皆既月蝕と天王星蝕
昨晩は皆既月蝕と天王星蝕(昔は掩蔽と言っていました)が同時に見られるということで,メディアでも事前に十分に情報を流していました.写真に撮った人も多かったと思います.特に天王星は,天文ファンでもまじめに探して見たことがある人はそう多くないと思います.暗くて地味な星なので.
しかし,土星までは明るい惑星で古代から知られていたのに比べると,天王星は近代的な望遠鏡が発明され,きちんとした観測が行われるようになって初めて惑星として「再発見」された星なので,人類の英知が探し当てた惑星という事になります.この後,天王星の軌道のふらつきからさらに外側に巨大惑星があるはずだと予測され,実際に発見されたのが海王星です.軌道天文学(摂動理論)が成熟した証となりました.
デジカメですべて手持ち撮影したので,ブレた写真がほとんど.特に天王星は点像でブレが明確に分かるので没ショットを量産したのですが,中にはマシなものもありました.蝕の直前まで撮りました.最後の写真は青味がかかって見えますが,皆既蝕が終わるころなので,ひょっとするとターコイズ・フリンジかも.
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