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2025/01/01

謹賀新年

Newyeargreeting_2025

 

明けましておめでとうございます.皆様にとって昨年はどのような一年だったでしょうか?私も昨年を振り返り,今年の展望について思うところを書いてみたいと思います.

昨年は COVID-19 から完全に脱却できた年だったと言えるでしょう.マスク無しでの生活がごく当たり前になりました.ただし会議室や通勤電車の中では今でもマスクをするのがマナーとなっているようなので,外出するときにマスクは手放せません.インフルエンザも大流行しているとテレビでは言っています.ところが,私の行きつけのスナックじゃなかったクリニックの医者が言うには,インフルよりもコロナが増えているらしいので,これは困ったものだと思います.副反応がつらいので直近 2 年間はコロナのワクチンは接種していないので.

昨年は引退 7 年目でした.相変わらず産総研での派遣の仕事を続けています.当初は今年 3 月一杯で仕事を終える予定だったのですが,もう少し続けてほしいと要請されました.それならばと時給アップを交渉して認められたため,半年程度は継続することにしました.現金なジジイです.しかし朝晩の渋滞に巻き込まれる車通勤にはうんざりしており,できれば早く終えたいと思っています.ただし学ぶことは色々ありましたし,新しいスキルに挑戦する機会も得られたので,ありがたい経験ではありました.


日課だった学び直しは完全に中断してしまいました.というのも一昨年秋から翻訳を始めた鳥の飛行の専門書で手が一杯だったからです.原書で 500 ページ超のかなり長い本だったのですが,翻訳開始から 9 か月程度経った昨年 6 月にようやく完了しました.せっかく苦労して翻訳し長めの注釈も付けたので,あちこちのの出版社に打診してみたのですが,どこからもお断りの返事が来るばかり.まあきわめてニッチな分野なので,こんな本をわざわざ買って読むような人は日本中に 100 人もいないということは分かっているのですが,それにしても悲しい話です.どこかの出版社が手を差し伸べてくれないかなあ?

今は気を取り直して,もう少し初歩的な内容の本を自ら書き下してみよう,それをAmazon の KDP (Kindle Direct Publishing) を利用して自費出版してみようと企んでいます.まあだいぶ時間がかかると思うのですが,乞うご期待.


健康面では尿路結石の再発は無し.コレステロールの値もスタチンのおかげで正常値の範囲内です.平穏な一年間でした.白内障も経過観察中.進行が遅いので医者も手術しましょうとは言い出せないようです.いずれは眼内レンズを入れなければならないのですが.

昨年も夏場に基礎代謝が落ちる機会を利用してダイエットを行い,体重を 5 kg ほど絞ることに成功しました.何のことはない昼食を抜くだけです.私にとっては実に簡単で金もかからない方法なのですが,空腹を快感と感じられる人にだけお勧めできる方法です.


趣味の写真は停滞気味.相変わらずSONY の高倍率ズーム・デジタルカメラを使っているのですが,昨夏は暑い期間が長すぎたために外出の機会が減り,それが習慣となってしまって夏以外でも野外を歩き回る時間が減ってしまったのが最大の原因です.これは大いに反省.今年はもっと歩き回ることにしましょう.旅行用の小さめのミラーレス一眼を物色中です.


PC のハードウェアは春に電源を高級品に入れ替え,メモリを 64GB に増設しただけです.今年は Intel の新世代 CPU に換装したいとも考えていたのですが,Intel CPU の性能向上が足踏み状態なため,どうしたものかと思案中です.

仕事で流体計算を行う機会が増えたのですが,自宅のパソコンでやろうとするとたちどころに役不足が露呈してしまいます.しかし将棋の藤井聡太君のように AMD Threadripper Pro を搭載したワークステーションを新調しようとすると,どんなに安く組んだとしても 100 万円は超えてしまうので「ジジイが趣味に使う金額としては大き過ぎるんでねぇの?」と頭の片隅に住んでいる良心のつぶやきが聞こえてきます.

OS に関しては Windows 11 を使い続けており,特に大きな不満はありません.また最近は Windows 上で Linux の仮想マシンを動かす WSL2 が洗練されて使いやすくなったので,仕事でも趣味でも大いに活用しています.例えば TeX に関しては最近は完全に WSL2 上で TeXLive を使うように移行してしまいました.強力なエディタ VS Code との相性も非常によく考えられています.これはマイクロソフトの近年最大の功績として称えられるべきでしょう.グラフィックスの互換性をもうちょっと洗練させてくれれば,もう Linux マシンを別に持つ必要はないとも言えます.

仕事では主に Python でスクリプトを組んでいます.CAD や 流体計算のアプリケーションソフトでも Python API を備えたものが増えているので,この傾向はしばらくは止められないでしょう.私自身は機械学習などのプログラミングから距離をおいているのですが,今の AI ブームが続く限りは Python の天下が続くのでしょう.機械学習の理論を理解していなくても,数行書くだけで機械学習のプロセスを走らせることができるので,乱用されないか心配ではあります.


昨年観た映画は 50 本.その中で何を取り上げるかというと,やはり「8 月の家族たち」かな?同名の戯曲の映画化なのですが,室内での言葉と言葉のぶつけ合い,言葉の乱闘です.素晴らしいと思ったのはやはりメリル・ストリープ.この映画では毒舌家の母親役を演じるのですが,やはりすごい女優です.予想外に良かったのはジュリア・ロバーツ.こういう役はどうなのかと思ったのですが,メリル・ストリープに負けていないところがすごい.ただし観ていて楽しい映画ではありませんので念のため.

もう一本は「ココ・アヴァン・シャネル」.ココ・シャネルが独立するまでの半生を描いた伝記映画.孤児院育ち,最初は帽子のデザイナーだったのですね.晩年のシャネルのあの自我の強さ,押しの強さはどこから来たのかと思って観ていたのですが,映画の中では繊細な女性として描かれています.私はシャネルの生涯の中では,パリ占領中にナチスの高官の愛人となったこと,戦後国外に亡命したが後に帰国したことなど,後半生に興味があったのですが,そこへの伏線的なエピソードはありませんでした.

一方,テレビを見ていて印象に残ったのはパリ オリンピックの開会式で歌ったセリーヌ・ディオンのパフォーマンス.長期間仕事を休んで難病と闘い,目が落ちくぼんでげっそり痩せた姿を事前に見ていたので痛々しいのでは?と思っていたのですが,きらきら光る衣装でエッフェル塔の展望台から見せた渾身のパフォーマンスには圧倒されました.何という気迫,何という歌唱力.地上の観客たちの反応も女神が降臨したかのように賞賛一色.病気は克服できたのでしょうか?彼女が入念に準備した様子は別の動画でも見ることができて,衣装を作ったディオールのスタジオで,衣装を身にまとったうえで,何度も曲に合わせて取るべきポーズの練習をしていました.

もう一つ印象に残ったテレビ番組は NHK のドキュメント 72 時間の一つ,中国は南昌市のがん専門病院の近くにある貸し厨房「愛心厨房」.農民工など医療保険の恩恵を十分に受けられない人たちの家族が,少しでも入院費用を節約するために狭い路地の貸し厨房で食事を作って病室に届けるのです.それもそのために仕事を辞め,学校を辞めて毎日厨房に立っているのです.この回はドラマに満ち満ちています.昨年の年間視聴者人気ランキングの第 3 位を獲得しました.私は 1 位でもよかったと思っています.他の回の登場人物も言っていましたが「生きることは食べること」「食べることは生きること」「生きていれば腹がへる」「食べることで生きる意欲がわいてくる」などなど名言に満ちています.


今年は引退生活の 8 年目に入ります.仕事を終える予定の後半からは旅行に出かけたり人との交流を増やしていきたいと思っています.そのためにお金も使うつもりです.生きているうちに使わねば.皆様も健康第一でお過ごしください.どうかお元気で.

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