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2023年12月

2023/12/31

大晦日の散歩で収穫

今日はとうとう大晦日.明け方から弱い雨が降り始めましたが,午前 10 時くらいには上がり,青空が見えてきました.お昼頃には空は晴れ上がって暖かい日差しに恵まれました.快適なお散歩日和です.

大掃除などは終わったので,一年の最後の散歩に出かけたところ,思いのほか収穫がありました.調整池の様子はいつも通りで,コガモマガモオオバン,そしてサギ類などがいただけだったのですが,休耕田のクワの木に変なシルエットの鳥がいるのを発見.よく見てみるとなんとアリスイです.もう 10 年以上前に近くの川べりで見て以来ご無沙汰していたのですが,本当に久しぶりに見ることができました.すぐに飛び立ってしまい,写真に撮れなかったのが残念.

本日のタシギのカウントは 6 羽.泥の中に削岩機のようにくちばしを突き立てて餌をまさぐっていました.

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少し足を延ばして川まで行ってみると,川べりの高い木の梢にいました,いました.オオタカの立派な成鳥です.おそらくメスかな?じっと周囲を見回しています.川面にはオオバンの群れがいるのですが,襲い掛かるタイミングを見計らっているのか?

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一年の最後を上手く締めくくることができて満足しました.皆さん良いお年を.

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2023/12/30

IOC List v14.1 Released

IOC World Bird List v14.1 が予定よりも早くリリースされた模様です.これは 2024 年 1 回目のリリースのはずのものです.前回 2023 年 7 月のリリースから 5 か月ちょっとでのアップデートとなりました.ただし正式なリリース日は判然とせず,IOC の Web site では「v14.1 への移行はほぼ完了したのだが,休暇の季節に入ったため正式な完了は2024年3月だ」とアナウンスされています.このアナウンスがされたのが 12 月 29 日なので,私としてはこの日をリリース日と見なそうと思います.

今回収録されたのはが 44 ,が 253,が 2,381 ,が 11,194 (うち絶滅種が 162 ),亜種が 19,802 です.

前回 v13.2 と比較すると,亜種から種への昇格や新種の登録はまあまあ平均的な数量でしたが,英名の変更が比較的多く,また属の異動(属名の変更)も多かったという印象です.厄介なことに科内のシーケンスの変更が非常に多かったのが今回の特徴です.しばらくは並べ替えで混乱があるかもしれません.

例によって日本のバーダー向けに重要と思われる変更点を書いておきます.

  1. Charadrius leschenaultia オオメダイチドリ,C. mongolus メダイチドリ,C. alexandrinus シロチドリなどが Charadrius 属から Anarhynchus 属へ異動されました.
  2. Charadrius チドリ属内のシーケンスが変更されました.
  3. Chroicocephalus saundersi ズグロカモメが単型属の Saundersilarus に異動されました.
  4. 以下の科内のシーケンスが変更されました.
    Jacanidae レンカク科,Scolopacidae シギ科,
    Turnicidae ミフウズラ科,Laridae カモメ科,
    Stercorariidae トウゾクカモメ科,Alcidae ウミスズメ科科,
    Diomedeidae アホウドリ科,Fregatidae グンカンドリ科,
    Sulidae カツオドリ科,Ardeidae サギ科,
    Cacatuidae オウム科,Hirundinidae ツバメ科
  5. Aldea Intermedia チュウサギの英名が Intermediate Egret から Medium Egret に変更されました.
  6. (参考)Diomedea exulans ワタリアホウドリの英名が Wandering Albatross から Snowy Albatross に変更されました.

2024年 9 月に日本鳥学会の日本鳥類目録改訂第 8 版のリリースが予定されています.すでにドラフト版が公開されており,分類体系やシーケンスは IOC List v13.2 に準拠すると表明されていますので,これでようやく世界の標準に近づくものと期待しています.このドラフト版に基づいた辞書ファイルを鋭意作成中なので,完成次第公開したいと思います.


IOC 本家の Master List(学名と英名を収録した Excel ファイル)を編集して,Refsort/Ruby 用の辞書ファイル(拡張子が .ref のテキストファイル)を作りましたので,Microsoft One Drive 上に設けた “IOC List Archive” にアップロードしました.エンコーディングは UTF-8US-ASCII の2種類です.正版は UTF-8 版で US-ASCII 版は簡易版ですが,詳細についてはユーザーズガイドをご覧ください.


このオリジナル版の辞書ファイルと併せて,全ての掲載種に和名を付与した辞書ファイル 2 種と,IOC Master List の和名追加版(Excel ファイル)も同時にリリースしました.これら和名追加辞書についても,UTF-8 でエンコードしてあるものが正版ですが,Windows などでの使い勝手を考慮して Windows-31J でエンコードしたものも同時にアップしてあります.詳細についてはユーザーズガイドをご覧ください.

単に種名を調べるためだけであれば,和名追加版の Master List(Excel ファイル)が最も便利です.ただし長大なワークシートなので,目的の名前をスクロールして探すのは非効率です.検索メニューからジャンプするのが良いでしょう.


これらのファイルは前述のとおり,Microsoft One Drive 上に設けた IOC List 専用のフォルダからダウンロードできます.それには,このブログ右側のコラムの最上段の Archive の中の IOC List Archive をクリックしてください.そうすると One Drive のフォルダに入ることができますので,あとは適当に選んでダウンロードしてください.


I am pleased to announce that I have posted reference files for Refsort/Ruby compiled directly from the latest IOC World Bird List v14.1. It contains 44 Orders, 253 Families, 2,381 Genera, 11,194 species including 162 extinct ones, and 19,802 subspecies, respectively. Please try it out, and enjoy its capability and speed.

Note that the reference file "ioclist_v141u.ref" is encoded in UTF-8 in order to retain all European accents and umlauts with complete fidelity as they are in the IOC Master List.

For those who want to use Refsort/Ruby in universal ASCII environments, I have posted another reference file "ioclist_v141a.ref" encoded in pure US-ASCII. Note that characters with accents and umlauts have been simplified to their nearest neighbors. So please be careful in particular when you refer to authorities of species.

I have also posted two different reference files "ioclist_v141ju.ref" and "ioclist_v141jw.ref" (encoded in UTF-8 and Windows-31J, respectively) which include Japanese names for all species. If you want to know Japanese names, please refer to those files.

In order to sort a list properly using these reference files, you need to align the encoding of the input file to that of the reference file, and you should add a magic comment specifying the encoding in the first line of these files, such as

#!E -*- coding: UTF-8 -*-

or, add an option "-E UTF-8" into your commandline.

You can skip this process if your iput file is encoded in the default encoding of your platform, e.g., US-ASCII or Windows-31J for Windows, UTF-8 for macOS or Linux.

A master list in Excel format containing a column of Japanese names has been posted as well. This would be most convenient for quick reference.

You can download appropriate files from my area of Microsoft One Drive by clicking “IOC List Archive”. Enjoy, and bon appétit.

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2023/12/29

年末の収穫

昨日の日差しの無いうら寒かった日とはうって変わって,今日は朝から快晴.風もなくて穏やか.気温も高めに推移しています.今日は大掃除の合間に近所の森林公園を散歩.

冬になるとやってくるお客さんがルリビタキなのですが,居着いたという情報が流れるとすぐに近隣から超望遠レンズを持ったカメ爺カメ婆たちが集まってきて,大砲の砲列を敷いて陣取ってしまいます.そういうところに入っていくのは好きではないので,離れたところで探してみると,いました,いました.美しい瑠璃色の個体ですが,まだ比較的若い個体のようです.冬のヒタキ類は同じ個体が毎年同じ場所にやって来る傾向があるので,この個体は来年もやって来てほしいと思います.

Takasakiforest_dec2023_0017m

公園の敷地を出て鳥を探しながら川沿いを歩いていると,岸辺にニホンイタチのオスを発見.むこうも私たちに気づいたものの,すぐに逃げ隠れする場所がなくて困っている様子です.こういうのを二進(にっち)も三進(さっち)も行かないというのでしょう.

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ふさふさした茶色の毛が印象的.鼻が大きいのもイタチらしいです.日本にはシベリアイタチ(旧チョウセンイタチ)も侵入しているのですが,まだこのあたりでは見たことがありません.一方キョンはすでに千葉から県境を超えた当地での目撃情報があります.

私たちが移動すると,思い切ったのか水辺のブロック伝いに歩いたと思ったら,水に飛び込んで器用に泳いでいきました.いろいろなものを食べるのでしょうが,彼も生態系のメンバー.何とか冬を乗り切ってほしいと思います.

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2023/12/27

越冬するヒクイナ

今年も残りわずか.年末年始の準備も始めなければなりません.今日は酒類と暖房用の灯油を調達.ガソリンスタンドは灯油とセルフ洗車で長蛇の列.みな考えることは似ています.

今日は晴れて気温が上がるかと思っていたら,曇り空でほとんど日射しが無かったためにうすら寒い一日でした.それでも散歩に出かけると,調整池はいつものメンバー.しかしカモ類ではマガモオカヨシガモはお留守のようでした.オオバンは陸に上がって草を食べていました.コガモは泥水に嘴を突っ込んで何かを食べています.プランクトンなのかなぁ?

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ヨシの茂みにエナガの群れが入り,にぎやかにしているのを見ていたら,ヒクイナの声が一声二声.しばらくすると茂みから姿を現しました.ヒクイナの声は散歩のたびにほぼ毎回聞くのですが,姿を見るのは久しぶりです.以前はヒクイナは冬になると暖地に移動して冬越しすると言われていたのですが,当地ではここ 4, 5 年ほどは通年で見ることができます.厳冬期には朝の最低気温がマイナス 5 度くらいまで下がるのですが,この程度ならば大丈夫のようです.とうとう通年で見られる鳥になってしまいました.

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畑のわきにイチジクが実っていたのですが,人間も動物も手を付けていないようで,けっこうなドライフルーツになっています.中東やヨーロッパでは人気のドライフルーツなのですが,どうしてタヌキハクビシンは食べないのでしょうか?

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2023/12/22

冬至:だいぶ寒くなった

今日は冬至.一年で一番昼の長さが短い日.あすからは日々昼の長さが長くなっていきます.なぜ冬至を新年にしなかったのか,毎年この時期になると思う疑問です.一つの仮説は,冬至から 10 日ほど過ぎて日の出の位置がはっきりと北側に移動することがわかったとき,あるいは昼の長さがはっきりと長くなっていると実感できたときを新年に定めたというものですが,どんなものでしょう?ちなみに古代中国では冬至が新年だったようです.

今朝は当地ではこの冬一番の冷え込み.庭の水盤には氷が張り,庭木のカクレミノの葉は寒さで縮こまっていました.これでだいたいマイナス 2 度くらいだと思います.日本海側は大雪で吹雪になっているところもあるらしく,おそらく金沢あたりでは雷も鳴っていることでしょう.関東は能天気に晴れています.

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散歩に出かけると今日もガマ吹雪.休耕田の水たまりではタシギが餌を探して忙しそうにしていました.

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今日はジョウビタキのオスが目立ちました.

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休耕田は完全に冬枯れの景色.

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2023/12/17

寒波襲来でガマ吹雪

昨日は最高気温が 20 度を超えるなど異常な暖かさだったのが,夜になって強い西風が吹き始め,それは今日日中になっても吹きすさんでいます.典型的な冬の寒波の天気ですが,まだ昨日の暖かさが残っているのか,最高気温は 12 度くらいまで上がったようです.

散歩に出かけてみると,調整池が大変なことになっていました.ガマの種が大量に吹き上げられてまるで吹雪のようになっています.例年見られる光景ですが,下流の住宅地にはたくさんのガマの種が押し寄せいているのでしょう.

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風が強いと鳥の出も悪いので帰路に就くと,足元からアオジが飛び立ち,ムラサキシキブの枝に止まりました.地面に落ちていた大量のエノキの実を食べていたようです.距離が近かったのですが逃げようとしないので何枚か写真を撮らせてもらいました.

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2023/12/09

カナヘビの吊るし売り

今日は定例の里山散歩.朝の冷え込みは弱かったのですが,日陰を歩くと暖冬に慣れた体には寒く感じます.

まずしょっぱなに出会ったのがカナヘビの吊るし売り.といっても売っているわけではなくてモズのはやにえです.しかしカナヘビの体があまりにきれいなので見入ってしまいました.一週間前にはすでにあったそうなので,これからだんだんと干からびていくのでしょう.モズがこれを口にするのはいつかな?

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鳥の出は悪く,アカゲラの小さな群れが目を楽しませてくれたのがせめてもの慰み.猛禽はノスリらしきものとハイタカらしきものが遠くに見えた程度.冬鳥の到来がだいぶ遅れているようです.

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終了間際,満開のビワの花のなかにハラビロカマキリのメスがやってくる虫を狙っていました.このカマキリは二週間前にもいたので,あれからずっとここでビワの花にやって来るアブやハエを食べて生きながらえてきたのでしょう.

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2023/12/08

小春日和

今日は最近の冬では珍しくなくなった小春日和.最高気温は18度くらいまで上がったのではないでしょうか?日向を歩くと汗ばむほど.これも温暖化の影響なのでしょうか?

今日は普段の散歩コースではなくて近場の大きな沼のほとりを散策.暖かく風も弱いので非常の穏やかな光景でした.広い開水面があるのでカモがまばらに散らばって見えますが,総数はかなりの数に上るはず.マガモが大多数という印象でしたが,ヒドリガモも少数混じっていました.

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ここ数年と比べるとカンムリカイツブリが非常に多く,双眼鏡の視野に必ず入ってくるという数の多さ.さらに岸辺近くにハジロカイツブリも出てきて,冬のカイツブリが揃ってきました.

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田んぼ脇のヨシ原には北国から渡ってきたのか100羽程度のスズメの群れ.ときどき田んぼに降りては落ち穂をついばんでいました.

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2023/12/06

タシギが7羽に増加

昨日は夜から小雨が降り出し,明け方まで断続的に降り続いたのですが,雨量は大したことはなかったようです.午前中から次第に晴れ上がって気温も上がり, 12 月とは思えないような暖かい一日になりました.

散歩コースでは 1 週間以上続いた除草作業が終わり,雰囲気も落ち着いてきました.タシギは 7 羽を確認.これは昨年の最高と同じ数です.ただしどの個体もじっと休んでおり,忙しそうに餌をとる姿は見られませんでした.

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調整池ではコガモが 40 羽ほど.しかしマガモオカヨシガモなどは見られませんでした.

今週は週末にかけて異常に暖かくなるとの予報ですが,その後はまた平年並みの寒さに戻るとのことで,寒暖差が激しい一週間になりそうです.

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2023/12/01

タシギ来訪

いよいよ師走.今日は寒い一日でした.朝の冷え込みは弱く霜こそ降りなかったのですが,日射しが少なくて最高気温も 12 度どまり.散歩に出かけるときにはこれまでより一枚多めに着込みました.

散歩コースの調整池では年に一回の除草作業が進行中で,もう 5 日余り続いているのですがまだ終わりません.それだけ広く,また刈った草の片付けにも手間がかかるので,走短期間では終わりません.しかし夏の間人の背丈をはるかに超えて生い茂っていたオオブタクサヨシクワなどがきれいに刈り取られて湿地や水面が見えるようになったので,ようやく鳥見のシーズン到来です.

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すでに昨日 2 羽のタシギが採餌しているのを確認したのですが,今日も同じ固体と思しき 2 羽を確認.さかんに嘴を泥の中に突っ込んで食べ物を探していました.長い距離を飛んできた直後はかなり痩せているはずなので,冬を越すためには栄養を取らなければなりません.

冬鳥の姿はまだまばら.ようやくツグミシロハラの声が普通に聞かれるようになってきましたが,オオジュリンベニマシコなどはまだ見かけません.もう少し寒くなるとやってくるかな?

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