« 2024年9月 | トップページ | 2024年11月 »

2024年10月

2024/10/26

秋が深まってきた

このところお天気はぐずつき気味.本来であれば移動性高気圧がカラッとした空気を持ってきてくれるはずなのに,まだ秋雨前線が日本列島を行ったり来たりしているためです.おかげで暑かったり寒かったり.今日は午後から雲行きが怪しくなって空が暗くなってきました.

そうなる前に散歩に出かけたのですが,我が家の周辺ではようやく秋が深まってきた感があります.耕作放棄地が増えたせいもありますが,今年はクズセイタカアワダチソウが大変元気.クズはとっくに花が終わったにもかかわらず,気温が高いためまだ青々していて,マント群落の木々に覆いかぶさっています.

そのような耕作放棄地の上を,渡って来たばかりらしいオオカワラヒワが群れになって飛んでいました.

Fallaroundhome_oct2024_0021m

そのわきではコセンダングサが満開.今はきれいなのですが,しばらくすると強烈な引っ付き虫の種ができて,ちょっとでも藪へ入ろうものなら大変なことになります.

Fallaroundhome_oct2024_0027m

田んぼに足を延ばすと,二番穂が実って頭を垂れています.鋤き込まずにこのままにしておいてくれたら冬の鳥たちの食べ物になるのですが,今年はどうでしょうか?

Fallaroundhome_oct2024_0032m

あぜではヒレタゴボウの花が咲いていますが,よく見ると背が低いハキダメギクも咲いていました.この可哀そうな和名は牧野富太郎の命名だそうです.

| | | コメント (0)

2024/10/16

ナガサキアゲハ

今日の散歩のスナップ,ナガサキアゲハです.江戸時代までは九州以南にしかいなかったようですが,その後生息域を拡大.当地,茨城県南部では今は普通に見られます.種分化が進みつつあるようなので,亜種の同定は難しそう.

Fallaroundhome_oct2024_0015m

| | | コメント (0)

2024/10/13

紫金山・アトラス彗星が見えた!

2023年1月に発見され,かなり明るくなるのではと期待されていた紫金山・アトラス彗星ですが,9月27日に近日点を通過し,太陽から猛スピードで遠ざかっていく姿が日没直後に見られるようになりました.明るさは当初の期待からは大きく外れましたが,それでも十分に肉眼で視認できます.

今日こそはと計画を立て,事前にソフトで彗星の位置を確かめ,日没直後から西の空とにらめっこを始めました.17時55分頃になってようやく空が暗くなり,ぼんやりと彗星の姿がわかるようになってきました.

双眼鏡で眺めると,コマ(核)は非常に明るいことがわかります.また尾は想像以上に長く,ダストテイルだけでなくイオンテイルもうっすらと見えます.

Tsuchinshanatlas_20241013_0032m

デジカメで手持ち撮影を試みましたが,何とかブレずに彗星とわかるショットが何枚か撮れました.

Tsuchinshanatlas_20241013_0035m

国立天文台の星空情報によればあと数日は明るく見えるはずなので,できる限り観察を続けたいと思います.この彗星は双曲線軌道で太陽に接近してきたので,再び太陽に戻ってくることはないそうです.

| | | コメント (0)

日本鳥類目録第8版に準拠したRefsort/Ruby用辞書ファイル

日本鳥学会による権威あるチェックリストで,日本で確認された野鳥を体系的に網羅した「日本鳥類目録」の改訂第 8 版がようやく出版されました.前回の改訂が 2012 年のことだったので,実に 12 年ぶりの改訂です.本来は 2022 年の出版をめざしていたようですが,COVID-19 にぶち当たって作業が停滞してしまったようです.また今回は事前に広くパブリックコメントを募集し,その内容を反映させることも行ったので,余計に時間がかかったのだと思います.

ところが出版されたのは何と印刷製本された紙の本だけ.一体 Excel のワークシートや XML 版のデータベースはどうしたのでしょう?世界のチェックリストはとうの昔に電子データのみの提供に移っているのに.これでは使い勝手が悪くて実用に供されないのではと心配になります.ひょっとすると,まず印刷製本されたものを売って費用を回収してから電子データを提供するつもりかもしれません.

ただし印刷版を見て驚きました.常識的な組版規則が守られていないからです.項目がページ最下行から始まっている箇所が多数.これを出版関係者が見たらかなり首をかしげるはずです.しかし関係者が費やした時間と苦労は大変なものだったものと想像されるので,苦言はここまで.

日本鳥類目録が新しくなったので,Refsort/Ruby用の辞書も新しくしなければなりません.というわけで,昨年リリースされたドラフト版の電子データを使って試作品は作ってあったのですが,今回の正式版リリース後に修正作業を始め,ようやく完成したところです.

今回のチェックリストには,25 の目,91 の科,299 の属,681 の種,439 の亜種が収録されています.これらを忠実に反映させ,さらに目録に記載されている通し番号と,目録中のページ番号もデータフィールドに加えました.またIOC List との大きな差異がある場合はコメントを追記しました.

ちょっと気になったのは命名者表記です.命名者に同姓の人物がいる場合はイニシャルを追加して区別できるようにするのが普通なのですが,イニシャルが付いている命名者は皆無でした.従って,Charadrius placidus イカルチドリの命名者は IOC List だと Gray, JE & Gray, GR, 1863 なのですが,日本鳥類目録では Gray & Gray, 1863 とだけ書かれています.JE Gray とは John Edward Gray というイギリスの動物学者.GR Gray はその弟の鳥類学者 George Robert Gray です.博物学者には兄弟や親子の例が多いので区別は必要なはず. ご多分に漏れず彼らの父親 Samuel Frederick Gray は植物学者でした.


辞書ファイルのエンコーディングは UTF-8 と Windows-31J (SJIS) で,前者が正版,後者は簡略版です.理由は後者では命名者表記に含まれるウムラウトやアクセントを最も近い文字に簡略化しているからです.またこの改訂に合わせてユーザーズガイドも改訂しました.これらのファイルは Microsoft One Drive 上に設けた専用フォルダからダウンロードできます.それには,このブログ右側のコラムの最上段の Archive の中の Japan Bird List Archive をクリックしてください.そうすると One Drive のフォルダに入ることができますので,あとは適当に選んでダウンロードしてください.

| | | コメント (2)

2024/10/12

ススキ開花

日中の気温は 25 度を上回るものの,朝晩は 20 度以下に下がってようやく過ごしやすい季節になってきました.今日は未明から晴れ上がって早朝には霧が出たりしましたが,日中はやはり 25 度まで気温が上がり,日向を歩くと汗ばんできました.

植物たちはどう適応しているのか,クズはとっくに花期を終えたのですが,まだ枯れる気配はありません.住宅地ではキンモクセイが最盛期を迎えています.調整池周辺ではススキの花が咲き始めていました.最盛期になるにはまだしばらく時間がかかりそうです.

Fallaroundhome_oct2024_0005m

今日はアキアカネが多く見られました.ようやく山から降りてきたのでしょう.でも以前に比べると数は激減しています.以前は掃いて捨てるほどいたノシメトンボは皆無です.水田農業に依存していた生き物が数を減らしているという印象です.

ここにきてようやく,地元の JAネオニコチノイド系農薬の使用を段階的に減らしていくという方針を打ち出しました.遅きに失した感はありますが,湿地の生き物が復活してくれることを祈っています.カメムシに食われて茶色の斑点が出来ても,私はお米を食べ続けようと思います.そういうコメが現時点で流通に乗るとは考えにくいのですが,これは慣れの問題に過ぎないと思うので.

| | | コメント (0)

2024/10/06

40 年前に起きた奇跡

U.S.A. for Africa は,1985 年にアメリカのポピュラー音楽界のアーティストが結集して行われたアフリカ飢餓救済のためのチャリティー録音です.曲は We are the world.作詞・作曲はマイケル・ジャクソンライオネル・リッチー

私は当時海外生活を始めたばかりでテレビを持っておらず,街角の電気店のテレビでこのイベントを知ったのですが,映された顔ぶれを見てびっくりしました.アメリカを代表するポップ・アーティストたちが一堂に会していたからです.ちなみに前年にイギリスではバンド・エイドというプロジェクトが起こされ,エチオピアの飢餓救済が叫ばれていたのでした.

後年 YouTube でこの映像を繰り返し見てはいたのですが,どういう段取りで録音したのか興味を持っていました.明らかに別テイクの映像も混じっていたからです.ところが今回このようなメイキングの映像があることを知り,しかもそれがあの小林克也氏の解説で放送されていたことを知り,1 時間を超えるこの映像をじっくり見ることになりました.

まず思ったのは,よくぞこれだけのアーティストを集められたな?ということです.アフリカの飢餓に対してチャリティ企画を提案したのは,何とあの往年の名歌手 ハリー・ベラフォンテ.これは今に至るまで全く知りませんでした.すごい人です.社会活動に熱心だっと言われていますが,こういうことを成し遂げられるとはすごい.当時はすでに引退気味だったと思いますが,このメイキングの中では彼を讃えて出演者全員がバナナ・ボートを合唱するシーンが収録されていて,これは涙ものです.リードしたのはアル・ジャロウ

出演者たちが口々に語るのは,自分があのスーパースターと同じスタジオにいるのが信じられない,自分の隣で歌っているのが本当にあのスターなのか,何度も振り返って確かめたという言葉です.実際,自分の楽譜に互いにサインをもらいあう姿が残されています.自分自身もスーパースターのはずなのにこの謙虚さは素晴らしいです.もっともレイ・チャールズボブ・デイランなど超大御所まで出て来ていて,彼らの音楽を聴いていたからこそ今の自分があるという思いがあるのでしょう.そういう尊敬の念があったからか,自分のパフォーマンスをアピールするのではなく,あくまで一つの目的のために団結してレコーディングを完成させようという熱意が感じられます.実際レコーディングは夜遅くから翌朝にかけて夜通しで行われたのでした.

まとめ役はクインシー・ジョーンズ.映画「夜の大走査線」の音楽が印象に残っています.ちなみにその縁でかシドニー・ポワティエが収録スタジオに来ていました.

80年代中頃のアメリカン・ポップスのスターたちが一堂に会するという奇跡がいかに成し遂げられたか,非常に長いメイキングですが,ここで私がグダグダ説明するより映像を見ていただいた方が良いと思いますので,この辺で.

| | | コメント (2)

2024/10/05

Windows11 24H2 にアップデート

10 月 1 日から一般向けにも配布が始まった Windows11 24H2 が私のマシンにはなかなかやって来ません.まあこれは当たり前で,普通は 1, 2 週間ほど待っているうちに勝手にダウンロードされていて,ある日突然「再起動してアップデートしろ」と表示が出てから気が付くのですが,今回はちょっと試してみたいことがあって早めにアップデートしたかったのです.

しかたがないのでアップデートのサイトに出向いて手動でアップデートをかけます.マシン環境の中に新しいバージョンと不整合なものがあると自動的に検出されてアップデートされないと聞いていたので,安全ベルトはかかっているはず.まずはダメ元でやってみました.

結果的には 1 時間ほどでダウンロードとインストールが終わり,何事も無かったかのように元のままの画面が現れました.しかしアップデートされたツール類はもちろん新しくなっています.またいくつかの古いツールは削除されたはず.期待していた機能はどうも私の環境では使えなさそうだったことがわかって落胆.

Win11_24h2_sys

また Windows Subsystem for Linux としてインストールしてあった Ubuntu 24.04.1 のファイルシステムが Explorer に現れないというトラブルが発生.WSL kernel の最新版をインストールしてみたら復活して一件落着.

ピカピカの新品になったはずなので,これで次の半年間はなんとか生活できそうです.

| | | コメント (0)

2024/10/04

小坂明子の「あなた」

昨日,近所のスーパーマーケットに立ち寄ったとき,カートを推しながら自動ドアをくぐったとたん,何とも懐かしい歌が聞こえてきました.小坂明子の「あなた」です.

この曲は私にとっては大学受験直前の 1973 年 12 月の年末に大ヒットした曲.繁華街を歩けば有線放送はすべてこの曲でしたし,級友に誘われて気晴らしに入った自宅近くのパチンコ屋でも 30 分の間に数回という頻度で流れていて,耳に焼き付いてしまいました.

今となっては古典的な歌詞ですが当時としては自然な心情だったと思います.作詞作曲して自ら歌った小坂明子さんは,それ以降ヒットした曲を聴いたことはなかったので一発屋かと思っていたのですが,実は作曲家として活動を続けており,ミュージカル版の美少女戦士セーラームーンの曲の多くは彼女の作曲.音楽家として立派なキャリアを紡いでいたのでした.自らの不明を恥じるばかりです.ごめん.

簡単な買い物を済ませてセルフレジで精算したら,またあの頃の別のヒット曲が流れてきました.これまでこういう音楽は流していなかったのになぁ?と思ったのですが,平日の午前中の客層は近くの大規模団地に大挙して住みついて老いを迎えた団塊世代の高齢者がほとんど.私も含めて彼らの若かりし頃の記憶にベストマッチする曲ばかり.

うーむ,よく考えたな.でも洋楽は流さないんだな?CCRを流したら毎日でも買い物に行ってやるのにな.

とうとうこんな懐古趣味の記事を書くようになってしまいました.人生も末期ですね.

| | | コメント (0)

2024/10/03

内視鏡受診のコツ

昨日,年に一回の健診,いわゆる人間ドックを受けてきました.一番最後にクライマックスとなる胃の内視鏡の診断を受けます.私は 10 年ほど前からバリウム X 線撮影から決別し,必ず内視鏡診断を受けるようにしています.理由は,X 線の被ばくがゼロで,一度で確定診断が受けられ,場合によっては組織のサンプリングもその場で臨機応変にできるからです.またバリウムの場合のように検査後に面倒なことが何も起きないのも良い点です.

ただし受診は楽ではありません.あんな太くて長くて黒いものを喉からぐいぐい押し込まれるのは不快の極みです.そのために喉の奥に麻酔薬を浸透させたり,鎮静剤を打ったりするのですが,ここ 2. 3 年は慣れてきたせいかだいぶ楽に受診できるようになりました.

コツは二つ.まずは喉の奥の麻酔をしっかりやることです.ねっとりとした咽頭麻酔の薬剤を喉の奥に溜めて 5 分ほど浸透させるのですが,椅子の背もたれを大きく寝かせ,咳き込まないよう注意しながら喉の奥にしっかり届かせます.これが結構難しくて,喉の浅いところだけ麻酔が効いているようだと,内視鏡が喉に入るときに結局オエーッとなって苦しみます.

もう一つのコツは,受診中はとにかく体の力を抜いて筋肉が緊張しないようにすることです.あんな異物が体内部に入って来るわけですから,全身が,特に上半身の筋肉が緊張してしまいがちなのですが,鎮静剤を打たない場合でも,自分で心掛けて全身をダラーっとさせます.すると喉に対する刺激が少なく,するりと食道に入って行ってくれます.私の受診先では鎮静剤は打たないので,自分で心掛けて力を抜くようにしています.看護師さんが背中をさすり続けてくれることも多いと思います.

最近は受診者用のモニター画面が顔の近くにあって,自分で画像を眺めながら診断を受けられるのが普通になっています.医師によってはバスガイドのように色々と説明してくれる人もいます.ハイ今食道を出たところでーすとか,間もなく十二指腸に入りまーす,なんて感じです.

体の中の問題があるところは過去の健診で洗い出されており,それらはすでに定期的にモニターまたは治療しているのですが,今年新たに見つかった問題点はありませんでした.良かった.

| | | コメント (0)

« 2024年9月 | トップページ | 2024年11月 »