませんでした.

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2022/01/08

雪の残る風景

積雪ののち丸々二日間快晴の日が続いたので,日当たりの良い場所の雪はすべて乾いてしまったのですが,日陰にはまだ雪が残っており,それがちょうど山里の春の雪解けのときのような風景を作り出しています.

そういう風景の中,今日は積雪後初めて散歩に出かけたのですが,ようやく冬鳥が増えてきた感じがします.ツグミが一気に増えてきました.調整池には珍しくヨシガモが入り,ジョウビタキの密度が高くなったようです.

Winteraroundhome_jan2022_0135m

調整池の常連のダイサギ異亜種二羽は,残雪をバックに今日も仲良く採食中でした.

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雪が解けたヨシ原では,やって来て間もないタシギが採餌していましたが,その中の一羽が豪快に水浴びをしていました.

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2022/01/07

雪が積もった

降雪の予報は出ていたものの,思いのほか南岸低気圧が発達したようで,あまり降らないはずだった当地でも 8 cm ほどの積雪になりました.

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夕暮れの時刻に家の前を雪かきしたのですが,それからさらに数時間降り続いたため,朝になってみるとかなりの積雪.我が家から見えるモルゲンロートが見事でした.このような雪景色を見るのは久しぶりです.

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午後一番に再び雪かき.南側は強い日射でどんどん雪が解けて乾いていくのですが,家の北側の日陰地帯は全く解けず.どうにか車が出せる程度には整えることができました.

住宅地の中の道路を見てみると,日陰になっている所には雪が残り,車で圧雪されて固くなっています.明日の朝には凍っていることでしょう.滑らないように気をつけなければなりません.

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2022/01/04

やっとタシギが来た

早朝は無風で冷え込んだものの,気温が上がるにつれて西風が強まり,再び寒気が入ってきたのだなとわかります.今夜から明日にかけては気温は低めに推移することでしょう.

強風の中,散歩に出かけました.風が強いと小鳥類が出なくなるので期待薄で歩き始めましたが,案の定,調整池の広い水面には数羽のオオバンとダイサギのみ.いつもは群れているコガモがいません.きっともう一つの小さな調整池に避難したのだろうと思ってさらに歩みを進めます.途中強風の中,カワラヒワの数十羽の群れが飛び回っていたのですが,これはおそらく亜種オオカワラヒワ.大陸から飛んできたものと思われます.

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草刈り後のヨシ原を丹念に探すと,ようやく今シーズン最初のタシギの群れを発見.昨シーズンひと冬をここで過ごした群れと数がほぼ一致しますので,ひょっとすると同じ群れが再びやって来たのかもしれません.しかし昨シーズンに比べると 3 週間ほど飛来する時期が遅れています.

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この群れが居着くかどうかはまだわかりませんが,昨シーズンのように冬中私たちの目を楽しませてくれると期待しつつ見守りたいと思います.

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2022/01/03

3年ぶりの大仏

例年,新年は近隣の神社にお参りした後で,足を延ばして大仏の巨大立像を拝みに行くのですが,一昨年は喪中のため取り止め,昨年はコロナ過で入場できませんでした.今年はパンデミックが収まったので 3 年ぶりでご尊顔を拝んできました.

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私がいつも心を奪われるのは蓮華座の造形です.ブロンズの薄いパネルのテクスチャーが非常にいい感じを出しています.今日は快晴・無風で,非常に良い参詣日和でした.

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2022/01/02

やっと出てきたヒーちゃん

新年二日目.今日は朝から曇天で日射しが無く気温が上がりません.正午を過ぎても日差しに乏しく,散歩に出てみても気温が低いせいで調整池は全面結氷.オオバンだけがわずかな開水面で餌を探していました.

もう一つの小さな調整池に行ってみると,こちらはまったく氷は張っておらず,カルガモコガモマガモが狭い水面でどうにかこうにか午後を過ごしていました.

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と,ここでよくよく探してみると,越冬中のヒクイナが,それも 2 羽,草刈りされたヨシ原に姿を現していました.昨シーズンまでは 1 羽のみ見ることしかできなかったのですが,とうとう 2 羽同時に見ることができました. 2 羽同時の観察はほぼ半年ぶりです.

Winteraroundhome_jan2022_0089m

ヒクイナは当地では広範囲に越冬しているので,もはや夏鳥ではなくて周年生息する留鳥と再定義したほうが良いのではないかと思います.

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2022/01/01

年の初めはカンムリちゃん

今日はまず早朝にお雑煮を作って体を温め,お昼近くになって頂き物の極上の日本酒と値段なりのおせち料理を食べ,それでだいぶ気分が良くなったので,寒風が吹きすさんではいたのですが,酔い覚ましと腹ごなしに今年最初の散歩に出かけました.

しかし心配していた通り風が強すぎて野鳥はほとんど現れず.調整池ではガマの枯れ穂の向こうに常連のダイサギがちらりと見えた程度.

Winteraroundhome_jan2022_0004m

酒の勢いがあったものですから,風に向かってぐいぐいと歩みを進めて近くの川まで足を延ばすと,ここには常連のオオバンカンムリカイツブリが何食わぬ顔で泳いでいました.

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早く冬鳥が来ないかな.

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恭賀新年 2022

Newyeargreeting_2022

明けましておめでとうございます.皆様にとって昨年はどのような一年間だったでしょうか?私も昨年を振り返り,今年の展望について思うところを書いてみたいと思います.

昨年は新型コロナウィルス SARS-CoV-2 によるパンデミック COVID-19 が最初から最後まで継続した年でした.日本政府と国際オリンピック委員会は東京オリンピック興行を無観客で強行しましたが,それによる感染者の急増は起きなかったので,十分な対策によって感染をうまく抑え込んだと言えるでしょう.しかしオリンピック開催の本当の目的であったインバウンド消費の拡大や,日本全体の景気浮揚という思惑は完全に外れ,大きな負債が残ったことは反省材料です.

私自身に関しては,もともと大都市圏外に引きこもっていることもあり,コロナ禍の直接の影響は何も受けていません.病院への通院,日常の買い物,レストランでの食事も今まで通りです.何の不便もありません.一昨年以来規則正しいリズムで日課を継続しており,午前中はおもに学び直しのお勉強.昼食後に 1 時間ほど散歩して,帰ってからは写真のレタッチやブログの記事の更新などを行い,夕方になるとビールを飲みながら録画しておいた映画やドキュメンタリーを観ています.

昨年は引退 4 年目でした.非常勤の仕事はまだ継続していますが,やっていることと言えばたまにリモート会議に出席するくらいで,人と直接会うことはありません.コロナ禍のおかげでどの企業も Zoom や Teams のリモート会議の体制を整えたので,以前のようにアクセスポイントに長時間電話をつなぎっぱなしで会議をする必要はなくなり,これはコロナ禍の効用と言えると思います.

ワクチンに関しては,自治体から通知が来たのが 4 月,ようやく予約が取れて 1 回目の接種をしたのが 7 月中旬2 回目の接種が 8 月上旬でした.自宅から歩いて行ける距離のクリニックで接種できたので,この点は大変楽でした.自治体によれば 3 月上旬には 3 回目の接種券が届くはずなので,同じクリニックで予約を取って接種を受けたいと思います.


日課となった学び直しは,独習というやり方に限界を感じながらも,着実に進展中です.昨年は量子力学の重厚な教科書をヒイヒイ言いながら読了したのですが,具体的な内容が頭に残っていないことに愕然としています.若いころとは違いますね.悲しい.さらに学び進めていくうちに,どうも学問の体系自体に違和感を感じるようになりました.特に正準量子化の正当性.これって金科玉条なの?名前が偉そうで,なんか怪しい.

そのモヤモヤを解消するために公理論的な量子力学の教科書も読んで,ようやく頭の中がすっきりしました.やはり正準量子化は一つの方便にすぎず,古典的対応物がある場合にうまく行くことがあるという程度のもの.ノーベル賞を取ったくり込みに至っては辻つまを合わせるための応急処置でしかないとわかって安心しました.量子力学はまだまだ未完の学問なのです.万物の理論とか神の数式とか,盛りすぎた言葉が世の中に広まっているのが残念.

それが終わって次は何を読もうかと悩みましたが, 20 年以上前に買ったまま積読になっていた宇宙流体力学という教科書を読み始めました.流体力学は私の専門分野なのでスラスラ行けるかと思いきや,この数10年の間に忘却の彼方にすっ飛んでしまった事項も多く,あちこちつまづきながらヨタヨタと読み進んでいます.

しかし星の重力安定性とか,恒星風とか超新星爆発のガスの挙動とか,そういう現象を数式で表現して理解することができるのは大変大きな喜びであり快感です.ただし今読んでいる教科書は内容がいく分古いことと,数式展開に省略が多くてついて行くのが大変なので,新しく丁寧な教科書も物色中です.


健康面では,秋も深まったころに時限爆弾の尿路結石が再発しました.二日ほどの短期間でしたが痛みに苦しみ,鎮痛剤結石排出促進剤を飲んで石を膀胱に落とし,無事排石することができました.しかし腎臓内にはまだ複数の石が残っていることがわかっているので,こいつらをどうするのか,正月明けに医師と相談するつもりです.

薬を飲み続けているコレステロールの値は正常値の範囲内で落ち着いています.経過観察をすでに 3 年以上続けていますがこれは一生続くのかな?薬の副作用も喧伝されているのでちょっと気になっています.

ところで,秋の定期健診で体重と腹囲の増加,さらには血圧の上昇が発覚したので,それ以来食事とアルコールと塩分の量を制限するようにしています.もともと空腹を快感と感じるたちなので,私にとってダイエットは苦痛ではありません.その甲斐あって秋の 2 か月で体重を 3 kg 以上減らすことができました.年末年始は日本酒を飲む機会が増えるので多少悪化するでしょうが,正月が終わったら再びダイエットに励むつもりです.

白内障は経過観察中.乱視も老眼も一発で直せる多焦点眼内レンズを入れたいと思っていますが,田舎には(というより日本には)眼内レンズ用の最新の測定器や手術設備を備えた病院がほとんどないので困っているところです.片目で 40 万円もかかりますし.


カメラについては特に変化はありません.相変わらず SONY の高倍率ズーム・デジタルカメラを使っています.世の中では高級なフルサイズのミラーレス一眼がいろいろ出てきて面白そうなのですが,とても私のごとき年金ジジイに手が出せる価格ではないので,別の宇宙の出来事と考えて近づかないようにしています.ただ旅行に気軽に持っていけるコンパクトで質感の高いカメラは更新したいと思っており,このジャンルの新製品が枯渇している現状で,旧製品をあれこれ物色中なのですが,スマートフォンのせいでコンパクトデジカメ業界が絶滅しそうなのが気がかり.

新たな趣味として,昨年から小型のリニア PCM レコーダーを持ち歩き,散歩の最中で野鳥の声を録音することを試みています.周囲に様々な雑音があり,また鳥との距離もあるので理想的な録音はできませんが,いくつか興味深い記録が取れました.今年も継続して取り組みたいと思います.


PC のハードウェアも更新無しです.本当は昨年中にメインマシンを新調したかったのですが,半導体不足とやらでパーツが揃わず,またビデオカードが法外な値段に高止まりしてしまったので,当分様子見です.ハードウェア全般の価格水準が上がっているので,これまでのように高性能マシンが欲しければ自作に限るとは言えなくなってきました.昨年家人が新調した有名メーカー製のマシンは,キャンペーン価格だったこともあって非常にコストパフォーマンスが高く,これからはメーカー製やショップブランドの PC も選択肢に入れる必要があると思うようになりました.


昨年はタダ同然で手に入れた Kindle 版の「新・平家物語(吉川英治)」を何か月もかかって読了.非常に長い作品で,途中でかなり飽きてしまいました.長期連載の新聞小説とはこんなものですかね?終盤の義経の逃避行はもう少し端折ってもよかったのでは?それにしても実は後白河法皇こそが歴史の主役とわかりました.なかなかのやり手で厄介な御仁だったのですね.かつての上司を思い出してしまいました.

現在は同じくタダ同然で手に入れた Kindle 版の宮本武蔵(吉川英治)を読んでいます.こちらはさほど長くないので,飽きずに読み通せそうです.序盤で,若い野武士だった武蔵があっという間に剣の達人になってしまったのが不思議.数年の修業期間のことが書かれていません.その過程を癖のあるキャラを配して書けばもっと面白くできたはずなのに.

昨年観た映画は合計 41 本.引退して暇になったはずなのに引退前の半分以下です.良い作品だと思ったのはヒッチコックの名作「ダイヤル M を廻せ!」と,ドイツ映画の近作「ヒトラー ~最期の 12 日間~」.前者は私としてはヒッチコックの最高傑作だと思いました.後者では,宣伝相のゲッペルス夫妻の演技が非常に良かった.この映画を観た直後に NHK の「映像の世紀プレミアム」でゲッペルス本人の実写映像と音声を何度も観聴きしたのですが,Ulrich Matthes という俳優の演技は称賛に値します.

年末になって観た「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」もいい映画でした.イギリスは金の卵を産むニワトリを無残に殺してしまいましたね.私はエニグマのレプリカが欲しくなってしまいました.ラズパイで作れそう.でもそれをクラックするのはラズパイでは無理そうです.


今年は引退生活の 5 年目に入ります.人生の先は短いので引きこもってばかりもいられません.COVID-19 が沈静化したら,旅行に出かけたり人との対面の交流を増やしていきたいと思っています.皆様も健康第一でお過ごしください.どうかお元気で.

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