吉田茂氏の国葬の日
再び時事ネタにかこつけた昔ばなしです.
安倍晋三氏の国葬が営まれることになったそうです.自民党の一部に強い意向があり,それに反対することがはばかられた結果,すんなりと決定されたものと推測します.
現行憲法には国葬の規定がないため,国葬には法的根拠が無いのだそうです.すると 1967 年に行われた吉田茂氏の国葬も法的根拠が無いまま行われたことになります.ということで調べてみると,法的根拠はなかったが,当時の佐藤栄作首相の強い意向で閣議において決定され,宗教色を排して挙行されたそうです.
私はこのとき小学 6 年生でした.ははぁ歳がばれますね.覚えているのは,エライ政治家が亡くなって国葬というものが行われる,学校は半ドンになる,歌舞音曲は慎むべしということくらい.要するに国民全員が追悼の意思を示せということでした.
当日 10 月 31 日火曜日,国葬は日本武道館で行われましたが,テレビで中継したかどうかは記憶にありません.というのも・・・半ドンになったことをいい事に,父は私を誘って街の中心部に映画を観に行ったからです.確かクレイジー・キャッツのドタバタ喜劇で,おそらく直前に封切られた「クレージーの怪盗ジバゴ」.大いに笑い楽しんで帰ってきたことを覚えています.堅物の高校教師だった父がこのような挙に及んだのは,何か胸に一物あったからかもしれません.
平安時代よろしく歌舞音曲を慎めとは言われていましたが,首都から遠く離れた地方都市では,映画館もパチンコ屋も喫茶店もいつも通り営業していましたし,きっと夜は居酒屋やキャバレーも賑わっていたはずです.国葬といっても当時はこんなものだったのです.実に健全でよろしい.
秋に行われることになった安倍晋三氏の国葬のときに,どのようなお達しや自粛や忖度が行われるのか今から楽しみにしていますが,私はきっと普段通りの生活をするだろうと思います.
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