なぜ「ゲリラ」雷雨と言うのか?
今日は長崎原爆の日.小学生のときの修学旅行で長崎の原爆資料館を見学したとき,人の手の骨がガラスと溶け合った遺物を見たのですが,これはその後何年にも渡ってかなり重症のトラウマとして心に残りました.今でもときどき高い空にプロペラ機の爆音を聞くと,原爆が落ちてくるのではないかと怖くなる時があります.
さて二つの台風が日本の近くにあって暑く湿った空気を送り込んでくるものですから,そこここに雲が湧いてときどきザっと雨が降っては止むということを繰り返しています.ちょうどシンガポールにいるようなものです.
メディアではこれを「ゲリラ」雷雨と呼んでいるようですが,なぜ「ゲリラ」などという戦争用語を使うのでしょうか?ウェザーニューズの Web サイトの説明によれば,これは気象用語ではなく,明確な定義づけもないとのことです.予測困難で,積乱雲による突発的,局地的豪雨を指すとされているそうです.今日すでに 10 回以上もテレビのニュースで聞きました.報道部門のライターが好むのは,自分たちがゲリラによって被害を受けているという連想語感が好まれるからでしょう.
ゲリラとは不正規戦闘を行う民兵や反政府組織のことで,スペイン語の guerra(戦争)から派生し,スペイン独立戦争時に使われだした言葉のようです.しかしこの戦術自体は古代から存在していました.強大な正規軍に対抗するための弱者の戦術の一つで,現代ではテロ組織が行う自爆テロなども包含します.
私はこういう戦争用語を日常用語に使うのは好ましくないと思います.せっかく「驟雨(しゅうう)」という美しくかつ気象用語として定義された日本語があるのですからこれを使うか,昔ながらの「にわか雨」で十分だと思います.英語では昔から単純に shower,にわか雪の場合は flurry です.
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